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中野吉之伴フッスバルラボ

学校に戻れた子、まだ戻れない子。未だアナログ寄りのドイツの教育

こんにちは。水曜コラム担当のゆきのです。

長男が家でぐんなりしています。活動内容に一部制約があるとはいえ、全面再開された小学校と幼稚園・保育園に対し、小さい子どもに比べてコロナウィルス感染リスクがより高いとされる5年生以上の各種学校では、いまだにホームスクーリングと少人数の対面授業との混交が続いています。

先週、3カ月半ぶりに学校生活に戻っていった長男でしたが、今週は自宅学習。さすがにこの生活も長いので、ホームスクーリングが始まった当初のように課題で四苦八苦することはなくなりました。が、要領よく課題をこなせるようになった、ということは、残りの時間を持て余すようになった、ということでもあります。なまじ一度学校に戻れたあとだけに、再び自室で1人で過ごす時間がなんとも味気なくてたまらないのでしょう。毎朝元気よく登校していく次男を横目に、「あ~、学校行きたい~。」とつぶやく長男。今はほぼサッカーと野球の練習だけが友達とのリアルな接点です。学校以外にもちゃんと居場所があるのは何よりなんですが……。

※毎日こんな感じで過ごしております、というイメージ画像です。Moohさんによる写真ACからの写真 

ドイツ在住日本人向けのメディア「ニュースダイジェスト」によれば、教師がオンライン学習やプラットフォームなどを介して生徒に連絡を取り合える割当は、オーストリアでは63%、スイスでは57%、ドイツでは36と、隣接する他のドイツ語圏に対して大きく下回る結果になりました。長男のクラスでもオンライン授業は週に1回しかありません。セキュリティの問題から民間のビデオ通話サービスではなく、学校が独自に用意したビデオチャットルームを使用しているのですが、接続環境は決して良いとはいえず、「何もないよりはいいけれど…」というのが正直なところだそう。

以前このコラムで、万年筆や手書きにこだわるドイツの教育について書いたことがありました。手書きには手書きの良さがあり、言葉や文字を理解するのに欠かせないものだということは理解できるのですが、とはいえ現実の社会からはどんどん手書きが少なくなりつつあります。ドイツの教員や教育関係者の間でも意見が分かれており、ある程度手書きによる読み書きを習得した子どもはどんどんデジタル入力も活用していくべきという意見もある一方で、従来通り手書きや紙による教育に比重を置き、また大人も子どももデジタル機器に長時間囲まれ続けることの弊害を主張する声も大きな部分を占めています。

コロナ禍以前から、公立でも私立でもノートパソコンかタブレット一つをリュックに入れて登校するのが当たり前という国があった一方で、ドイツの子どもたちは2020年の今日も教科書やノートやバインダーの詰まったリュックで登校しています。単純に良し悪しで語れる問題ではありませんが、少なくともコロナ禍のような非日常の事態で、しかも人から人へ感染するウィルスが蔓延しているという状況下で、家で紙とペンを使って1人で学習するという時間がこんなにも長く、それ以外の選択肢が非常に少ない、という状況には、親としてはせめて他の選択肢が欲しいと切実に思っています。今すでに出ている影響はもちろん、5年後、10年後といった長期的なスパンで見た時に、このコロナ禍を経験した子どもたちがどのように育っていくのか、ちょっと想像がつきません。

それにしても、学校は勉強のためだけにある場所ではないということが子どもたちを見ていると本当によく分かります。先生と生徒という、いわば縦のつながりだけなく、子ども同士が横に繋がってコミュニケーションを取り、一緒に育っていくには、やはり物理的に同じ時間・同じ場所で過ごすということが欠かせないのだと痛感しています。

思えば、長男が保育園に通い始めた頃、園に慣れるにしたがって、先生や友人の前で家では見せたことのない表情がどんどん増えていった我が子が、まるで別人のように新鮮に見えたことを思い出します。長らく「家での顔」しか持てなかった子どもたちには、「外での顔」になる時間が必要だったのだと思います。全面再開の目処が未だに立たないまま夏休みを迎えることになった今年、どうやって子どもが上手くバランスを取っていけるのか、干渉し過ぎないようにしつつ見守りたいと思います。

今週もお読みくださりありがとうございました!次回もよろしくお願いいたします。

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