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中野吉之伴「子どもと育つ」

チームで2泊3日の合宿へ。目的は?費用は?「それぞれのご家庭からの協力が必要になる。当たり前に思ってはいけない。関係性が一方通行であってうまくいくことなどない」

▼夏休みも終わり、日常生活が戻ってきた

ドイツはフライブルクのある地方では今年の夏休みが7月27日から9月10日まで。11日から子どもたちの日常生活が戻ってきた。休み中のんびり過ごしていたうちの子どもたちも1時間目がある日は6時過ぎには起きて、7時20分ころ家を出ていく。こちらの学校では1時間目は7時50分から。いまはまだ朝でもそこまで寒くはないし、明るいので自転車で通っているが、10月下旬にサマータイムが終わり、1時間後ろに下げていた時間が元に戻ると、その時間はまだ真っ暗。子どもたちはバスで通うことになり、家を出る時間が10-15分早くなる。また「1時間目がある日は」と書いたが、時間割は毎日必ず1時間目から始まるわけではないからだ。担任の先生のスケジュールや他の授業との兼ね合いで、2時間目スタートという日は小学校でも少なくはない。ちなみに晴れて3年生になった次男は、2年生の時より1時間目スタートの日が減って喜んでいた。だからと年間授業数が減るわけではないが。

さて、私が監督を務めるフライブルガーFC U13ではそんな新学年が始まった直後の13日(金)から15日(日)まで2泊3日での合宿を行ってきた。今回と次回のコラムでは、この合宿活動を振り返りながら、こちらの施設の使用料やどんなことをポイントに合宿をするのか、そもそもなぜこの時期なのかをまとめてみたいと思う。

▼なぜこの時期に合宿へ?

新学年が始まり、子どもたちも家庭でもドタバタしているだろうこの時期にあえて合宿に行ったのはなぜか?理由はとてもシンプルで、みんなのスケジュールが合うのがここしかなかったからだった。翌週にはリーグ戦が開幕する。これより後の週末にはもう時間がない。こちらとしては可能であれば夏休み中に行えた方がよかった。その方が出発日も時間を朝から使える。ただ、こちらの夏休みではみんな家族で休暇に出かけるのが普通だ。そして傾向としては夏休みの終盤に行くご家庭が多い。こればっかりはこちらで調整をお願いすることは難しい。かといって各家庭の手助けがないと実施できるものではない。

ブンデスリーガクラブの育成アカデミーともなれば、小型バスに選手全員をのせて合宿地に行くので、各家庭が負担することはほとんどない。費用もクラブ持ち。SCフライブルクのU15チームで指導者研修をしていたときに、一緒に合宿へと連れていってもらえたが、私の分も普通にクラブが支払ってくれていた。

「プロのクラブとは子どもや家族の方がお金を払ってでも通いたいと思うところではなく、お金を払ってでもうちのクラブで育ってほしいと熱望する子どもにクラブの方からアプローチをし、彼らがチャレンジするための最適な環境を提供できるクラブのことをいうんだ」

研修中に、指導者同士でディスカッションをしているときに、そんな言葉を何度か聞いた。プロとはどうあるべきかを考える時には、一つの指針としていつもこの時の話を思い出す。

プロクラブではない自分たちのようなクラブではそこまでのことはできないし、しようとはしない。やろうとしたらどこかで必ず無理が生じてしまう。合宿先でのことはこちらで責任を持って行うが、宿泊や食事にかかる費用は自分たちで出してもらわなければならないし、送迎にも協力が必要になる。これを当たり前に思ってはいけない。関係性が一方通行であってうまくいくことなどない。クラブとしてはオーガナイズから合宿でのプログラムについて、それに見合うだけのものを準備して、みんなが満足のいくものを考えることが大切になる。

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