「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】J2第5節・金沢vs町田/金沢・柳下正明監督、杉浦恭平選手、中美慶哉選手、作田裕次選手、町田・相馬直樹監督コメント(2,680文字)

■明治安田生命J2リーグ第5節・3月26日(日)13:00キックオフ
石川県金沢市西部緑地運動公園陸上競技場/2,830人
ツエーゲン金沢 2-2 FC町田ゼルビア
【得点者】金沢/51分 佐藤洸一、70分 中美慶哉 町田/12分 戸島章、19分 井上裕大

 

■柳下 正明監督(金沢)
ーーまずは試合の総括をお願いします。
「前半はやるべきことをしっかりと頭では整理できていましたが、実際にピッチ上ではやるべきことをできていませんでした。その結果0-2で折り返すことになったと思います。守備をしっかりとできていないことで逆に攻撃も良い攻撃につながりませんでした。

後半に関しては相手の飛び出しに対して、誰が誰をマークしてといった形を整理してできるようになり、ボールを奪ったあとの攻撃も逆サイドにはスペースがあるので、そのスペースを使うことをスムーズにできていました。0-2から2-2に追いついてそのあとも何度かチャンスを作れていましたし、後半に関しては良いゲームができたと思います。これから後半のようなゲームをしっかりとスタートからできるように準備していきたいと思います」

ーー後半開始からCB廣井選手とセンターFW山崎選手を選手交代で入れた狙いを教えてください。
「廣井選手を入れたのは最終ラインでマークすべきことをしていない分、SBや2列目の選手がFWの選手に引っ張られていたので、そこを修正したかったです。山崎選手に関してはトレーニングマッチなどはやっていないですが、練習を見ていると非常に良いコンディションでやれていました。彼の特徴である背後への飛び出し、相手のディフェンスラインを下げさせて中盤にスペースを作るという動きを期待して起用しました」

 

■MF 11 杉浦 恭平(金沢)
後半は割り切って戦えた
「前半は自分たちでミスをしてしまい、早い時間帯に失点をしてしまいました。前半は良い形でボールが入らなかったのですが、後半は割り切って戦えたことがゴールにつながって良かったと思います。ゲームプランとしてはサイドで開いてボールを受けることを意識していました。そこでパスを受けられてアシストにつなげられて良かったです。1点目は(佐藤)洸一さんが動き出すのが見えたので、よく決めてくれました。2点目は洸一さんが引き付けてくれて中美さん(慶哉)がフリーだったので、大事に上げるだけでした」

 

■FW 10 中美 慶哉(金沢)
後半の内容を90分通してできるように
「前半は相手にプレッシャーをかけて高い位置からボールが奪えれば、ゴールに近い位置なので、そこからのしかけでシュートを打つことを意識していました。後半はサイドで起点になることやゴール前に迫力を持って入っていくことを意識していました。自分がサイドで受けて中に絞って、右SBの石田(崚真)に高い位置を取らせることができました。外でフリーになって、サイドの数的優位を作れました。ザキさん(山崎雅人)が入ることで前への意識が出てきますし、体を張ったプレーでガッツあるプレーを見せてくれました。昨年の苦しさがあるので、この勝ち点1の大きさはありますが、勝ち点3を取れるにこしたことはありません。前半の内容がふがいないので、後半の内容を90分を通してできるようにできれば良い順位にいられると思います」

 

■DF 3 作田 裕次(金沢)
後半はやるべきことを整理できた
「前半はつかまえないといけない選手をもっとしっかりと捕まえないといけなかったと思います。前半は特に戸島選手をフリーにさせてしまい、後ろからほかの選手が湧き出るような感じでしたので、自分のポジションでは自由にさせてはいけなかった。付いていくことはチームとしてやっていることで、スペースに選手が流れれば、誰かがその選手に付いていくことはチームとしてのやり方です。それができないと後手に回って苦しくなってしまう。後半はやるべきことを整理できたと思います。ハーフタイムに監督からは前半は人を捕まえ切れていない、もっとやるべきことをやるように言われました」

 

■相馬 直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「遠くこの金沢の地まで町田からたくさんの方々に応援に来ていただきました。ぜひ一緒に勝ち点3を持って持ち帰りたかったのですが、残念ながら勝ち点1という結果になりました。ただ最後10人になるなど、いろいろなことがあった中で勝ち点1を持って帰れることは非常に大きいことかなと思っています。サポーターのみなさんのエネルギーに対して、まずは感謝したいなと思っています。

ゲームのほうは前半と後半でかなり流れが違う展開になりました。前半は自分たちの流れを作ることできた中で実際に点も取れました。3点目を取れればサッカーにおいては大きなリードを奪うことになりましたが、反対に0-2は非常に難しい展開になりがちです。結局、後半の頭に3点目を奪えず、金沢さんにチャンスがあった中で点を取られたことが大きかったかなと思っています。

1点を取られたことで1点を守り切りたいという気持ちが出てきてしまいますし、金沢さんにとってもホームの勢いも出た中で、我々に最終的に勝ち切るための力がなかったと思っています。先に2点をリードしたので、勝ち点3を持ち帰りたかったのですが、アウェイの地で勝ち点1を持ち帰れることはポジティブな要素です。その勝ち点1を持ち帰れたとポジティブに捉えて、良かった部分を踏まえて悪かった部分を修正しながら、また次の試合に向けての準備を進めたいと思っています」

ーー2点あります。後半の途中にCBを藤井選手から奥山選手に代えましたが、その意図を教えてください。また、後半の立ち上がりから相手に押し込まれる展開の中で、追いつかれるまでのチーム状況やゲーム運びについて、ピッチ外からはどのように見えていましたか?
「金沢が後半の開始から山崎選手を入れて、それだけではありませんが、ランニング系の選手が入ってきた中で、後手に回る展開が増えていきました。その中で全体のラインを下げさせられたことにより、セカンドボールを拾えなかったことも押し込まれた原因ですし、前線でボールが収まらなくなりました。サッカーは攻守表裏一体の部分がありますので、重心が下がってしまったと思います。前が収まらない。そうした展開の中で(藤井)航大が少し自信のないプレーを見せるようになりましたし、佐藤選手もいたので高さの不安はありましたが、スピードへの対応に期待して奥山を投入しました」

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