中野吉之伴フッスバルラボ

【ドイツ情報】カタールW杯初戦の対戦相手はドイツ!!日本相手に油断をするつもりは毛頭ない

▼ 日本とドイツがW杯で同組に

2022年カタールワールドカップグループリーグの組み合わせが発表された。

ドイツがスペインと同組になったのも驚いたけど、まさか日本もそこで一緒になるとは。

過去日本とドイツの対戦は2度だけ。04年横浜で行われた親善試合は3-0でドイツが勝利をし、06年ワールドカップ前にレバークーゼンで行われた親善試合では2-2の引き分けだった。

そういえば横浜の一戦に出場したハノーファーやレバークーゼンで活躍したFWトーマス・ブルダリッチはA級ライセンス講習会での同期。「横浜はいいところだったよ。日本はまた行ってみたいな」と言っていたな。

当時と今とでは両国の立ち位置もだいぶ変わってきている。それこそ06年の対戦時だと日本はFIFAランキング18位だったのに対し、ドイツはなんとそれより下の19位!

FIFAランキングはそのままその国の強さを表すものではないとはいえ、06年ワールドカップ前のドイツが紆余曲折していたのは確かな事実。そしてこの大会で3位に入ったのをきっかけに、自分たちの取り組みの正しさを再確認したドイツは、ユルゲン・クリンスマンからバトンを受け取ったヨアヒム・レーフ監督のもとさらに強化策を進めることに。

08年欧州選手権、10年W杯、12年欧州選手権と各大会でベスト4以上の戦績を残し、大会を重ねるごとに成熟度を増し、成長スピードを加速させたドイツはついに14年、ブラジルW杯で見事な優勝を果たしたのだった。

その道のりに関しては拙著「世界王者ドイツに学ぶ 年代別トレーニングの教科書」にかなり詳しくまとめてあるので、まだの方はぜひ手にとって読んでいただきたい。

そんなドイツが18年ロシアW杯でグループリーグ敗退をしたのは皆さんもご存じだろう。レーフ監督が大会後に「我々はうぬぼれてさえいた」と振り返るほどに、あの頃のドイツは決勝戦しか見据えていなかった。決勝からの逆算でグループリーグをとらえ、グループリーグを勝ち抜くためにはそれぞれの試合をどのくらいの状態で、どのような戦い方で勝ち点を重ねていくかという計算をしていた。

だがサッカーはそんなすべてが筋書き通りにいくものではないはずなのだ。

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