ブンデスリーガ8連覇のバイエルン。フリック監督就任で取り戻した王者の風格。いつまでも枯れない野心。
▼ バイエルン8連覇の強さに迫る
29節終了時で今季の優勝チームはもはや確定したとドイツの誰もが思っていた。ライバルと目されていたドルトムントが逆転優勝への最後の希望をかけて戦った27節の頂上決戦で敗れた時、もはやバイエルンの独走を阻める者はどこにもいなかった。
ドイツの盟主は誰なのか。
なぜバイエルンは勝ち続けることができるのか。
その理由がこの試合でも確かに垣間みれた。全身からほとばしる強烈な意志、相手に寸分のスキさえ与えない圧倒的な圧力。そんな王者の息吹がモニター越しにも感じられた。互いに激しく声を掛け合い規律だった組織プレーをみせながら、局面では好機を逃さずに違いを生み出す個人の爆発力が融合していく。
大事な試合で勝つためには、相手を凌駕するためには何が必要なのか。
全力でプレーするためには、どんな姿勢で臨まなければならないのか。
バイエルンというクラブが持つDNAがあるからこそ、なしえることなのだろうか。時代を超えても継承され続ける確かなアイデンティティ。それもあるだろう。そしてそれを体現できる選手でなければ、このクラブの一員としてピッチに立つ資格などない、という強烈なメッセージがつねにある。
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