「ゼルビアTimes」郡司聡

【無料公開】J3第9節・町田vs琉球/町田・相馬直樹監督、鈴木孝司選手、琉球・薩川了洋監督、田中恵太選手コメント(2,823文字)

▪︎明治安田生命J3リーグ第9節・14:00キックオフ
町田市立陸上競技場/3,121人
FC町田ゼルビア 1-0 FC琉球
【得点者】町田/90+4分 鈴木孝司

 

▪︎相馬 直樹監督(町田)
—試合の総括は?
「ゴールデンウィークの連戦の中、たくさんの方に集まっていただき本当にありがたく、感謝している。みなさんの声援が今日のような勝ち方を引き出してくれたと思っている。得点の場面でリョウタ(松本)が折り返したのは、首の先が伸びるような形で、孝司が1センチ先に触ったような場面もサポーターが引き出してくれたと思っている。ゲーム全体としては試合の入りを含めて悪くはなかったと思うし、チャンスを作ってフィニッシュまで持ち込む形も悪くはなかったと思っている。最後に決め切る部分で点を取れずに相手のカウンターやワイドに振られる場面も作られたが、そういう展開になることも覚悟していたし、最終ラインがよく我慢しながら戦ってくれた。こういう暑さの中であとは前線が点を取るだけだったと思うが、集中を切らさずに戦えた。ゴールシーンはきれいに崩した得点ではなかったが、選手たちの勝ちたいという気持ちとサポーターの勝たせたいという気持ちがゴールに、そして勝ち点3につながったと思う。中2日で連戦が続くので準備をしたいと思う」

——FC琉球さんはタフなチームでしたが、どのようなゲームプランで臨みましたか?
「相手というよりも、自分たちのストロングポイントを出していこうという話をして選手たちを送り出した。ただ前線の中山選手と松尾選手の2トップのところで何度かポイントを作られるシーンがあったし、前半はこちらが思ったような形では試合を進められなかったと思っている。ただその中でもわれわれのゴールに向かう姿勢は前半から出せたと思う。そこで取れていればもっとラクな試合になっていたが、最後まで粘り強く戦えたことはチームとして評価できることかなと思っている」

——前半から(鈴木)崇文選手が前を向いていくつか良いシーンを作れていて、攻撃がうまくいっても点を取れないという展開でしたが、同じことを続けるイメージだったのか、それとも別のアイディアを考えていたのか。攻めの部分で取り切るために考えていたことは?
「フィニッシュのシーンはかなり作れていたことは事実だと思う。ただ崩す形までは行ってもフィニッシュワークの部分でまだ少し焦りもあったし、もう少し余裕を持てば味方とのコンビネーションや2対1の状況を作れたと思う。少し余裕を持てれば良かったが、琉球さんも厳しくタイトに対応してきたので、余裕を持てなかったことが事実だったのかなと思う。ただ、今後のことを考えると、決め切る力を付けないといけない」

——今日の試合に関しては、試合の入りが良かったというお話でしたが、その要因は?
「選手たちの間でも話していることで、試合の入りやゲームに臨むにあたっての気持ちの部分や意識付けの話はずっとしてきている。ただ相手もあることだし、どうしても相手に試合の入りで上回れてしまうシーンも多少出てくると思う。試合の入りで主導権を取れるか。それは今後に向けても大事になることなのかなと思っている」

 

▪︎FW 9 鈴木 孝司(町田)
「前半からチャンスを作りながらも、決められなかった。後ろの選手たちもしっかりと守ってくれていたので、どうにかして1点を取りたかった。リョウタ(松本)が競ってくれたあとしっかりとゴール前に入れて決められて良かった。(次節の福島戦に向けて)またホームでできることが強みだし、移動もないからしっかりと休める。ゴールデンウィークの休みの中でたくさんのお客さんが来てくれるので、良いゲームをして一緒に笑えたらいいなと思う。試合開始早々のチャンスを決めていれば試合展開が全然違った。ただそこまでいけていることはポジティブに捉えられる。途中からチャンスが作れなかったのは、前への推進力が足りなかったと思う。後ろが我慢してくれているので、前の選手としてはもっと結果を出さないと厳しいかなと思うので、もっとゴールに向かっていきたい。後ろから湧き出るような形を作るために、最初にもっと前が動き出さないと。前の選手が動いて作ったスペースに入ってきてもらうためにも、もっと前が動き出していかないといけない」

 

▪︎薩川 了洋監督(町田)
—試合の総括は?
「2試合連続でロス(アディショナル)タイムにやられているのはふがいない。結果は残念だが、上位の町田を相手にサッカーをできている部分はあった。内容としては圧倒されるような試合ではなかったし、質が上がっていればもっとチャンスになった。もっと質を高めていきたいし、しっかりと最後を守れるチームにしていかないといけないなと思っている」

 

▪︎MF 7 田中 恵太(琉球)
「町田は上位の相手だったし、相手の攻撃はラフにボールを入れて、セカンドボールを拾ってくる形で、チームとしては守備に回る時間帯が多かった。でもチームとしては割り切って守ることができたと思う。そんなに内容は悲観する内容ではない。でも自分たちの甘さというか、2試合連続でロスタイムに決められてしまうということは何かあると思う。その理由を突き詰めていければと思う。バックパスをしてGKに蹴らせる場面もあったし、相手のプレッシャーもあまりキツくなかったので、もっとはがせる場面は作れたと思う。攻撃の時間が短かったから守備に回る時間が多くなってしまった。(カウンターの迫力を欠いていた印象ですが?)カウンターに入っているけど、チャンスにはなっていない。カウンターの質や前に割く枚数も、守備に人をかけているぶん、上がれないケースがあった。僕たちは下位にいるチームなので、もっと走る量を増やさないといけない。そこはもっと修正していきたい。個人的にも最近はゴールを取れていないので、年間を通じて二ケタ得点は取りたい。でも、僕はもっと率先して走らないといけないし、僕はそういうタイプの選手でもあるから、もっとチームを活性化させないと。個人でボールを奪う、個人でキープして味方が攻撃をする時間を増やすとか、そういうことを個人としてもっとできれば良かった。つなぐ部分と走る部分は常に言われている。その精度を高めて、共通理解を深めれば、もっとラクにボールを回せると思う。結構キツキツでボールを回している部分があるので、ポジショニングや近くの選手の共通理解をもっと深めていければいいんじゃないか。(つなぐサッカーを志向していることについて)でも結果を残せないと意味がない。結果を出してナンボの世界。前線の選手としては、もっと点を取れるようにしないと。前の選手としては無得点ではチームが勝てない。最後に守り切れなかったことは大きいけど、前線でもっと点を取れるシーンを作らないと。ボールを奪って失ってという場面があったし、サポートの質も悪かったのでもっと質を高めないといけない」

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