「ゼルビアTimes」郡司聡

【無料公開・ミニコラム】J3第13節・レノファ山口戦/現状打破へのアプローチ

▪︎明治安田生命J3リーグ第13節16:00キックオフ
町田市立陸上競技場
FC町田ゼルビア vs レノファ山口

 

首位チームとのゲームは、とかく目先の勝ち点差を縮めるためだけの試合と捉えられがちだ。しかし、一つ視点を変えれば、その趣も変わってくる。相馬直樹監督は言う。

「単純にわれわれがチャレンジャーとして戦いやすい。それに立ち向かうことで結果を持ってくることができれば、大きな自信をつかめるゲームになる。そういうゲームにしたい」

前節・藤枝MYFC戦では先手を奪いながらも勝ち切れず。主将のリ・ハンジェは「いまはチームが自信をなくしている。結果が出ずに、確固たる自信がない」とチームの現状を憂いており、現場を預かる指揮官も、「すべてを出し切れていないことは事実」と語る。

チームマネジメントも監督の重要な責務ーー。今節・山口戦の準備期間で、相馬監督はいつも以上に選手との個別なコミュニケーションを取る機会を増やしてきた。試合2日前にあたる22日の全体練習後には、攻撃の軸である鈴木崇文と対話。「こういう状況だから、選手たちも少なからずストレスを抱えている。ゲームに入る前にクリアにしておくべきことはそうしておきたい」(相馬監督)と、個々のレベルでもベストのパフォーマンスを発揮できる環境を整えるアプローチに努めてきた。

かくして迎える首位・レノファ山口戦。指揮官は「力を全部出し切るという意味でも、一つのきっかけとなるゲームにしたい」と語った。目先の勝ち点獲得以上に、大きな意味を持つビッグゲーム。今後の浮沈を左右する“分水嶺”の一戦が始まる。

Text by 郡司 聡(Satoshi GUNJI)

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