中野吉之伴フッスバルラボ

【育成論】U8トレーニングで大事なことって何だろう?「今」と「ここ」に生きている彼らのために僕らができること。

▼ U8コーチを楽しんでいます

ドイツでは長いことコロナ禍の影響でアマチュアクラブではなかなかトレーニングもできない状況だったが、3月から1カ月近くは14歳以下の子どもたちは比較的通常に近い形でトレーニングができている。

現在のところ7日間の新規感染者数が10万人につき100以下だったらグラウンド半面につき20人の子どもが一緒にトレーニングすることが許可されている。50以下になったら対外試合もできるという話だけど、現在ドイツの感染状況から考えると、まだまだ先の話のように感じている。

それでも学校もスポーツもできなかったときに比べたら、トレーニングで友達と一緒にサッカーができるのは本当に幸せな時間だ。フライブルクは幸運にも比較的感染者数が少ないので、4月半ばの今もできているけど、すでに100をまた超えてしまってトレーニングが再度中止になっている町や地域のほうが多いのだから。

さて、いま僕が指導者として関わっているのはSVホッホドルフのU13フライブルガーFCのU8。今回はU8でのことを書いてみたいと思う。

このチームでコーチをするようになって4回ほどトレーニングに参加。ただ1回目は2度目のロックダウンに入る直前だったので、2回目の練習まで4カ月半も空いてしまった(苦笑)

けど皆覚えてくれていたみたいで、2回目の練習でも「前練習来てくれたよねー!」と喜んでくれた。3回目に行ったときは遠くから「キチー!」って呼んでくれる子もたくさんいたり。みんなかわいい。

練習メニューは監督が決めるので僕はあくまでもお手伝い。打ち合わせを事細かくするわけでもないけど、やるべきことは観察していると見えてくる。

例えば練習の最初とかは、まだ子供たちの気持ちが「トレーニングモード」になってなかったりする。だから一緒に練習に入って子どもたちと一緒にプレーをする。大げさな動きをしたり、早く走ったりして子どもたちを刺激する。「こんなことできるー?」って言って、真似をさせたりする。

身近でこういう風にプレーするんだよという見本を見せてあげるのは大事だし、子どもたちも喜んでくれる。「やりたいなー」って思う空気がそこで作れるとその日のトレーニングをうまく運ぶベースになる。

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