「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】【コラム】J2第15節・ロアッソ熊本戦/サッカー・ファミリーの一員として

▼熊本へのメッセージ

2-0で勝ち切った試合を終えると、FC町田ゼルビアイレブンはある横断幕を掲げながら、ノエビアスタジアム神戸のピッチを一周した。

『これからもサッカーの力で熊本の皆さんを元気にします 〜FC町田ゼルビア・サポーターは被災者の方を応援しています〜』

熊本地震復興支援マッチと銘打たれた今節のロアッソ熊本戦を前に、クラブは町田の選手会と協議した上で熊本に向けたメッセージを入れた横断幕の作成を検討。その結果、上下に熊本のチームカラーである赤と町田のゼルビア・ブルーをあしらった横断幕の掲出を決めたという。

クラブは第12節・ギラヴァンツ北九州戦で募金活動も実施しており、募金活動に協力したサポーターの思いも汲んで、選手会がサポーターのメッセージ入りを提案し、作成された。

横断幕とともにピッチを一周したチーム主将のリ・ハンジェは言う。

「ピッチ内を一周してこみ上げてくるモノがありました。僕たちがJリーガーとしてプレーできることに感謝したいという気持ちにもなりましたし、苦しい中でも戦っている熊本の選手や応援する熊本サポーターの姿を見て熱くなりました。熊本さんは対戦相手ではありますが、試合を通じて同じサッカー人であるという気持ちを高めることができたと思いますし、僕たちはその気持ちをサッカーでしか表現できませんが、これからもそういう思いを共有していきたいと思います」

試合後には町田サポーターも、『町田絆熊本』、『熊本大分九州と共に』といったメッセージ性の強い横断幕を掲出し、被災地・熊本を激励した。“サッカー・ファミリー”にできることーー。町田に関わる人々は、それぞれの形で、熊本への支援の思いを表現していた。

Text by 郡司 聡(Satoshi GUNJI)
Photo by ©FC町田ゼルビア/春木 睦子

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