中野吉之伴フッスバルラボ

【ゆきラボ】コロナ規制緩和をまたいで開催されたフライブルクマラソン・前編

こんにちは!4月に入って最初の「ゆきラボ」をお届けします。

4月1日金曜日、バーデン・ヴュルテンベルク州の規制緩和策が発表になり、翌々日の3日日曜日から実施されました。

今回の緩和策では、マスク着用の義務がある場所が大幅に減ります。具体的には、公共交通機関、医療機関、高齢者や障がい者の介護施設、難民やホームレスの滞在施設などで引き続きマスクの着用義務がありますが、それ以外の場所では基本的に着用しなくてもOKになります。

イメージ https://www.photo-ac.com/

上に挙げたような場所や学校では、定期的なコロナ検査も引き続き実施されます。それ以外の場所は原則コロナ前とほとんど同じように利用できることになりました。買い物をするにも、店で食事をするにも、レジャー施設を訪れるのにも、人数制限や入場・利用にあたっての規則がほぼなくなりました。

この規制緩和策、エイプリルフールじゃないよ!という断り書きつきで報道されましたが、例えばフライブルク市は「行政の窓口を利用する際には、強制はしないがこれまで通りFFP2マスクの着用をお願いしたい」と利用者にアピールしています。公立の学校でも「義務ではないが、今後も原則着用が望ましい」というスタンス。

こちらの写真のように「マスクなしでお買い物できます」ということをアピールするお店もあれば、薬局・薬店・介護用品店など健康に直結するものを扱う店舗、美容院やネイルサロンなど接客時の距離が近い店舗では「引き続きマスクの着用をお願いします」というお店も。

結局、マスクが要るところと要らないところはまだ混在していますし、「もうしばらく慎重でいよう」という人のほうが多数派であることから、これまでと同じように人通りの少ない屋外ではマスクを外し、人の多い場所や屋内に行くときはマスクをつける、という人の姿が今のところはまだ目立ちます。

ドイツに先駆けてコロナ規制を解除したヨーロッパの国々では、「これでやっとマスクから解放される!」と嬉々としてマスクを外す人の姿が報道されていました。ドイツもそうなるのかな、と思っていたのですが、少なくとも私の住む地域では、まだ完全にマスクなしで過ごすのは怖い、と感じている人が多いようです。ここ1~2年の間にマスク習慣はかなり定着しているので、義務ではなくなったからといって、急に止めるのには抵抗もあるのでしょう。私も、今までマスク着用が義務だった場所ではそのまま続けてマスクを使用しています。

薬局の入り口。「引き続きマスクを着用して入店していただけますよう、心からお願いいたします」というとても丁寧かつ切実な頼み方

それもそのはずで、昨日4月5日時点でのドイツ全国のコロナ新規感染者数は21万4千人。3月に比べると、これでもゆるやかに減少傾向を見せているとはいえ、この数字です。日常の上での実感としては「毎週何かしらコロナ感染者が出て予定変更になる案件がある」「30人クラスのうち毎週誰かがコロナで欠席する」「友人知人のうちの誰かが常にコロナで自宅隔離している」という状態です。ちなみにフライブルク市ではパンデミックが始まってから延べ約5万人がコロナウィルスに感染しました。人口約23万人のフライブルクですから、約4.6人に1人は少なくとも1回コロナウィルスに感染している計算です。

この先、少しずつであっても新規感染者数が減り続け、さすがのオミクロン株の猛威も下火になり、新たな変異株の心配も当面はなさそう…ということになれば、そして爽やかな初夏になれば、堂々とマスクを外す人も増えるかもしれません。でもそうなるまでにはもう少し時間がかかりそうです。

さて、そんなコロナ規制の緩和をまたいで、4月2日・3日にフライブルクマラソンが開催されました。2日はSCフライブルクが協賛する参加費無料・400mのキッズラン。3日はフライブルク市内をぐるっと走る10㎞ラン・ハーフマラソン・フルマラソン・駅伝が同時開催されます。後半は3年ぶりとなったこのフライブルクマラソンの模様をお届けしたいと思います。

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