中野吉之伴フッスバルラボ

【ドイツ便り】欧州スーパーリーグ構想からサッカーのあり方について13歳息子とディスカッションしてみた

▼ 選手とチームとクラブとオーナーとファンとの最適な関係性ってなんだ?

《欧州スーパーリーグ構想はなんだったんだ?》というテーマで宇都宮徹壱さんのウェブマガジンとのコラボ企画として、ニューヨーク在住の中村武彦さんとZOOM対談をもとに昨日は自分の中での総括としてコラムを書いた。

今回はちょうど同じようなテーマで13歳の息子とCLの試合を見ながらディスカッションをしていたので、そちらをまとめてみようと思う。話し出してすぐに、《面白い話ができているなぁ》と思ってはいたけど、だからといって自分の息子との会話を録音しだしたらそれはそれでやばいだろう(苦笑)。

職業病といえばそうかもしれないが、会話を楽しむその時間を大事にしなければ、だ。

できるだけ思い出しながらまとめてみるが、所々記憶があいまいで《僕の意見として息子が語る》というところもあるかもしれない。そこはご了承いただきたい。

あと宇都宮さん、中村さんとの対談詳細はこちらでチェックできるので是非ご一読を!

忘却の彼方へ移行する前に検証を。豪華な顔ぶれでお届けします➢米独目線で考える「スーパーリーグ頓挫の理由」 中村武彦✕中野吉之伴スペシャル対談<1/2>

後半は代表戦のバリュー低下やJプレミア化についても語り合っております米独目線で考える「スーパーリーグ頓挫の理由」 中村武彦✕中野吉之伴スペシャル対談<2/2>

▼ スーパーリーグってなんなの?

息子 パパ、ニュースで見たんだけど、スーパーリーグって結局なんなの?なんでやろうとしているの?

中野 お、それどこで知ったの?

息子 スマホに流れてくるニュースにあったよ。自分たちでリーグを作るみたいに書いてあった。

中野 そうなんだ。レアルとかバルセロナとかリバープールとかヨーロッパの12の強豪クラブが自分達だけのリーグ戦を作って、強豪同士の試合だけが楽しめるようにしているみたい。今のチャンピオンズリーグだと、グループリーグは勝って当たり前の試合が多かったりするから、最初っから強豪クラブだけを集めて、魅力的な試合が増えますよ、ということらしい。

息子 なんか、そういう話を聞くとお金のにおいがするなぁ。

中野 お、鋭いね。なんでそう思ったの?

息子 だって、いまのサッカー界ってなんか言ったらすぐお金の話が出てくるじゃない?ブンデスリーガも試合開催日を分けることでテレビからもらえるお金が増えるっての前にパパしてたじゃない。選手が移籍という話になったら、やっぱり移籍金とかそういう話がすぐ出てくるし。

中野 確かにそうだよね。で実際にそうなんだよね。今回の話でもサッカーの試合というよりも、サッカーというショーを前面に押し出すというか、《サッカーってかっこいいでしょ!素敵でしょ!キラキラしてるでしょ!》みたいのを強調しようとしている感じはするよね。

息子 でもサッカーって別にスーパープレーだけを見たいから見てるわけじゃないでしょ?出たらすごいって思うけど、でもそれだけ見てても面白くないんじゃない?

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