中野吉之伴フッスバルラボ

東日本大震災から9年。ドイツから思うこと

水曜日コラム担当のゆきのです。今年は3.11が水曜日に重なりました。

東日本大震災によって命を落とした全ての方、未だに行方の分からない方、そのご遺族の方、未だ穏やかに暮らせる生活を取り戻せていない方々のために、ドイツから祈ります。

9年前、まだスマホがなかった我が家では、子どもを保育園へ送り届けてからパソコンでメールやニュースを確認するのが日課になっていました。その日、画面から目に飛び込んできたのは、信じられないような光景と、日本の家族や友人からの安否を知らせるメール。「日本のご家族は大丈夫か?」「日本のために祈っている」という、様々な国の友人からのメール。ただただ茫然としました。ドイツに移住して以来、遠く離れた日本での災害の報道は何度も目にしてきましたが、2011311日のそれは、未曽有という言葉通り、想像もつかないような規模の大災害でした。

ここフライブルクでは2011年の震災のすぐ後から「日本文化の日」通称ジャパンデーという催し物が毎年開催されています。本当ならば今週の日曜日に開催されるはずだったのですが、コロナウィルスの感染が日を追って拡大している現状では開催はかなわず、中止となりました。

この催しはフライブルク市民大学(Volks Hoch Schule)の全面バックアップを得て、フライブルクに住む日本人有志が集まって企画・運営しています。震災直後の、あまりのことに何も手につかなかった私たちにとって、ドイツから何かできることはないか?と考え、動くことは、私たち自身にとっての心の支えでもありました。音楽家は音楽を、書道家は書を、料理の得意な人は手製の巻き寿司や和菓子を、と各自できることを持ち寄って始まったイベントは、今年で10回目を数えるはずでした(過去、中野の日記にも登場しています)。

実は、中野吉之伴もこの「日本文化の日」の一環として、これまでに日本で被災した場所を回って活動し、そこで見聞きしたものをレポートするはずでした。実現すれば初のドイツでの講演会になるはずだったのですが、本当に残念です。今、日本文化の日運営スタッフで代替の日程を模索中とのことなので、もし講演会が今後行われれば、その模様をここでお届けできればと思います。

今日は過去の中野吉之伴の記事の中から、

20151月 南三陸訪問記

20183月 熊本でチャリティイベント

20192月 広島とドイツがつながって感じたこと

3本をご紹介し、日曜日に行われるはずだった講演会に代えたいと思います。

今週もありがとうございました!また次回もよろしくお願いいたします。

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