「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開・特別寄稿】夢のJ1へーー。いま、僕たちにできること

▼J1昇格への機運を高めよう!

とはいえ、J1ライセンス取得への猶予がまったくないわけではない。クラブライセンス申請期限は、6月30日。ちなみに野津田はバックスタンドを拡張する形で1万5000人収容のスタジアムに生まれ変わる建設上のベースが整っているという。もちろん、スタジアム改修には膨大な予算が必要で、野津田は町田市所有の公共施設でもあるため、行政の認可が下りなければスタジアム改修は実現しない。もっとも、クラブハウスは立地の選定を含め、予算の問題も鑑みると、スタジアム改修よりもクラブハウス建設のほうがハードルは高いと言えるかもしれない。

だからといって、6月30日のクラブライセンス申請期限まで、このまま手をこまねいていても良いのだろうか。J2復帰1年目ながらも、首位の座をつかみ取っているチーム・選手の奮闘に報いるためにも、サポーターの立場からできる限りの手を尽くしてみてはどうだろう。

税金の投与には町田市民の理解が必要不可欠。娯楽に富んだこの時代に、町田市民の関心をサッカーやゼルビアに目を向けさせることは決して簡単ではない。しかし、情熱は人の心を動かす。1万112人が野津田に詰めかけたセレッソ大阪との開幕戦は人々の熱気にあふれていたが、あの熱気あふれる空間を、毎回のホームゲームで作り上げることができれば、市民の関心は否が応でも高まる。「毎試合野津田が満員になるぐらいもっともっとお客さんを集めたい」と常々話している守護神・高原寿康の思いは選手たちの総意でもある。

ゼルビア・サポーターが一人でもいい。友人を誘って、野津田に集う観衆を増やし、1万5000人収容のスタジアムが必要であることを印象付けてJ1昇格への機運を高める。そして町田市におけるゼルビアの重要性や必要性を説き、町田市民や行政にスタジアム改築とクラブハウス建設の支援をしてもらえるような大きなうねりを生み出すアプローチをしてみてはどうだろう。

例えば、市議会議員の連絡先は町田市議会のホームページに記載されているため、地元の市議会議員に年間約200回にも及ぶホームタウン活動を展開しているゼルビアの価値を伝え、支援を得られるような働きかけをすることも一つの手段である。ただし、署名活動は数の論理を押し付ける傾向があり、敵対視を生む可能性が否定できないため、筆者はオススメしない。

いくつかスタジアム改修とクラブハウス建設の支援を働きかける具体例を列挙したが、それらが少ない予算ながらもJ2首位を走る選手たちをサポートする一つの手段ではないだろうか。

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