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中野吉之伴フッスバルラボ

【ゆきラボ】息子の髪型と「あなたが良ければそれで良い」の意味

こんにちは!フッスバルラボ編集・管理のゆきのです。

コロナウィルス感染再拡大の傾向が続くドイツで、マスクのガチャガチャが登場しました。

ミュンヘンやシュトゥットガルトなどの大都市圏では、繁華街などの人が密集するエリアでは屋内外を問わずマスクの着用が義務となっています。日本からするとそんなの当たり前だろう、と思われる方もいるかもしれませんが、もともとマスク文化がなかった国ですから、建物や公共の交通機関内でのマスクが義務化されただけでも当初は大騒ぎでした。その着用必須エリアが今、徐々に広げられつつあります。

フライブルクでは、今のところまだ屋外ではマスクを外していても構わないことになっています。ただ、人混みの中では自発的にマスクをしている人の姿も多く見かけます。恐らく、遠からずフライブルクでも繁華街での着用は義務化されるのではないかと思います。

かずなり777さんによる写真ACからの写真

さて、少し前の話になりますが、中1の長男の髪を切りました。ちなみにツーブロックですが、息子の通う学校には、服装や髪型に関して校則らしい校則はほとんどないので、全く問題なしです(ドイツの校則についてはいずれ書きたいと思います)。乳幼児の頃からずっと家でカットしていて、そのまま母美容室が定着している我が家ですが、素人なのでちょいちょい失敗はやらかします。今回は少々切りすぎました。ただし本人はなかなか気に入っている様子。切りすぎたのは後頭部なので、単に母のしくじりがまともに見えていないだけなのではという気もしますが……。

翌日、学校から帰ってきた長男に「新しい髪型のこと、クラスでなんか言われた?」と訊くと「かっこいいって。あと、自分が気に入ってるんならそれでいいんじゃない?って言われた」との返事。「後ろ短すぎない?」とかなんとか言われるんじゃないかなーと気を揉んでいたのは杞憂に終わり、相変わらず本人の満足度は高いようです。

この「あなたが良いと思うなら、私もそれで良いと思う」というコメント、日本語の活字に直すとなんとなく突き放しているようなニュアンスになってしまいます。もしこれがパートナーの買い物に付き合っている最中で、「この服どう思う?」「自分が気に入ってるんならそれでいいんじゃない?」という返事をしたら高確率でケンカの引き金を引いてしまう気がしますが、いかがでしょうか(言い方の問題?)。

acworksさんによる写真ACからの写真 

しかし、ドイツのコミュニケーションの中では肯定的な意味に受け取られるようで、要は「本人が満足しているなら周囲もそれを尊重するべき」という考え方から出てくる言葉のようです。「あなたのチョイスや、あなた自身の満足感を私は大切にしてますよ!」というメッセージになるわけです。とはいえこれはクラスメイトという関係性の中で出てきたコメントなので、もう少し親しい間柄や、相手のセンスを信用している場合にはもっと踏み込んだコメントを求められることもあるのかもしれません。でも、そうでない限りは、本人が納得していることに対して周囲がずけずけと口出しするべきではない、と考えられている節があります。

先日、ある40代の日本人女性著名人に対してツイッターで「いい歳して二の腕とか背中とか露出した服を着るのはみっともない」というコメントを見かけました。でもドイツの感覚からすると「本人が好きで着たい服を着て人前に出ているのに、見ず知らずの他人が『みっともない』と批判するほうが失礼だ」ということになります。日本には、本人の好き嫌い以前にまず体型や年齢に合わせて周囲から適切と思われそうな服装、ざっくり言えば「悪目立ちしない服装」を選びがちな傾向があるような気がするのですが、ドイツではおばあちゃんでも夏にノースリーブのドレスやミニスカートを着たければ着るし、お腹が出ていてもビキニを着たければどうぞどうぞ、という大らかさがあります。老若男女みんながそういう発想で服を選んでいるので、ある意味誰が何を着ても悪目立ちしにくくなっている社会とも言えます。

我が家の愛読書。ほっとする絵と、はっとする気づきが両方ある本です

困っている人には親切に手を貸してくれるけれど、他人の外見や趣味には本人が納得している限り口を出さない。そんなドイツの「適度にほっといてくれる感」の居心地の良さは、いったん慣れてしまうとなかなか抜け出せないものがあります。周囲がどう思うかよりも、まず自分がそれを気に入って納得していることが大事。息子たちの大好きな絵本作家のヨシタケシンスケさんの本にも、そんな一節があったように思います。

子どもの自信や自己肯定感、幸福感はそんなところからも育まれるのかもしれない、と思った出来事でした。

今週もお読みくださりありがとうございました。次回もどうぞよろしくお願いいたします。

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