「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】「絵を描くという形の応援が、チームの力になることを証明したい」【シリーズ・ZELVIA PEOPLE Vol.01/作家・ながさわたかひろ さん】

▼活動の一つの終着点はJ1昇格

ーーゼルビアを描くことで今後は何を成し遂げたいと思っていますか?

一番は僕の絵を通じて、ゼルビアの試合を見に行ってみようかなという人が一人でも多く増えることです。集客につながれば、クラブ全体もパワーアップしますし、J1昇格に向けての機運が高まることにもつながります。僕の美術活動がチームの戦力となる助力になりたい。そうした思いが僕の原動力です。

僕は絵を描くことで応援を形にしたいと思っています。そのとき、チームはどんな成績だったのか。絵によってその試合の内容を振り返ることができて、それをシーズンを通して残していく。絵を見ることでそのシーズンがどんな1年だったのか、分かるような状況に持っていきたいと思っています。

 

ーー絵を描くという形の応援でチームの戦力になれるか。その可能性を探る美術活動なのですね。

絵を描くことを通じて、チームを応援する絵描きがどう戦って、どう戦力になれたのか、なれなかったのか。その活動がチームの成績に結び付いたと言えれば、応援が力になったという証明になるだろうと。これは野球チームを描いているころからの共通した問いかけです。応援にもいろいろな形はありますが、応援することがチームの力になることを証明したいんです。残念ながらまだゼルビアでの活動はその段階までは行けていません。

 

ーーゼルビアでの活動の終着点はどこになるのでしょうか?

これまでも最初に目標は立ててきませんでしたが、J1昇格でしょう。J1に昇格するまでは、見続けたいなと思っています。

 

ーーそれでは最後に、「あなたにとってFC町田ゼルビアとは?」

ゼルビアが自分のチームと言えるようにはなってきましたが、「まだその答えを探している途中」です。その答えに1日でも早くたどり着きたいなと思っています。

(写真・インタビュー:郡司 聡)

【プロフィール】
ながさわ・たかひろ(NAGASAWA Takahiro)
1972年生まれ、山形県出身。2000年に武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻版画コース修了。1999年に第7回プリンツ21グランプリ・準グランプリ、2001年に第11回ARTBOX大賞・版画芸術賞、2010年に第13回岡本太郎現代芸術賞・特別賞を受賞。2009年から8年間にわたり、応援するプロ野球球団の全試合を版画とドローイングで描き続けてきた。著書に『プロ野球画報』(ぴあ・2014年)、『プロ野球画報2015 東京ヤクルトスワローズ全試合』(雷鳥社・2016年)、『に・褒められたくて 版画家・ながさわたかひろの挑戦』(編集室屋上・2016年)。

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