【インタビュー】国際コーチ会議で語ったドイツ代表監督フリックの指導者哲学「学び続けること、インプットをしていくこと、知らなかった分野に興味を持つこと」
▼ 3年ぶりの国際コーチ会議
ドイツプロコーチ連盟(BDFL)とドイツサッカー協会(DFB)共催で行われる国際コーチ会議が返ってきた。例年夏に3日間行われる恒例のイベントだが、コロナ禍でこの2年間は残念ながら中止に。
3年ぶりに開催できるようになった今回の会場は我がフライブルクというのも喜ばしい。
2009年にA級ライセンスを獲得して以来、毎回欠かさず参加してきているが、さすがに自転車で会場入りというのは初めてのこと。
会場ではかつてライセンス講習会で共に学び合った旧友と再会することができたり、以前一緒に指導者として戦った仲間との思い出話で盛り上がったり、SCフライブルクの育成ダイレクターと久しぶりに交流を持つことができたりととても刺激的で、印象的で、実り多き3日間だった。
国際コーチ会議2日目夜は毎回恒例の指導者同士の懇親会。ビール、ワイン片手にサッカー談義で盛り上がる。
この時間が楽しい。
たくさんの旧友から、エンゲルスさん、ブッフバルトさんとも談笑してきました? pic.twitter.com/s12LfcWHnh
— 吉之伴@??サッカー指導者 (@kichinosuken) May 24, 2022
今回から少しずつ内容詳細をこちらフッスバルラボでまとめていきたいと思う。
まずはドイツ代表監督ハンシィ・フリックの話からにしたい。ドイツの有名なサッカー実況者ミヒャエル・レオポルドが会場からビデオ通話でインタビューを行うという形で行われたのだが、フリックの指導者哲学、指導者としての心構え、代表での取り組み、代表選手に対するコメントなど、非常に興味深い内容ばかりだった。
バイエルンで1シーズン6冠を勝ち取った名将の言葉にぜひ耳を傾けてもらえたらと思う。
▼ フリック「指導者同士の交流はとても大切」
―――現在はネーションズリーグの準備で合宿中、代表監督がこうして時間を作ってくれたことに感謝しています。家族同伴で、リラックスした雰囲気の中、心身のリフレッシュをしながらの合宿と聞いています。
「非常に大事なことだ。選手はそれぞれ異なるチームで長いシーズンをプレーしてきた後で、それぞれ異なるコンディション。プレミアリーグはつい先日最終節を終えたところ。シーズンから代表戦に向けて、橋渡しとなる時間と環境が必要になる。月曜日にあって4日間のトレーニング、それからイタリア戦(6月7日)に向かう。クラブに対する責任もあり、選手が家族と一緒に過ごせる時間をオーガナイズするのは重要なことだ。午前中トレーニングをし、午後は自由の時間を多めに取ったり。あとは個々のコンディションに応じて調整してもらっている」
―――こちら国際コーチ会議は朝から晩までインプットの連続でカフェ休憩と昼食時以外は指導者の方々が熱心に参加しています。BDFLとDFB共催で開催されるこうしたイベントというのは、指導者にとってどれほど大事なものでしょうか?とくにこの2年間はコロナ禍で開催することもできませんでした。
「指導者同士の交流はとても大切だ。学び続けること、インプットをしていくこと、知らなかった分野に興味を持つこと。私もそうだが、指導者は常に成長し続けることが求められる。こうしたイベントは指導者同志が交流するうえで貴重だし、私も時間とタイミングがあえば私もぜひ現地にいたかった。だから今回こうしたリモートの形で関わるのは当然のこと(※会場から拍手)」
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