中野吉之伴フッスバルラボ

【ブンデス】なぜフランクフルトはここまで長谷部誠にぞっこん?クラブとのつながりから長谷部のすばらしさを改めて考えてみた

▼ 長谷部誠が契約をさらに延長!

フランクフルトでプレーする元日本代表キャプテンの長谷部誠が現行の契約を延長した。例年通りの1年延長ではなく、まさかまさか2027年までの5年契約。次の1年は選手として、そこからはコーチとしての入閣という契約内容になっているらしい。

これはほかにあまり例をみないほどの好待遇といえる。クラブ側がなんとしても長谷部を手元に置いておきたいという熱い思いの表れだ。もはや情熱的な純愛とさえ思えるほどにフランクフルトは長谷部という選手、そして人間に恋い焦がれている!

ここ数年春先の名物イベントのような感もある長谷部の契約延長だが、今年に関してはもう全方面から「え?延長はするでしょ?」という雰囲気で固められていたと思われる。

それこそ昨年は3月に入ってからだったし、当時監督だったアディ・ヒュッターからは「今季がおそらく最後の年になるのでは?」という発言もあったりと、長谷部去就に関しては毎年いろんな憶測が飛び交っていたものだ。

地元紙にしても、「今は順調だが、さすがに来期は厳しいのではないか」という見方がスタンダード。僕だってそう思っていたし、そう思い続けてきたし、そして毎年のように裏切られ続けてきた。いい意味でね。

どんな選手でも35歳を過ぎるとなったら、さすがに契約は1年ごとになる。よっぽどのことがない限り長期契約は結ばないし、結べない。若手とは様々なことで事情が違う。今はまだ大丈夫でも、あと一回何らかの負傷を負ったら、そこからカムバックをするまでの時間も相当かかるし、さらにコンデションを取り戻せるかも疑問符がつけられる。そうでなくてもこれまで通りにどんだけ丁寧に同じように準備をしても、同じようなパフォーマンスを出せるわけではない段階に差し掛かっている選手なのだ。

例えば元シャルケのナルドもそうだった。

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