「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】J2第12節・讃岐vs町田/讃岐・北野誠監督、町田・相馬直樹監督コメント

■明治安田生命J2リーグ第12節・5月7日(土)13:00キックオフ
Pikaraスタジアム/2,739人
カマタマーレ讃岐 0-1 FC町田ゼルビア
【得点者】町田/6分 重松健太郎

 

■北野 誠監督(讃岐)
——まずは本日の試合の総括をお願いします。
「ありがとうございました。今日は完敗だったと思います。全員が同じ意識の下、やるべきことをやって戦ってくるという町田さんの素晴らしいサッカーに完敗だったと思う。前半はあのようにパワーをかけて相手が来たときにどうしようもなく我慢できずに失点してしまい、そのままズルズルいってしまったので、それが残念だった。次の試合までは1週間あるので、しっかりと準備をして次の試合に臨みたいと思う」

——後半の開始から選手を代えて、先に動くような展開でしたが、前半の戦いについてと後半のシステム変更の意図を教えてください。
「町田さんが前からしっかりとプレッシャーをかけに来た中でサイドにボールを散らそうとしたときに、CB二人のパスミスがあまりにも多かったので、サイドで起点を作れなかった。右側に武田を置くことで武田から仲間、武田から木島良輔というパスコースができたことでリズムを作れたが、そこから最後の一つが決め切れなかった。でも、90分全体を通してみれば町田さんのゲームだったと思う」

——今日敗れたことで5試合勝利から遠ざかる状況となりました。今後の改善点について、聞かせてください。
「12試合が終わって、4勝4分4敗の成績で何も問題はないと思う。ウチがJ2優勝を目指しているわけではないし、戦績がイーブンで良いと思う。ただそこは選手もコーチングスタッフもサポーターも上を見てしまうと、スキが生まれる。ここで完敗したことを良い薬にして、もう一度しっかりと戦えれば良いと思う」

 

■相馬 直樹監督(町田)
ーーまずは本日の試合の総括をお願いします。
「まず本日は、遠い東京の町田からわれわれをサポートするためにたくさんの方に来ていただき、その中でアウェイということもあり、少数ではありましたが、声を枯らせて応援していただいたみなさんには感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。やはりアウェイの地に来て、連戦の中の苦しさを含めて、今日は最後まで苦しい試合となりましたが、最後に足を一歩出させてくれたのはみなさんのサポートや応援があったからだと思います。そして一緒に喜びを分かち合えることをうれしく思います。ゲームのほうですが、讃岐さんが前半と後半で形を変えての試合となりました。前半は少し讃岐さんが引いて守る形の中で早く攻めるというイメージだったと思いますし、後半はもう少し前からボールを奪いに来るというゲーム展開の中で、前半は自分たちがボールを持つ時間が長く、実際に攻める時間も多く、ボックス内に入る機会も多い中で、先制点を奪うことができました。

しかし、本当はそのパワーをかけている間にもう1点、取れるといいのかなと思うのですが、ハーフタイム中には選手たちに0-0の気持ちで試合に入ることと、相手が前半とは少し違って前から圧力をかけてくるだろうということを話して送り出しました。実際に後半が始まると、人と形を変えてきて圧力をかけてきました。それによって我々が後手に回り、受け身に回ってしまったところがあったかなと思います。ただ後半の立ち上がりに苦しい時間はありましたが、徐々に選手たちが相手の出方や形が変わったことでのミスマッチに慣れてきたことで、追加点を取るチャンスができました。しかし、そのチャンスで取り切れないとなると、最後あのような危ないシーンができてしまいますし、もう一つ、FKの場面からフリーでゴール前に入られる場面もありましたが、それを相手に決められなかったことで紙一重のゲームになったかと思います。前半と後半で相手の戦い方が変わったこと、また連戦であることも加味して、ギリギリの戦いとなりました。その中で今日の勝因は、選手たちが最後まで我慢強く戦ってくれたことに尽きるなと思っています。そのことに感謝したいと思います」

ーー重松選手を先発に起用した意図と彼のプレーについて、いかがですか?
「ゴールデンウィークの連戦の中で、個としてパワーを持ってボールを前に運ぶ力や、実際に点を取ってくれた形のように、クロスボールに対してゴール前に飛び込んでいく能力が優れていて、彼を中盤で起用していますが、そういった良いものを持っています。そういった持ち味は私がイメージしていたように点を取ってくれましたので、良かったと思っています。さらに今年に入って初めての先発だと思いますが、昨季はチームを昇格させた一人として、最後の入れ替え戦のピッチに立っていったように、それでも今年はこれまで腐らずに一つひとつの練習をやってくれていましたし、連戦の中で彼の持っているパワーを使いたいと思い、起用した中でよく結果を残してくれました」

ーー3連戦は結果的に1勝2分となりました。この3連戦での収穫と課題を教えてください。
「3試合をすべて振り返ることはできないのですが、いま、われわれが勝っていることによる自信があるうちに、ポイントを重ねていけているということがわれわれにとっては非常に大きなことだと思っています。今日の前の2試合は引き分けが2つ続き、勝つチャンスがありながらも勝てなかったと選手たちや僕自身が感じていましたので、そこに何を足すべきかということを選手たちと確認しました。どこかでいまは自分たちが重ねたポイントでの順位によって、讃岐さんにとっても、ここ2試合の対戦相手にとっても、周りから見れば相手のほうが上位チームと対戦するというシチュエーションでした。しかし、われわれは、あくまでも昨季、最後に22番目のチームとして、J2で戦う権利を得たチームです。ところが、どこかでチャレンジャーであることを忘れてしまい、それに加えて相手もわれわれのほうが22番目のチームとして見てくれないために、チャレンジャーとしての姿勢を失っていないのかもしれませんが、どちらがチャレンジャーの気持ちが強いのか、われわれのほうが相手よりもチャレンジャーとしての気持ちが小さなものになっているのかもしれない、ということを選手たちに話して試合に臨みました。そしてその結果、特に前半はチャレンジャーとしての姿勢を発揮してくれた試合だったと思っています。実際にチャレンジという姿勢を強調して試合に臨むと、とかくイケイケでズタズタにされてしまうこともあると思いますが、今日のような我慢が必要な試合を勝利につなげてくれた選手たちに感謝したいと思います」

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