サッカーは自分たちだけでは成立しない。リスペクトの精神をしっかりと理解し、自分たちと向き合っていくことが大切だ
▼スポーツマンシップってなんだろう?
サッカーは自由なスポーツだ。心身ともに解放された時のプレーは格別だし、仲間と以心伝心できて、タイムロスゼロでコンビネーションは鳥肌も立つ。経験者なら、奥底から何かがほぐれていくのを感じたことは、あるのではないだろうか。いつまでもこの時間が続いてくれたらいいなぁと願わずにはいられないそんな幸せな瞬間がある。だからいくつになってもやめられない。
ただ、自由なスポーツだからといって何をやっていいわけではない。ゲームとしてのルールが定められている。相手をけがさせるようなプレーは当然だめだし、公正さを保つための決めことがある。勝つためにスポーツとしてあるべき姿をゆがめるのは”仕方のないこと”でも、”あって当然なもの”でもない。互いにリスペクトを持ち合いながら、スポーツマンシップを大切に試合に臨むということは、どんなスポーツにおいても大事だというのは忘れてはならないのだ。
今回はドイツのアマチュアリーグで起こったそんなスポーツマンシップに関する一幕を紹介したい。
SVオリンピア・エルゼンのセカンドチームは10部リーグで下から2番目の順位に沈んでいるが、その日は好調で3位につけていたロートバイス・ラーゲ相手に終盤まで2-1とリードを奪っていた。それどころか、82分にM.マムートがゴールネットをゆすったのだ。これで点差を広げて3-1!大番狂わせが現実味を帯びてきたぞ、とグラウンドにいた誰もが思ったその時、主審のD.ボルテリンクはこのゴールを取り消し、逆にM.マムートにイエローカードを出したのだ。
最初は誰も状況を把握できなかった。エルゼンの選手は怒りをあらわに主審に猛抗議をした。だが判定は変わらず。どういうことだろう?いったい何が起こったというのだろうか。
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