中野吉之伴フッスバルラボ

アーカイブ:インタビュー・対談(グラスルーツ)vol.1

平川聖剛「セカンドコーチの立場とか役割とかをわかってないのかなって」(18年12月18日)

指導者になりたくてドイツに来た平川聖剛君(22)。ひょんなことから知り合い、18-19シーズンに僕が監督をするフライブルガーFC U16で少しアシスタントコーチとしてチームを助けてくれた。そんな彼とのインタビューをお届け。

平川「(ドイツの)大学でサッカーの授業があって、2チームに分かれて、それぞれで戦術を考えて戦うというのを授業でやって、そこへの取り組み方とか立ち振る舞いとか、総合で成績にも関係してくるというのを聞きました。『へえぇ、そんな世界があるんだ。全然違うなぁ』って感じましたね」

平川聖剛「デモンストレーションをやってからの方が、体はすぐに対応できますよね」(18年12月21日)

平川君とのインタビュー記事第2弾。

平川「練習も例えば、自分が伝えたいポイントを指摘したいときに、その場面が出たとき一度止めて、フリーズさせて、その場面に戻して修正案を伝えるというのがありますよね。でも、そこからまた再開させたとしても、なんというか…そのときの画だけを切り取ってしまうことが多いような気がします。『なぜそれが大事なのか』という考え方を伝えられなくて、そのときの画だけを入れようとするだけの人が結構いるという印象があって」

平川聖剛「チーム内で上の序列にいるかというとそういうわけではない…でも1年後2年後はわからない…」(18年12月24日)

平川君とのインタビュー記事第3弾。

平川「それが現状だと思いますよね。あと、『自主練せん奴はやる気ないやつ』みたいな空気もありますよね。チーム練習でガッツリやってる方が本当は大事なのになって思うですよね。チーム練習を全力でやってるから自主練習分の余力はないって方がいいはずなのに」

ライプツィヒ大学でスポーツ学を専攻する「荒岡修帆」にインタビュー(18年12月8日)

大学に通いながら、現在ブンデスリーガクラブ「RBライプツィヒ」のアカデミーで研修も受けている。知り合ったのは2年ほど前で、共通の友人から紹介された。そんな彼とのインタビューはライプツィヒでのこと、大学生活のことなどなどいろんな話で盛り上がった。

荒岡「僕、今年の3月から週1でU9〜10に行ってまして。今シーズンはU9を見ています。先週くらいからはU14にも参加せてもらっています。大学の見学実習という枠組み内で入っているという感じです。オリエンテイーション実習という枠で、自分でいきたいところを選んでできるんですね。リハビリ関係とか、グラスルーツスポーツとかいろいろあるんですけど、その時に『RBライプツィヒでやれるチャンスがあったらその後につながることもあるかもしれないから、トライしてみよう』と思って聞いてみたら話が通って」

荒岡修帆「大学だとマスターまでやって、研究がおもしろいと思ったらドクターコースに進むのも考えたりしますね」(18年12月16日)

荒岡君とのインタビュー記事第2弾。

中野「ライプツィヒに来る前、日本で準備をしてきてた? 部屋のこととか、語学学校とか?」

荒岡「いや、ほとんどしてないです。語学学校くらいですかね。というのも、僕がドイツへ行くことを考え始めたのがもう3月に入っていた時期なんです。日本を出たのが4月27日でした」

理論と実践の融合がクオリティアップにつながっていく。ケルン体育大学で学んだことを学生たちが地元街クラブで実践するという関係性を参考にしたい(18年6月11日)

ケルン界隈の仲のいい日本人指導者仲間の落合貴嗣(現ツェーゲン金沢U18GKコーチ)と力石尚(ブンデスリーガ3部フォルトゥナケルンU12セカンドチーム監督)に声をかけ、一緒に食事をした。それぞれの近況報告を終えると、ドイツサッカーの育成・ライセンス事情から日本サッカーとの比較など、話は多岐に広がっていき、アッという間の時間が過ぎた。

今回はその時の様子をもとにドイツ在住指導者3名による鼎談を届けたい。

A代表の試合を詳細に分析し、トップがトライ&エラーを繰り返してドイツはシステマティックな流れ作り、指導者ライセンスに反映させていった(18年6月15日)

ドイツ在住指導者3名による鼎談第2弾。

中野「例えば、ゴール前にフリーの選手がいる。シュートを打つか打たないか。フリーな選手がいるからパスを出した方がいいというけど、実際にパスを出してシュートを打たなかった場合、『シュートを打つななんて言ってないぞ』とアプローチをするよね? 『その可能性を消すなよ』って。日本だったら『そこは出さなきゃいけない』という圧力が強くなってしまう印象があるけど」

ドイツで暮らす子どもは日本のサッカークラブに短期入団して何を感じたのだろうか?子どもの素直な声を聞いてみよう(18年1月29日)

インタビューに協力してくれた5名の感想をストレートに受け取ってもらいたいため、あえて僕の解説や意見は加えない。実際に「日本でプレーした子どもたちの感想」、また「両親が感じた素直な思い」に耳を傾けると、日本で生活を送るみなさんには気づかなかったことや見えなかったものが認識できるかもしれない。

教え子が若くして指導者になった理由とは? 「選手時代からトレーニング理論とかに興味があったんだ。論理性があるかないかを自ら探っていたんだ」(17年11月27日)

教え子だったルカのインタビュー第1弾。25歳の若さですでにドイツサッカー協会公認A級ライセンスを獲得している。そんなルカは指導者への道をどのように選んだのか。どんな哲学で指導者をしているのか。確かな経験を積み重ねてきている彼の言葉からは学ぶものが大きい。

若くして指導者になった教え子の広く深い考えとは? ホッフェンハイムでの研修を経て多くの経験を持ち帰った(17年11月29日)

教え子だったルカのインタビュー第2弾。20歳の時に1年間TSGホッフェンハイムで指導者としての研修を積んだルカは、大きな財産をえた。「自分の全力が出せる場所で指導者がやりたい」と語り、そのための努力を続けている。近い将来ブンデスリーガクラブの育成監督になっても不思議じゃない。そんなルカのサッカーとの触れ合い方を読んでもらいたい。

ドイツの育成コーチが指摘した問題点。「それだと多くの選手が辞めることになってしまうんじゃないか?」(17年11月6日)

グラスルーツで長年指導者をしているアンディとのインタビュー第1弾。僕の元アシスタントコーチを務めてもらったこともある。子どもたちがサッカーを辞めずに生涯続けていくために気をつけるべきこととは?大事なベースをアンディは教えてくれる。

「ドイツと日本のサッカー環境、考えの違いとは?「子どもたちが熱望しているのは『サッカーを楽しみたい!』という思いだ」(17年11月8日)

アンディとのインタビュー第2弾。僕らはなんでサッカーがこんなに好きなんだろう?みんな漠然とした解釈しか持ってないかもしれないけど、何よりも大事な要素ではないか。サッカーをする理由は大会に勝つためだけ?そのためだったら追い込み続けることは美徳になる?もっと大切なことがあるのではないかとアンディは熱く語ってくれた。

「ドイツで考えられている育成指導とは?「いいサッカーをすることは大事だろう。でも、それより大事なのは社会性の成長だ」(17年11月10日)

アンディとのインタビュー第3弾。地元クラブでプレーをして、指導者をして、息子と一緒のチームで過ごして。まさに”サッカーと生きている”のがアンディだ。フェアプレーの大切さをどんな時でも大事に過ごしている彼の言葉が、子どもたちを自立させていく。

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