【ドイツ便り】ドイツの人はオリンピックで盛り上がっているの?サッカードイツオリンピック代表が人数少ないのはなんで?
▼ ドイツでのオリンピック
「ドイツでオリンピックは盛り上がってますか?」
そんな問いかけを日本の知人・友人からされることがある。盛り上がっているってどういうことかを定義するのって結構難しいけど、例えばサッカーのワールドカップやヨーロッパ選手権の時はネットでニュース系サイトを開くとトップページに《ドン!》とサッカーの話題がくるし、それこそ外で人と会ったときに最初からか、あいさつの後に、「昨日の試合は見た?」という展開になることがやっぱり多い。
そうした時と比較して考えると、いま例えば練習や試合でチームの子どもたちや親御さんと顔を合わせたときに、オリンピックに関して話すことはあんまりない。
「オリンピックのあの種目の〇〇って選手の演技は素晴らしかったよね」「感動したよなぁ!」という会話が自然に出て来たりという雰囲気はないかなと思っている。僕の周りだけかなと思ったけど、知り合いでドイツで暮らす日本人友達と話をすると、状況は似通っているようだ。
情報がどこにいても、何をしていても、あちらこちらから入ってくるというわけでもない。各紙のサイトを見るとオリンピック特集ページに飛べるようになっているけど、通常のトップページがオリンピックの話題で色鮮やかみたなわけではない。
【フランクフルターアルゲマイン紙】
【ベルト紙】
【南ドイツ紙】
テレビでは国営放送のARDとZDFではドイツ選手の競技を中心にずっと放送している。ARDとZDFというのは日本でいうNHKのような立ち位置だ。観ようと思ったらいろいろと観れる。
ちなみにオリンピックの開会式は日本ではそれこそ視聴率56.4%というものすごい数字をたたき出したようだが、ドイツの視聴者数は約200万人。リオデジャネイロオリンピックの時は時差の関係で夜中だったこともあり、172万人。ここ最近だと2008年北京オリンピックの開会式が772万人視聴でいい数字だったと評価されているようだ。
6月に開催された欧州選手権のドイツ代表戦の平均視聴者数が約2200万人で、それでも「前回大会と比べてだいぶ減っている」とされていることを考えると、やっぱりオリンピックへの注目度はそこまで高くはないのかもしれない。
じゃあオリンピックはどうでもいいと思っているのかというとそういうわけでもないと思うのだ。みんなスポーツは好きだし、ドイツ人選手の活躍を祈っている。テレビをつけて選手が頑張っているのを見ていたらみんな応援する。
ただ、普段の生活そっちのけで各試合全部の結果に一喜一憂したり、メダルの数で他国との優越を競ったりというところでオリンピックを見ていないんじゃないかなとはちょっと感じている。
スポーツとオリンピック。そこへの考え方も各国それぞれ違いがあるだろうし、それがその国のスポーツのあり方と少なからずの関係性だってあるのだろう。
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