中野吉之伴フッスバルラボ

“Bleib gesund!”が聞かれなくなっても大切なこと

こんにちは!61日より中野吉之伴 フッスバルラボとしてリニューアルしたこのWebマガジン、更新にあたってはたくさんの方に応援や期待のメッセージを頂いております。本当にありがとうございます。

Webマガジン全体としては、中野から先日の記事でご案内させていただいた通り会員の皆さんともっと交流を深めながら、新しい発見、新しい視点、新しい解釈、新しい価値観を見つけていくために、より使い勝手の良いものを目指していきます。必要な情報に必要なタイミングでアクセスできること。現在進行形のトピックと並行して、過去に取り上げた定番記事のアーカイブ化も進めて行きたいと思います。

編集・管理人のゆきのが担当する水曜日の無料コラムは、これまで通りに中野吉之伴の活動をご紹介しながら、サッカーをする子どもの親目線でのドイツの生活情報や日々の出来事などをご紹介していきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

銅像がマスクをしている風景もすっかりおなじみになりました

さて…コロナウィルスによって日々の生活が一変してからというもの、今週はこんなことがあった、今週からこんな規制が導入/解除されたという話題で始めることが多かった当コーナー。

今週はいつもに増して大混乱中です。

私たちの住むバーデン・ヴュルテンベルク州では、615日から日本の小中高にあたる全ての学校・学年で、分散登校して校内にいる生徒の人数をおさえながら教室での対面授業を再開、ということになっていました。そして、それは夏休みに入る7月末まで続く見込み、とのことでした。

ところが、先週末に急に次男の通う小学校から「小学校は7月から通常通り全面再開(かも)」という連絡が入りました。というのも先生方もまだ全面再開に当たっての対応がまだ整っていない状態で、先に地元メディアが全面再開の速報を打つような形になってしまったため、学校も断片的にではありますが、後追いで情報を出さざるを得なくなってしまったのです。「全面再開できるかもしれないが、詳細は我々教育関係者もまだはっきり知らされていないので、追加情報を待ってほしい」とのことでした。

週刻みで、ときには日ごとに何かが変更されたり、更新されたり、本当に目が回りそうです。イレギュラーな形で停止してしまった社会活動を、これまたイレギュラーに、様子を見ながら、バランスを取りながら慎重に元の軌道に乗せていくのは、なんと手間のかかることかと思います。

紺色らいおんさんによる写真ACからの写真 

615日の対面授業再開に合わせて、これまでは親がエッセンシャルワーカーである家庭に限定されていた学童や幼稚園・保育園も段階的に再開されるようになりました。ただし、利用しなくても差し支えない環境にある人は、まだなるべく利用を控えてほしいとのこと。また昼食も再開されることになりました。普段は業者から届く調理済み・もしくは半調理済みの食事を学童のキッチンで温めたものが提供されていますが、当面は1人分ずつパックされた食事が提供されるそうです。コンビニのパックのサンドイッチやサラダ、カットフルーツなどが出てくるイメージでしょうか。

あと、とってもミニマムなことで恐縮ですが、我が家の最寄りの小さなショッピングセンターが全面建替のため7月いっぱいで閉鎖されることが決まりました。老朽化による建替の話自体はずいぶん前から出ていたのですが、よりによってこのタイミングで閉めます?家から徒歩3分でカフェとスーパーとパン屋と薬局と郵便局とATMの用が済む、とっても便利な場所なのに……だからこそ、外出制限の真っ最中には周辺住民のインフラとして決して閉められなかったのでしょうが、何も制限がゆるくなったとたんに閉めなくても、という気もします。

やっとカフェで座ってコーヒーが飲めるようになったのに

ロックダウンが始まった頃から、ドイツでは決まり文句のように、人と人との別れ際の挨拶やメールやチャットの文末にBleib gesund!(お元気で!)”の一言が添えられるようになりました。いつ誰がどこで発症してもおかしくなかったコロナウィルスの感染ピーク時に比べると、この挨拶も新規感染がかなり抑え込まれている最近ではもうほとんど使われなくなってきてはいます。それでも、目まぐるしく状況が変わる中、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」に差しかかりつつある今だからこそ、この言葉は初心の一つとして忘れずに過ごしていきたいと思います。健康でいられること、距離はあっても会いたい人に会えることが決して当たり前ではないのだと、いやというほど思い知らされたここ数か月でしたから。

今週もありがとうございました。また来週もよろしくお願いいたします!

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