中野吉之伴フッスバルラボ

【グラスルーツ】創立100周年を迎えたSVホッホドルフ。地域と結びつき、世代を超えたつながりがあるクラブのすばらしさ

▼ 我が町クラブが100歳に!

僕が所属するSVホッホドルフで先日クラブ創設100周年記念式典が行われた。

ホッホドルフは20万都市フライブルク西部にある地域で住民は約5000人。村の歴史は古く1249年から存在し、1970年ごろ近くに工場地帯が作られたことで急成長。70年代後半にフライブルク市内へと統合されている。

そんなホッホドルフを本拠にするのがSVホッホドルフ。SVはSportvereinの略でスポーツクラブの意味を持つ。現在サッカーのほか、女子バレーボール、器械体操、子供向け体操教室部門が活動をしている。

クラブ創設は1920年。当初は自転車愛好家が集まって作られたクラブにやがてサッカー部門が生まれ、グラウンドが作られ、いまでは天然芝1面と人工芝1面、クラブハウスにレストランが併設している施設がここにはある。

本来は2020年に100周年記念が計画されていたが、コロナ禍で3年間待ち続けなければならなかった。それだけに会場に集まった人々の顔からは感無量の表情が見てとれる。

このクラブにとって歴史的な1日に、フライブルク市長マルティン・ホルンも来賓として足を運んでくれていた。壇上で司会進行役の育成部長ニルスの質問に親切丁寧に答えていく。そのやり取りをいくつかここでご紹介したい。

—ドイツでは様々な国から移民や難民が流れてきている。政策として様々な取り組みが行われているなか、スポーツの持つ意味というのをどのように捉えていますか?

ホルン「フライブルク市も政策として様々な取り組みをしていますが、地域のスポーツクラブが果たしている役割というのは非常に大きいです。スポーツを通して人の交流がスムーズにいく。心をつなげ合える確かな力がスポーツにはあると思っています」

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