中野吉之伴フッスバルラボ

【ゆきラボ】過去記事を振り返りつつ、フッスバルラボでの新しい試みの話

こんにちは!今日は33日、ひな祭りですね。女の子のいない我が家ですが、小さな愛らしいおひな様があると家の中が明るくなる気がして、2月の半ば頃から飾っています。

さて、当フッスバルラボでは年明けから新しい試みが始まっています。これまでも会員限定で月に1回のZoom交流会を企画してきましたが、ご参加くださる会員の方が増えるにつれて、この「交流」が単に会員間だけの関わり合いにとどまらない、もう少し具体的なプラスの変化につながればいいなという気持ちが出てきました。交流会にご参加いただいた方が、それぞれの現場に持ち帰ってくださったことが、何かを少しでも良い方向へ変えるきっかけになれば、こんなに嬉しいことはないと思います。交流会には立場の似た方同士もいらっしゃれば、全く立場の異なる方もいらっしゃいます。同じような環境でサッカーに関わっておられる方でも、少し状況が違うだけで、全く違う風景を見ている…ということだってあります。

せっかくこのフッスバルラボをきっかけにして集まってくださっているのだから、そうした違う見方・違う考え方を持ち寄って、より深い意見交換ができたらいいな、と思っています。214日に開催されたオンライン読書会のあと、参加者の皆さんには、本への感想や、印象に残った箇所などから生まれたキーワードをいくつか挙げていただき、問題意識の近い人同士でざっくりとグループに分かれていただきました。次回の交流会までに、それぞれのグループ同士で分科会のようなものを設けて、そこで出たテーマを全体の交流会にフィードバックしていただけたら…という計画です。

【交流会】オンライン読書会「ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする」

【ゆきラボ】初の試み、読書会終了。改めて考える「努力」ということ

ところで、意見交換をする、さらにもう一歩進めてディスカッションをする、となると、ここでご紹介させて頂きたい記事が一つあります。昨年19日に中野吉之伴が東京・恵比寿で行った「グラスルーツ問題を考えよう」というワークショップの模様から、質疑応答の動画を公開しつつ、「そもそコミュニケーションってどういうことだろう?」「自分の意見を言う、人の意見を聞くってどういうことだろう?」ということを深掘りした記事にもなっています。

【動画】グラスルーツの問題を認知した上で、子供たちが生涯サッカーを楽しみたいと思ってもらえるために、今私たちにできることはなんだろう?

記事中にも登場しますが、大事なことなのでここにも引用します。

1.どんな意見も正しい意見として受け入れよう

2.わからないという答えも正しい答えだと認めよう

3.そのなかで自分が正しいと思う答えを「なんで?」と掘り下げて考えてみよう

これは、中野が以前質問メンタリストの藤代圭一さんから伺ったものをもとに作った、イベントでのディスカッションのルールです。「腹を割って話す」という言葉がありますが、それはただ一方的に言いたいことをぶちまけるだけではなくて、本来はこのように、相手の腹の中身も受け止めつつ双方向的に言葉を交わしていくものであるはずです。

また、ただの言いっぱなしや言いたい放題が良くないのと同様に、空気を読み、その場の雰囲気や流れを壊さない、模範的な回答に努めるのも、何のためのディスカッションなのかからは離れた態度だと言わざるを得ません。森喜朗元オリ・パラ組織委員会会長の女性差別発言によって、私たちの社会が長年温存してきてしまった価値観が浮き彫りにされてしまった昨今でもあります。「わきまえている」という言葉に象徴されるように、男女問わず、「多様な意見が出て議論が活発化することよりも、スムーズに議事が進行することのほうが望ましい」という価値観……そんな中だからこそ、この記事をもう一度読み返して頂く意味もより一層あるのかな…と思います。

それにしても、今、このコラムを書きながら中野の記事を読み返していますが、2020年の1月というのはまだドイツから日本へ当たり前のように出張に行けていた時期だったんですね。まさかその後間もなく、海外出張はおろか、家から外へ出るのにも、普段の買い物や友達に会うための外出にも気を遣わなくてはいけない世の中になるとは夢にも思いませんでした。

忌憚のない意見を言い合うという意味では、noteで昨冬に書いたこちらの記事も、よろしければお読み頂けると幸いです。

【きちnote】保護者と指導者は敵対するものではない。ともに子どもたちが育つ環境を作り出すための大事な同志だ。

来週のゆきラボもよろしくお願いいたします!

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