「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】J2第7節・山形vs町田/山形・石崎信弘監督、山岸範宏選手、栗山直樹選手、山田拓巳選手、町田・相馬直樹監督コメント(3,074文字)

■明治安田生命J2リーグ第7節・4月9日(土)13:00キックオフ
NDソフトスタジアム山形/5,320人
モンテディオ山形 0-1 FC町田ゼルビア
【得点者】町田/9分 鈴木孝司(PK)

 

■石崎 信弘監督(山形)
——まずは試合の総括をお願いいたします。
「なかなか勝てない状況で本当に苦しい状態が続いています。それを今日のゲームで何とかしようと臨みましたし、選手たちはよく頑張ってくれましたが、勝利することはできませんでした。攻撃の部分はまだまだですが、選手たちは頑張って守備のところである程度、集中してできていたと思います。ただ不運なPKを取られて、自分たちのリズムが狂ってしまったんじゃないか。なかなか勝てずに、みんなが厳しい状況の中で戦ってくれている中、(結果が出なくて)サポーターの皆さんにはたいへん申し訳ない気持ちでいっぱいです」

——特に前半はこれまでにないくらいに攻め手がないような印象を受けました。そうした前半を受けて、ハーフタイムのコメントを拝見しましたが、マスコミにリリースされていないのか、戦術面の指示がなされていません。前半の内容についてと後半のゲームプランはどのようなイメージで臨まれたのでしょうか?
「前半は風下という状況下で、町田は風下を利用してプレッシャーをかけにきた中で、うまくボールが回せない中でも回そうとしていて、後ろへのパスも多かった。そこをハーフタイムの指示で前にプレーするようにしたことと、もう少しSBの横を使うこと、そしてサイドチェンジを入れることを指示した。後半は風上になってボールが回るようになって(ディエゴ・)ローザのところでチャンスを作れていた。ただ最後のクロスボールの精度を欠いたことで、ローザのシーンがPKなのか、シミュレーションなのか分からないが、もう少しあのような形を作れれば得点チャンスが生まれたと思う」

——次の試合はホームゲームで出場停止の選手もいます。次のゲームはどのように臨みますか?
「映像を見て考えます」

 

■GK 1 山岸 範宏(山形)
前を向いていくしかない
「悪いところを挙げればキリがない。ありきたりだけど、僕たちは前を向いていくしかない。まだ自分の中で試合を整理できていない。今日の試合を経てスタメンで出られない選手も出ているので、次に進むために、映像を見てどうするべきか。いまは簡単には考えられないので、今日と明日で消化していきたい」

 

■MF 6 山田 拓巳(山形)
自分たちのスタイルを見失いかけている
「連動してどんどん前へ出てシンプルに攻めることが監督の理想なので、良いときはそれができていた。ただそればかりではなく、いろいろなバリエーションを持っていかないといけない。でもいまは良かったときにできていたことすらできていないので、それはチームとして問題だから、まずは前の姿を取り戻してからさらにバリエーションを作っていければと思う。例えばゆっくりつないで攻めるとか、ほかにやれることを増やしていかないと。いまは自分たちのスタイルを見失いかけているところなので、まずは原点に戻ってやるべきかなと個人的には思う」

 

■DF 15 栗山 直樹(山形)
自分の未熟さを痛感した
「(在籍期間は短い期間でしたが、町田との古巣戦どんな思いで臨みましたか?)もちろん知っている選手も、仲の良い選手もたくさんいる中で、戦えることを楽しみにしていたけど、ウチがあまり良い試合をできずに町田が良い試合をしたので、結果は悔しい。ただ僕も町田に所属していたとはいえ、すぐにけがをしてしまったので、町田サポーターの方々に元気なプレーしている姿を見せられたことは良かったけど、自分の未熟さを痛感した試合になった。(事前のゲームプランについて)今日はローザが入っていたので、スカウティングであったように相手がコンパクトにしてくるので、その裏を突いていこうと話していたけど、なかなか前にボールが入らなかった。それで苦労した。最初は風下だったし、不運な形でPKを取られてしまった。気持ちが高ぶって入ったぶん、失点のダメージは大きかった。前を向いてやるしかない。でもやるせない気持ちでいっぱい」

 

■相馬 直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をお願いします。
「まずは非常に遠いところになりますが、たくさんのサポーターに町田から来ていただきました。昨年はJ1だったチームの山形さんに対して、戦う・チャレンジするという面で後押しをしていただきました。そして、一緒に喜んで帰れることをうれしく思いますし、その支えとなっていただいたことに、ありがとうございましたとお伝えしたいです。ゲームのほうですが、皆さんも見て感じたと思いますが、風の問題とピッチでボールが転がらない問題がありました。それは両チームともに同じ状況で、やはりボールが落ち着かないゲームになりました。そういう中においてセカンドボールの奪い合いやファーストボールで競ることが非常に重要になると話して、選手たちを送り出しました。

前半は立ち上がり、早い時間にPKを獲得して点を取ったことで、自分たちの重心が後ろに下がってしまいました。それによって山形さんのほうが前に出る、セカンドボールを拾われるという時間が長かったと思います。危ない位置でのファウルでFKを与えてしまったり、前半は悪い流れの中で1-0で折り返せたのは大きかったと思います。ハーフタイムに選手たちには、もう一回チャレンジャーで戦おうということと、リードしているからといって足を前に出さなかったり、重心を下げる戦いは自分たちの戦い方ではないということを話し、送り出しました。

後半は自分たちが前に出るシーンやセカンドボールを拾えるシーンが増えて攻撃の機会が増えたと思います。最後に相手の宇佐美選手が退場してから一人多くなり、決めるチャンスをたくさん作りながら決められなかったことは今後の課題です。自分たちが重心を下げてしまったこと、ゴール前で仕留め切れないことは今後のわれわれにとって重要な課題となると思いますので、次の試合まで少し時間がありますから、選手たちと一緒に詰めていきたいと思います」

ーー相手の前線の3枚がローテーションをして攻めてくる中、無失点に抑えることができました。ラインの上げ下げを含めて、ディフェンスラインのパフォーマンスはどう感じていますか?
「言われたとおり、重厚感のある相手で、途中から選手が入れ替わりながら攻撃が変わってくる相手だったが、ディフェンスラインだけでなく、前線の選手が出し手のところでボールを制限できているのが大きかった。でも、ディフェンスラインは最後のところでよく対応してくれたと思う。前節、後半にディフェンスラインが下がってしまったというか、下げさせられてしまった時間を、今日は自分たちが下がってしまったので、途中でよく修正してくれたと思っています。ただ、そこで攻撃にも加わっていく迫力を出せれば、もっと攻守が一体となったゲームを進めていけると思う」

「最後にこちらからよろしいでしょうか? 私は2013年にコーチとしてこちらでお世話になりましたが、そういった中、今日も入場のときから温かい声援をいただき、ありがとうございましたと付け加えさせてください。その当時から山形さんは非常に温かいサポーターだと感じていましたので、また次に対戦するときは良いゲームをできればと思っています。今日はありがとうございました」

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