「ゼルビアTimes」郡司聡

【無料公開・VOICE】J3第33節・カターレ富山戦/相馬 直樹監督「目的のあるチームと目的を失ってしまったチームの差を見せないといけない」(1,623文字)

■明治安田生命J3リーグ第33節10月11日(日)16:00キックオフ
町田市立陸上競技場
FC町田ゼルビア vs カターレ富山

H58A8253©FC町田ゼルビア

■相馬 直樹監督
——1節休みが入り、次節の(カターレ)富山戦までは約2週間の準備期間がありました。この間のトレーニングや清水とのトレーニングマッチ(45分×2本・0●2)などを通じて、チームや選手たちの姿は監督の眼にどのように映っていましたか?
「9月は連戦が立て込んだので、頭と体をリフレッシュしてもらいたかったが、本番の公式戦とトレーニングマッチは違う部分もあることで、(リフレッシュした影響が)清水戦で出てしまったことは否めない。ただ逆にそこが良かったのかなとも思っている。もう一度ネジを巻き直してこの1週間を過ごせたし、やるべきことの再確認をできたことも大きかったと思う。J1の試合に出ていない選手たちが相手だったとはいえ、ギリギリまで絞り出さないと、やはり勝つことができないということを再認識できたし、思わしくない結果だったことを踏まえても、選手の中でもあらためて考えることがあったと思う。明後日の試合ではできることを見せないといけない」

——リーグ戦という意味では残り7試合となりました。目標である結果をつかみ取るために、残り7試合でどんなアプローチをしていこうとお考えでしょうか?
「一つ落とせばさらに苦しいことになるわけで、一つひとつ結果を残すしかないということは分かっている。目の前のものに向かっていくだけ、ということでしかない。消化試合数の関係もあって、今節は首位の山口さんと勝ち点9差で試合を迎えることになる。これをひっくり返すにはこれまでと同じままではひっくり返せないと思う。今までどおりでひっくり返せるとは思っていない。それは選手たちにも話をしているし、何をプラスできるのか。それが重要になる。われわれは守りに入る立場ではない。チャレンジするだけだし、7つすべてを勝つぐらいでないとひっくり返らないとも思っている」

——今季の富山戦は過去2勝と、2連勝で迎えた山口との第3戦に敗れているという結果を踏まえて、メディアとしては同じ過ちを繰り返してはならないという見方もあります。
「そんなことは考えていない。いま言われて、そうだったかというぐらい。この試合で富山との対戦は終わる。もちろんテクニカルサイドとしては相手の突きどころや選手の組み合わせ、相手とのかみ合わせなど、考えないといけないとは思っているが、そういう話ではなく、まず自分たちがどのように1試合1試合のゲームに対して向き合えるか。それが重要だし、過去の戦績を捨てることも大事だと思う。もちろん富山さんには力のある選手もいるから、難しい相手だと思っている」

——監督も代わっていてハッキリとしない部分もあるかと思いますが、監督交代後の富山の印象は?
「今回の対戦は予測できない部分がある。ただ富山さんにとっては今シーズンの目標を失ったばかりの試合になる。そういう意味で言うと、目的のあるチームと目的を失ってしまったチームの差を見せないといけないと思っている。われわれとしては自動昇格、優勝を目指すということに尽きるわけだから、そういうゲームにしないといけない」

——先ほど「今までどおりでは山口との差はひっくり返らない。何をプラスできるか」というお話がありましたが、具体的にプラスすべきこととはどんなことでしょうか?
「もちろん冷静に判断しないといけないが、一つひとつの局面で、今までは躊躇していた場面でも行けるかどうか。そういうシーンを増やさないといけない。われわれは勝利を奪い取りいかないといけない立場。われわれは勝利が転がってくることを待つのではなく、勝利を奪い取りに行く姿勢を見せないといけない。(具体的にプラスすることは)得点パターンやオプションが増えるといった類の話ではなく、半歩前に出るなどそういう話。そういう意味では(半歩前に出るといったことができたその先に)オプションが増えればいいとは思っている」

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ