「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】J2第30節・町田vs群馬/町田・相馬直樹監督、群馬・服部浩紀監督、高橋駿太選手、松下裕樹選手、常盤聡選手コメント(3,479文字)

■明治安田生命J2リーグ第30節・8月21日(日)19:00キックオフ
町田市立陸上競技場/3,679人
FC町田ゼルビア 0-0 ザスパクサツ群馬

 

■相馬 直樹監督(町田)
——まずは試合の総括をお願いいたします。
「われわれからすると夏休み最後のリーグ戦のホームゲームになりましたが、われわれの応援にたくさんの方々に来ていただきました。まずはそのことに関して、お礼を伝えさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

残念ながら勝ち点3まで行き着かなかったのですが、群馬さんはこの連戦の中でも3試合負けなしで勝ち切って、勢いを持ってこちらに乗り込んできました。その一方で、われわれはなかなか夏場で勝てずにいる中で、ホームに勢いのあるチームを迎えたので、そういった相手に対してチャレンジするような試合にしようと選手たちを送り出しました。後半はなかなか攻撃の時間を作れなかったのですが、積極的なプレーをたくさん見られた試合になったと思います。

実際に蒸し暑い中での試合になったと思いますが、選手たちは最後までよく戦ってくれたなと思っています。久しぶりに勝ちたかったのですが、何試合か覚えていないぐらい、久しぶりの無失点試合になったことは今後につながることだと思います。ボールを奪いに行く、ゴールに向かう、今日の試合ではそういう姿勢をたくさん見せることができたと思います。その一方で、『タラレバ』になりますが、決めておけばという試合にはなりました。ただこれを続けて、今後もチーム力を積み重ねていけるようにしていきたいと思います。以上です」

——無失点に抑えられた要因は何でしょうか?
「スピードのある選手はいましたが、強気にボールに行くことや強気にラインコントロールの駆け引きをするなど、アグレッシブにプレーしたことにより、相手の自由を奪うことはかなりできました。もちろん、それだけではありませんが、チーム全体でボールに行くプレー、そういう時間をたくさん作れたのかなと思います」

——群馬のメンバー表を見たときに想定された相手の戦い方のイメージと実際に試合の中で相手の戦い方に対してのチームの対応などはいかがでしたか?
「前回対戦と同じ2トップでしたし、サイドハーフは高橋選手と山岸選手の左右が前回対戦のときとは入れ替わっていましたが、背後を突いて来るという想定はできました。また、その背後を突くことを支えるという意味で、全体をコンパクトにして下がらないサッカーをしてくることも分かっていました。お互いに全体をコンパクトにして、最終ラインを高く押し上げて戦うチーム同士の対戦になるかなと思っていました。われわれもこの夏場の時期に90分間、できなかったのですが、もう一度そういう相手に対して、全体をコンパクトにして、最終ラインを高く押し上げて戦うことをやり切ろうと、選手たちに話している中で、ときには危ないシーンもありましたが、ほかの選手がその危ない場面をカバーするといった中で、決定機を作れました。その決定機で点を取り切れれば良かったのですが、それは次の段階なのかなと思います。今後に向けて、われわれにとっては良いゲームになったと思っています」

 

■服部 浩紀監督(群馬)
——まずは試合の総括をお願いいたします。
「連戦明けで蒸し暑さが残る中、立ち上がりからお互いに自分たちの特徴を出すよりも、相手の特徴を消し合うような戦いになりました。チャンスはあったし、何本か決定機がある中で最後の精度が欠けていたと思う。今後勝ち続けるためには決定機を仕留める力がもっともっと必要になる。ただ全員が相手よりもコンパクトにして、自分たちの戦いをしようとしていたし、チームが変わろうとしている手ごたえを感じられる試合だった。残りのリーグ戦、天皇杯を含めて、このような戦いを継続していくことが大事なことのかなと思っている」

——前半はなかなか攻撃がかみ合わない場面がありました。その原因は?
「ちょっと怖がっていて、相手の圧力に負けていたのかなと感じた。その中で自信を持って、ボールを受ける、背後を突く動きが少し足りなかったのか、疲れのせいか、前半からエンジンがかからなかった。それが前半の入りが足りなかった原因なのかなと思う」

——守備の部分の評価はいかがですか?
「相手のロングボールやセカンドボールの対応は怖かった部分だったが、一人ひとりの守備はしっかりとできていたのかなと思う」

——これから天皇杯を挟んで9月に入り、昨季は天皇杯の初戦で負けたことでその後の戦いで波に乗れませんでした。天皇杯はどのように戦っていくイメージでしょうか?
「フレッシュな選手を含めて、戦っていきたいし、昨年は天皇杯の最初で負けて、残りのリーグ戦でも結果を残せなかった。自分たちが積み上げてきたことなど、誰が出てもできるように、チームの戦い方を徹底しないといけない。これからも結果にこだわってチーム力を積み上げていきたいと思う」

——今節は前節・水戸戦に続き、吉濱選手をベンチに置いて、[4-4-2]でスタートしました。後半勝負というイメージがあったのでしょうか?
「スタートに常盤が出ても、足元でボールを受けることや、背後に出て行く形を作って、前半で勝負を決めろというぐらいに走るように指示は出していた。後半勝負というよりも、ベンチメンバーを含めた18人全員で戦うんだという意識で戦い、与えられた仕事をやろうとみんなで戦っていた。特に後半勝負という意図ではなかった」

 

■FW 13 高橋 駿太(群馬)
FKは決めたかった
「点を決めたかったし、チームが勝てるように、ゴールを決めることを目指していた。個人としてはシュートチャンスが2回ある中で、1本は左足のシュート、もう1本は直接FKがクロスバーに当たる形だった。結果を出すことができなかったので、次はしっかりと決められるように練習していきたい。前半はなかなか苦しい戦いで、ボールも収まらずに良い攻撃ができなかったけど、(吉濱)遼平が入ってきて、攻撃のリズムが出てきた。後半は何回もチャンスがあったので、その形を前半からできるようにしっかりとトレーニングしていきたい。FKは決めたかったです。次は入るように練習します」

 

■MF 30 松下 裕樹(群馬)
1日1日を大切に戦っていきたい
「相手の圧力が強かったぶん、受けに回ってしまった。ただセカンドボールや切り替えの部分で相手も良いテンションで戦ってきたけど、それに負けないように戦えていたと思う。後半は自分たちでボールを持って主導権を握って戦えた部分もあったので、前半からそういう時間を作り出せるように戦っていきたい。前半は特に裏へ狙う形など、シンプルに戦ってはいたけど、ゴール前まで行くチャンスをなかなか作れなかった。ただ、いまは選手の特徴を踏まえて、スタメンで出る選手、交代で出る選手が役割を果たしながら戦えている。良い状態の選手が多いということは、チーム状態が良い証拠だと思う。こういった状態を続けて、チームが上に行けるようにこれからも戦っていきたい。

自分たちで勝利を続けて取れてきたことは、チーム全員でやるべきことをやれていたし、その積み重ねをできていたから、いまの結果があると思っている。選手全員でできることをやれている。ただ結果の部分はやってみないと分からないし、全員がやるべきことをやっても負けてしまうことはある。でもそういう運に左右されずに、自分たちが普段のトレーニングからやるべきことを発揮できるように、1日1日を大切に戦っていきたい」

 

■FW 17 常盤 聡(群馬)
相手陣地でもう少しプレーできれば良かった
「前半からつぶれるつもりの気持ちで入ったけど、相手の圧力も強くて、裏も警戒されていたので、少し降りてボールを受けて作りの部分に参加していた。でも、もっとフィニッシュの場面に積極的に絡めれば良かったのかなと。背後を狙っていたけど、前半戦の試合で背後を使われたイメージが町田に残っていたのか、かなりケアをしてきている感じはしていた。間にボールが入ればやれたけど、そういうシーンを作ることを徹底できなかった。ウチがボールを取ったあとに前に付ける形は研究されていたと思う。それでもチーム全体でうまくプッシュアップしながら、相手陣地でもう少しプレーできれば良かったし、前半は陣取りのところであまり相手陣地に入っていけなかった。負けなかったことをポジティブに捉えて、再開したら同じ勢いでやっていけたらいいと思う」

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