中野吉之伴フッスバルラボ

「学校に行ける」がもはや特別化してしまった日常。

こんにちは!フッスバルラボの編集・管理担当、ゆきのです。

春休みが終わったのに、月曜日からも次男がずっと家にいます。3月の中旬頃からようやく週5で学校に行けるようになったのに、春休みの中盤に学校から「またオンライン授業に戻ります」という悲報が来たためです。

来週からは、週に2回の登校日が設けられて入れ替え制で授業が行われる予定なので、カレンダーに登校日を記入しました。普通は休みの日を書き入れるはずのカレンダーなのに、2021年に入ってから「学校に行く」ということがすっかり特別になってしまった我が家です。ちなみに2月下旬に入ってからぽつんぽつんと登校日があった4年生の次男に対し、7年生(日本の中1)の長男は今年になってから一度も学校に行っていません。

3月初めのドイツ政府発表では、幼稚園・保育園の職員も生徒も最低週1回、無料でコロナ簡易検査を受けられるようにすることで、安全に学べる環境を確保するという話でしたが、ようやくその最初の検査キットが来週学校で配布されることになりました。……って、学校で配布?郵送されてくるとか、最寄りの薬局で受け取るとかではなく?何度も学校からのメールを読み返しましたがどうもその通りのようです。学校で検査キットを受け取って、自宅で検査してみて、陽性だったらどうなるんだろう……考えただけで頭がクラクラしてきますが、とにかく今週もホームスクーリングです。

4月15日(木)追記 次男の学校から予定変更のメールが来ました。学校で生徒が各自簡易検査を実施したうえで、来週の月曜日から週5で授業があるそうです。先生方、再三再四の変更、本当にお疲れ様です……。

ドイツ語で小学校のことを”Grundschule(グルントシューレ)”と言います。シューレは学校、グルントは基礎、基本、土台という意味です。言葉通り、学びの基礎、社会生活の基礎を学ぶのがグルントシューレのはずなんですが、その基礎作りの役割のかなりの部分が家庭にのしかかってきてしまっているようで、実際に子どもの勉強に付き合うこと以上に、精神的なプレッシャーをとても感じます。

思えば、もともと我が家は夫婦ともに自営業で、コロナ禍の前から自宅が仕事場だったので、夫婦交代で仕事をしながら2人の息子たちを3歳まで家庭で育てていました。近所で入ることのできた市立の保育園はとても伸び伸びとした園風で、家の中だけではなかなかチャレンジさせてあげられないうようなことにも、どんどん挑戦できる環境がありました。そのあとに入った小学校も、その延長線上にあるような、小規模だけれど活気のある学校だったので、毎日元気よく飛び出していく子どもたちが、どんなことに出会い、どんなことを体験して帰ってくるのか、掛け値なしに楽しみになるような環境でした。

さらに、年齢が上がるにつれて、サッカークラブや野球クラブ、地域のコミュニティと、子どもたちにとって安心して居心地よく過ごせる場所が家庭や学校のほかにも増えていったことは、子どもたち本人以上に、親である私にとっても大きな安心材料だったんだな……ということを改めて感じています。

その居場所がかなり大きく制限されたまま、コロナと向き合う生活も2年目に入ってしまいました。2周目に入ってしまった、という事実だけでもかなり重いものがありますが、どうにか折れずにやっていこうと思います。

今週もお読みくださりありがとうございました!来週の無料コラム「ゆきラボ」もよろしくお願いします。

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