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中野吉之伴フッスバルラボ

年度の変わり目は変化と選択の季節。我が家の選択、長男の場合。

こんにちは!「フッスバルラボ」管理・編集人のゆきのです。

ドイツで最も遅く夏休みを迎えるここバーデン・ヴュルテンベルク州でも、終業式まで残すところ1週間となりました。今年度後半に入ってから子どもたちが学校で過ごした時間はわずかでしたが、それでも小学生の次男は、工作の作品や採点の済んだプリントなど、毎日いろんなものを学校から持ち帰ってきます。

ドイツの夏は学校の年度末であり、多くのスポーツにおいても秋からのシーズンを終えて秋からの新シーズンに備える時期でもあります。中野吉之伴の所属するフライブルガーFCでも新体制を整えつつあることは先日のコラムでご紹介したとおりです。

一方で、新シーズンに向けた様々な変化の中、我が家にはかなり頭を悩ませる出来事も起こりました。このコラムをずっと読んでくださっている方はご存知かもしれませんが、実は我が家の長男は2年ほど前から野球にも興味を持ちだし、昨秋からサッカーと野球の二足のわらじ生活に突入しています。

月曜と水曜がサッカーの練習、火曜と木曜は野球の練習という生活。ドイツの平均的な子どものスポーツの取り組み方からすると、12歳の子どもが週4でスポーツクラブに通うのはかなり多めの運動量なのですが、これまでのところ、本人はいたって満足でした。サッカーも野球もコロナ禍で練習が長期にわたって中断し、練習再開後の今も公式戦は行われないままですが、まだ部分的にしか対面授業が再開されていない学校に比べて、「毎週いつもの時間にいつもの場所に行けば仲間に会える」という状況が戻ってきたスポーツの世界は、長男にとって日常を支えるかけがえのないものになっていました。

ところが…サッカークラブ内でグラウンドの使用時間を調整した結果、新シーズンからサッカーも火曜と木曜に練習日が変更になってしまいました。2クラブのスケジュールが完全にかちあってしまったのです。親として、まず私たち自身がどうすればこの状況に解決が見えるのか全く見当がつきませんでしたし、長男にそのことをどう切り出すのかも迷いましたが、まずは長男のチームの監督に状況を率直に説明しました。

指導者としては、今まで自分が向き合ってきた子どもたちが他のことに興味を持って離れていくとしたら寂しいのが正直な気持ちでしょう。他のこととの両立で悩んでいる子どもがいたら、自分のところに来てほしいという思いもあるでしょう。もし皆さんのお子さんが、あるいは指導している選手が、「他のことをやりたい」と相談してきたらどんなふうに答えますか?

息子の監督から返ってきたのはちょっと想像していなかった答えでした。

「うちも息子がサッカーの他にキックボクシングを始めたんだけど、その練習日もサッカーと重なってしまって悩んでるんだ。サッカーだけでなく他にも好きで続けたいことがあるのは子どもにとってすごく大切なことだと思うから、長男くんもうちの息子も、なんとか好きなことを両立できる解決策を探そう」

サッカーの監督でありながら、同時に子どもを持つ親として、「サッカーだけがその子の全てではない」という価値観や、「サッカー以外にも熱中できるものがあるのは素敵なことだ」という思いを我が家と監督とで共有できたことはとても心強いことでした。

一つのことに集中して何かを成し遂げるのは素晴らしいことです。日本にもドイツにも、小さなときからとにかく一つのことが好きで好きでたまらなくて、好きな気持ちを持ちつづけたままその世界に身を置き続けている人、さらにその中で大成している人はたくさんいます。でも、成功している人が必ずしも一つのこと「しか」してこなかった人かというと、そんなことは全くありません。

読者のみなさんがご自分のことを振り返ってみても、周囲の方を見てみても、好きなことや続けたいことがいくつもあって、その中から今の道にたどり着いた人や、いくつもの好きなこと、得意なこと、集中して取り組みたいことを経た上で今の生活を送っている人のほうがずっと多いのではないでしょうか。

複数のことにエネルギーを費やしていると、どれも中途半端になって上達しないのではないか、一つのことに集中している子には勝てないのではないかと不安になる気持ちももちろんあります。でも、「1つに絞れ」「わき見をするな」という形で大人が子どもに選択を迫るのではなく、もしできるなら「1つのことに集中する道もある」「今までやってきたことを一度止めて、新しいことに挑戦する道もある」「両方続けてみるという道もある」と可能な限り選択肢を示すことができたらと思います。ABかの2択だけでなく、もし本当に子どもにとってABも大切なら、子どもが主体的に自分の取り組み方を見つけていくことの手助けをしていきたいです。

1123_daさんによる写真ACからの写真 

ちなみにこんな記事も見つけました。

Yahoo!ニュース あえて「兼業」し、異なるスポーツで成長するーー「シーズンスポーツ」のメリットとは

我が家の長男も、監督の息子さんも、記事にあるように「異なるスポーツに触れることで総合的に運動能力を高め」たいという意図でサッカー以外のスポーツを始めたわけではありません。最初の動機は単に「他にも面白そうなことがあるから」というシンプルなものでした。結果として一つのスポーツだけではできない経験が得られていることはもちろん嬉しいことですが、どのような結果につながったとしても、興味を持ったことにトライできる環境があって、周囲にそれを後押ししてくれる人がいる、という状況がまずあり、その中でどう取り組みたいかを考える余地があったのは、長男にとっては本当に有難いことでした。

長男と私たち親、所属チームそれぞれの監督とで悩んで出した解決策は「週に1回サッカー、週に1回野球。どちらも練習を1回ずつ休まなくてはいけないが、そのことによる練習量のマイナスは、近所にある別のスポーツクラブでトレーニングしてカバーする」というものでした。この判断、吉と出るか否かはやってみなくてはわかりませんが、長男のチャレンジをまずは見守りたいと思います。

今週もお読みくださりありがとうございました。また来週もよろしくお願いいたします。

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