「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】J2第16節・町田×徳島/町田・相馬直樹監督、徳島・長島裕明監督、渡大生選手、内田裕斗選手、カルリーニョス選手(2,804文字)

■明治安田生命J2リーグ第16節・6月4日(土)16:00キックオフ
町田市立陸上競技場/4,021人
FC町田ゼルビア 1-0 徳島ヴォルティス
【得点者】町田/45+4分 鈴木孝司(PK)

 

■相馬 直樹監督(町田)
——まずは試合の総括をお願いいたします。
「今日は2試合、間が開いてのホームゲームとなりました。その中でたくさんの方々に応援に来ていただきました。まずはありがとうございますとお伝えしたいですし、久しぶりにホームで勝つことができて、一緒に喜べたことをうれしく思っています。ゲームの方ですが、今日は前へチャレンジする、前へ出て行く、そういう推進力のあるゲームをしようと言って選手たちを送り出しました。その中で前半から前へ出るシーンが多かったのですが、崩しの場面やラストパスの場面、そしてシュートまで行く一つ手前のプレーで(フィニッシュまで)行き切れないゲーム展開かなと思っている中で、少しパワーをかけられていた前半の最後の時間帯に相手の背後を狙い続けたことがPK獲得という場面につながりました。そしてそのPKが決まって1点をリードした状況で後半へ折り返せたことが大きかったのかなと思います。

後半は守るよりも、前へ攻めに出ようと話ていましたが、ボールを奪ったあとの一つ、二つ、三つと勝負にかかる場面で相手を破り切れませんでした。また相手のイヤなポジションへ入り込むことや、決定的なパスを出す場面を作ること、そして後ろの選手がもう少し前の選手を追い越すシーンを作りたかったのですが、そういうシーンを作れずに次第に相手の流れになってしまったかなと思います。ただ選手たちは、サイドからしつこく攻められた中で、最後の場面をやらせずに粘り強く戦ってくれたと思っています。相手もオープンになった展開の中でカウンターのチャンスで決めていれば、パーフェクトなゲームに近付きましたが、ゴールを決められずに、最後はその代償を払う形になりそうな、ドキドキするような展開になりましたが、最後まで集中して逃げ切ってくれたと思います。パワーをかけるという意味で、選手たちがエネルギーを使って戦ってくれたことに感謝したいと思います。ただまだ連戦ということで、すぐに次の試合があります。次節・清水戦に向けて、少しでもコンディションを回復させて良い準備をしていきたいと思います」

——先ほどの総括の中で、サイドからしつこく攻撃された中で、最後の場面をやらせなかったというお話がありました。そういった意味では土岐田選手が負傷交代した場面に象徴されるように、クロスボールに対してSBの絞った守備が効いていた印象ですが、いかがでしょうか?
「そういった約束事(クロスボールに対してSBが絞って対応するという約束事)は作っていますし、瞬間の判断の場面もありますが、どの場面が危ないのか、そういった判断ができていると思います。(土岐田が負傷交代した場面では)接触プレーとなりましたが、よく守ったと思います。残念ながら彼は負傷してしまいましたが、両SBも、両CBも、時にはボランチが真ん中のカバーに入るなど、危ない場面ではGKを含めてよく守ってくれたと思います」

 

■長島 裕明監督(徳島)
——まずは試合の総括をお願いいたします。
「2位の町田さんを相手にどれだけ自分たちが戦えるか、という位置付けでこの試合に臨みました。1点を取られたことよりも、1点も取れなかったことが課題です。チャンスを作れていないわけではありませんので、中3日の中で次の試合に向けてしっかりと準備をしていきたいと思います」

——1点を取れなかった原因と、佐藤選手と長谷川選手の2枚代えの意図と実際の評価は?
「クロスが何本かゴール前に入っていて、それをなんとか仕留めたかったです。クロスの回数そのものは増えてきているので、そこに質を加えていかないといけません。二人を早い段階で入れたのは、1点ビハインドの展開で、攻撃のパワーアップをしたかったという意図がありました。また、二人は調子も上がっていましたので、チャンスがあれば起用したいと思っていましたので、起用しました」

 

■FW 16 渡 大生(徳島)
もったいない前半の45分だった
「前半はもったいない展開だった。何もなく終わってしまった。もったいない45分だった。左右に振ってサイドからクロスボールを入れる形だけになっていたので、シャドーとどう崩していくかなど、そういうことをやっていかないと45分がもったいなく過ぎていってしまう。自分たちはサイドを起点にするチームで、内田選手などサイドから崩せる選手もいるので、もっと中で合わせる質を高めないといけない。あとはもう少し中央で崩せる展開を増やしていかないと、相手も対策を練ってくる。それは自分ももっと主張していきたいし、個人としても、もっとサイドに流れて起点を作れば良かったなと思う。サイドに流れて起点を作って中に入っていこうと思っていたけど、その回数が少なかった。前半はチームが全体的に低かった。高い位置を取ってどうするか。それはもっと考えないといけない。サイドに起点を作って、逆サイドがフリーになるので相手を揺さぶって、崩していく形はウチのチームの強み。そればかりに固執せずに、前線の3人で崩せるようになればもっとチームとしても強くなれると思うので、中と外の使い分けができるようになると良いのかなと」

 

■MF 19 内田 裕斗(徳島)
なんとか1点を取って、状況を変えたかった
「最近は攻めている時間のほうが長い試合が続いている。攻めている時間帯に点を取って、苦しい時間帯に無失点という形は強いチームの条件だと思う。良い形で崩せたときに決め切ることやクロスボールやラストパスの精度を磨いていきたい。相手が(先に)1点を取って、どちらかと言うと守ってカウンターを狙っている感じだった。固められている状況からどう崩すかを一人ひとりが考えて、相手を引き出していかないと。ただクロスボールやFKからチャンスはあったので、あとはそこの質の問題だと思う。ピンポイントで合わせると状況も変わる。なんとか1点を取って、状況を変えたかった。攻めの課題なので、そこはプラスに捉えて、チャレンジをして、結果をもぎ取っていきたい」

 

■MF 6 カルリーニョス(徳島)
最後のところの質を高めないと点は入らない
「残念ながら勝てなかったですけど、内容としては悪くなかったし、シュートも打てていた。ただ今日は入らなかった。次の岡山戦まで下を向く時間はないので、調整したい。(カルリーニョス選手から外には良いボールが出せていたと思いますが、課題はそこから次のプレーということでしょうか?)監督からも『外から中へ』ということを言われていて、みんなやろうとしているけど、最後のところの質を高めないと点は入らない」

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