「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】J2第38節・町田vs讃岐/町田・相馬直樹監督、讃岐・北野誠監督、木島徹也選手、永田亮選手、清水健太選手、渡邉大剛選手コメント(3,950文字)

■明治安田生命J2リーグ第38節・10月30日(日)15:00キックオフ
町田市立陸上競技場/3,580人
FC町田ゼルビア 0-1 カマタマーレ讃岐
【得点者】讃岐/9分 木島徹也

 

■相馬 直樹監督(町田)
——本日の試合の総括をお願いします。
「まずは、今日われわれをサポートしていただいたみなさまに感謝を伝えたいです。非常に惜しいシーンが多く、結果を残すことはできませんでしたが、今日は内容面でもゲームに対する思いで讃岐さんに少し負けてしまったと思っています。そういうチーム状態でピッチに立たせてしまったのは、私の力不足です。

戦う集団として選手をピッチに立たせることができず、早い時間帯に失点をしてしまい、その後何度もチャンスはあったのですが、点を取る、取らせないという最後の勝負の部分で相手に上回られてしまったのかなと思います。そういうゲームをしてしまったことは、本当に申し訳なく思っていますし、結果だけでなく、内容の部分でも物足りなさが残りました。それも少し連勝をしたことでわれわれがそういうゲームをしてしまったのは、われわれの未熟さだと思いますし、それは僕の力のなさだとも思っています。連戦にはなりますが、今日のことをしっかりと受け止めて、残り4つ昇格争いをしているチームや残留争いをしているチームとの対戦など、さまざまな状況での対戦カードが続きますが、どの相手にも自分たちの力をぶつけられるように準備をしていきたいと思います」

——戦前、監督はセカンドボールワークと球際の攻防、そして攻守の切り替えが試合のポイントになるとおっしゃられていましたが、その部分で今日は劣勢だった印象です。いかがでしょうか?
「セカンドボールの競り合い、球際の攻防、攻守の切り替えは一番気持ちの表れる部分です。ファーストボールにせよ、セカンドボールにせよ、ボールを奪う、ボールを奪われない、そしてゴールを割らせないといった粘り強さやエネルギーで讃岐さんに上回られた結果が今日の結果につながったと思っています。僕個人としては、非常に悔しい敗戦となりました」

——終盤に大谷選手をSBに入れて、土岐田選手をCBにしましたが、その起用の意図を教えてください。
「相手が10人になって、完全に引いてしまった状況の中でしたが、ご存知のとおり、けが人が多いチーム状況の中で、大谷選手にはトレーニングマッチの中でいろいろなポジションをやってもらっていました。もちろんセットプレーのターゲットを1枚増やすという意図も含めての途中起用となりましたが、トレーニングマッチの中では鋭いクロスボールを上げようとする姿勢を見せていましたし、実際に良いボールも上げていたので、その部分に期待をして、そういう狙いで彼を途中から起用しました。

ただ、あまり高い位置までボールを運ぶことができずにいました。大谷だけに限らず、終盤にかけては“爆弾ゲーム”と思ってしまうかのような人任せにするような部分があったので、そういう部分も含めてチャレンジする姿勢を見せていかないといけないと思っていますので、次のゲームまで3日しかありませんが、チャレンジしていく姿勢を発揮できるように、しっかりと準備をしていきたいと思います」

 

■北野 誠監督(讃岐)
ーー本日の試合の総括をお願いいたします。
「試合数も少なくなってきて、勝ち点を取る事が重要な試合が続いていきますが、うまく先制して、後半もラッキーな形ではありましたが、PKの場面をしのぐことができて、人数は一人減りましたが、選手たちはしっかりと守ってくれました。逆に一人少なくなったことで割り切ってできたことが良かったのかなと思います。ただ、状況はあまり変わっていないので、残り4試合をしっかりと戦いたいと思います」

ーー残留争いの中で選手は慎重に戦って行くのかなと思いましたが、選手は積極的にボールを奪いに行くシーンなどが目立ました。監督は試合前にどのように指示を出したのでしょうか?
「町田さんは、前線に仲川選手や谷澤選手、中島選手など優秀なアタッカーが多いので、後ろで守っていたら彼らのスピードにやられてしまうと思っていました。可能な限りにラインを高くして、積極的にボールを奪いに行こうというプランを立ててました」

ーー勝ち点3は狙っていたのでしょうか?
「われわれにとって勝ち点3は必要ですが、まず負けないサッカーをしなければいけないということで、今日のホテルでのミーティングの中で、いまの順位は自分たちで打開することができる。他のチームに関係なく、自分たちでしっかり勝ち点を積み重ねていけば残留することができるのでしっかりやっていこうと話をしました」

ーーJFL時代も含めて、町田戦初勝利となりました。
「忘れていましたね。JFLのときは町田さんのほうが力は上でしたので、仕方がないです。ただわれわれもJ2・3年目で力も付けているので、対町田ということは意識していませんでした」

ーー次の試合、首位の札幌戦を控えています。仲間選手、木島徹也選手が出場停止となりますが、どのような戦いをしていきますか?
「今年はもうたいへんですね。CBが負傷でいなくなって、ようやく戻って来たなと思ったら、今度は前線の仲間や木島が出られないと。今までどおり、やりくりをしないといけない。でもすぐに札幌のアウェイに行かないといけないのですが、讃岐に残っている選手たちも準備をしてくれているので、全員で戦っていきたいと思います」

 

■FW 13 木島 徹也(讃岐)
結果的に古巣に良いプレーを見せられた
「シュートの場面は外国籍選手が対応してきたので、リーチが長いぶん、股が空きやすいのかなと、それを狙っていました。相手はラインを上げてくる中で、フリーでもあったので、ボールを受けたときは、決められる自信はありました。(古巣の町田戦について)あまり気にしていませんでした。それほど意識せずにやれていましたし、ゴールを決めたことで結果的に古巣のチームに良いプレーを見せられたのかなと思います」

 

■DF 7 永田 亮(讃岐)
勝ったと言っても、まだ何も決まっていない
「退場者を出したあとは、守備により人数を割こうとやることがハッキリしました。町田はサイドに人数をかけてくることは分かっていたので、その準備ができていましたから、ちょっとした余裕もできていたし、そのぶん、みんなではね返すことを徹底できたと思います。守り切ろうという意思統一がハッキリしたことが大きかったです。今日勝ったといっても、まだ何も決まっていません。これからも勝ち点を取り続けないといけないですし、強い相手との試合が続きます。大きい勝利ではありますが、次の試合を勝てるように準備をしていきたいです」

 

■GK 1 清水 健太(讃岐)
守り切るシンプルなサッカーに徹することができた
「勝負に徹する試合ができたと思います。立ち上がりから出足が良くてチャンスも作れて、良い流れだったと思います。自分がPKを取られるまでと、(仲間)隼斗が退場するまではチームとして良い流れで戦えたと思います。残り時間が長いなと思いましたが、逆に守り切るというシンプルなサッカーに徹することができました。基本的には中をやられたくなかったですし、中にボールが入ってきたときのアプローチの迫力があったので、それが良かったと思います。どうしても人数が足りないぶん、技術のある選手がいて、動かされると、どうしても最後の場面で体を張ることが増えてしまいます。これからの残留争いに向けても良さが出たと思います。

細かいコーチングというよりも、メンタルな部分の声がけが多かったです。守備意識が高くて、もっと早くこんな守備意識の高いことができていれば良かったのに……というぐらいでした。

(守備で割り切ったことは)監督の指示というよりもみんなが感じたことで、みんなでコミュニケーションも取れていました。あとはやられるか、やられないかの展開だったと思います。1-0で勝っている状況でしたので、PKが失点につながらなかったことが大きかったです」

 

■MF 5 渡邉 大剛(讃岐)
結果がすべて
「ゲームプランどおりです。裏へのロングボールを蹴って、とことんセカンドボールを拾うことは意識していました。前半の早い時間帯に点を取れたので狙いどおりでした。低い位置にブロックを設定して、CBに持たれるぶんには良いかなと思っていました。相手は結構中に入ってきたい感じで、それができなければCBからの長いボールが入って来るということもスカウティングで分かっていました。それならば、ロングボールをはね返せるかなと。後半は10人になって、だいぶ押し込まれました。最後まで運もありましたが、よくゼロに抑えられたと思います。

(町田の印象は?)FWが絡んでサイドで数的優位を作って、ワンツーで崩す形が狙いなのかなということと、あとクロスボールに対しては、二人がニアサイドに入って来て、その空いたスペースにサイドハーフが絡んで来る形でした。重松くんはFWの選手なので、その形を話していたので狙っていたのかなと。あとはユウキ(中島)と仲川くんのスピードが脅威で裏のスペースがある状況ならば、縦に速くなる感じなのかと思うのですが、1本PKを取られましたが、うまくスペースを消せたと思います。あとは攻守の切り替えも速く、高い位置でコンパクトに設定して、奪ってカウンターをしかける形は徹底されているのかなと。

前節も含めて、失点はゼロですし、残留のためには我慢強く戦うことが大事だと思っています。まだ何も決まっていないですが、結果がすべてです。次の試合でも良い準備をして、残留に向けて頑張ります」

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