【ドイツ便り】ドイツではオリンピック参加をどのようにとらえているのだろう?戻るべきオリンピックのルーツとは?
▼ コロナと戦うオリンピック参加選手たち
オリンピックまで100日。
本来は昨年開催予定だった東京オリンピックは今年に延期されている。新型コロナウィルスの蔓延はいまだ収まるどころか、様々な変異種が出てきたことで一段と大変なステージにきている感もあるがいかがだろうか。
確かに各国でワクチン接種が始まったことで出口へ向けての道は見えてきている気がするが、それでもそこまでの道のりはまだまだ遠い。そんななか、重い足でも、ちょっとずつでも、気が滅入ることが何度も襲い掛かってきても、僕らは進んでいかなければならないし、そのための確かな、小さくてもいいから確かな希望を持ちながらやっていくことが求められている。
そうした情勢下でオリンピックというのはどんな意味を持つのだろうか。
そもそもドイツではオリンピックはそこまで熱狂的に盛り上がるイベントではない。アスリートにとって世界最高の舞台という認識はされているし、開催されたらみんななんだかんだで見る。でも連日ニュースがわんさか、世間でもその話題で持ち切りみたいなことはあまりない。
そんなドイツで東京オリンピックはどのように受け止められているのだろう。そのあたりを今回は取り上げてみたいと思う。
ドイツオリンピックスポーツ協会(DOSB)会長アルフォンス・ヘルマンは「先月だけで35人のアスリートがコロナ感染している」とコメントしていた。例えばニュージーランドやデンマークではこうしたトップアスリートは優先的にワクチン接種を受けられているが、ドイツではまだだ。
一方でオリンピック選手を選出するためにもまずその選考基準となる大会を開催しなければならない。ヘルマンは「東京オリンピックへ参加したいものは予選大会でその権利を勝ち取り、その準備を行わなければならない」と話しているが、現場はそれで納得がいっているわけではない。
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