【抄訳】指導者の仕事をパン屋さんの仕事に例えたナーゲルスマン。いろんな意味で《味見》って大事という話
前回に引き続き、今回もバイエルン新監督ユリアン・ナーゲルスマンがライプツィヒ時代に受けたインタビューの抄訳をお届けしたい。
▼ パン屋に例えられた指導者の仕事とは?
ナーゲルスマンは指導者の仕事をパン屋さんに例えて語っていたことがある。どういうことだろうか?
様々な材料を混ぜ合わせて、こねて、形作って、オーブンに入れて焼く。そしてそれがどんな味で、みんなにおいしい!って思ってもらえるかどうかを確認する。パン屋さんはそうやっておいしいパンを作っていく。
指導現場も同じではないかとナーゲルスマンは言う。
様々な要素を適量ずつ混ぜ合わせて堅さを調整して形作ってトレーニングをまとめていく。作って終わりではなく実践で試して、《味見》をする。そして戦術を整理し、戦略を練って自分たちのサッカーを作り上げていく。
なるほど、面白い指摘だ。そして思った。味見をしない指導者は以外に多いのかもしれないって。味見を誰のためにするかを知らない人も多いのだろうなって。
1人暮らしで自炊生活だったら、自分の好きな味付けで自分の好きな材料で好きなタイミングで好きな量を食べたらいいのだろう。でも、気をつけないとそれは自己満足止まりにしかならない。
チームとしてまとめ上げていくためには、いろんな要素を考慮して、チーム全体のことを考えて、その中でそれぞれの好みも考えてあげて、だからといってみんなの好みばかりを聞き入れるのではなく、バランスや入れる順番も考えながら、適量を探っていくことが大切なのだ。
《自分を出す》というのと《我が強い》というのは別テーマ。
あ、これは指導者ではなく、選手目線でも大事な話。保護者目線でもそうだと思う。
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