「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】相馬直樹監督「サポーターの声援のおかげで最後まで粘り強く戦い抜くことができた」+讃岐・北野誠監督、高木和正、清水健太【カマタマーレ讃岐戦/監督・選手コメント】

■明治安田生命J2リーグ第39節・10月15日(日)15:00キックオフ
町田市立陸上競技場/2,383人
FC町田ゼルビア 1-1 カマタマーレ讃岐
【得点者】町田/5分 森村昂太 讃岐/40分 高木和正

■相馬 直樹監督(町田)
ーーまずは本日の試合の総括をお願いします。
「まずはこういう非常に強い雨の中での試合となりましたが、集まってくださった方々にありがとうございましたとお伝えさせてください。ホームでなかなか勝てない中でも期待してくださって集まっていただいたと思いますので、またドローという結果で申し訳なく思っています。ただ最後まで粘り強く戦い抜けたことは皆さんの声援のおかげだと思っています。

なお、ゲームのほうですが、ピッチコンディションや天候を踏まえると、普通のサッカーができる状況ではありませんでした。幸先よく立ち上がりにゴールを取れましたが、その後は讃岐さんのボールへの寄せや出足で上回られてしまった前半だったと思います。そういう中で前半のピッチコンディションはわれわれが守る意味では有利かなと思っていましたし、ピッチが反対側で押し込まれていたとしたら、もっと点を取られていたなと思うくらい押し込まれた前半でした。1-1で折り返せたことはある意味ラッキーだったと思います。

ハーフタイムにはもっと戦わなければいけないし、もっと自信を持ってプレーしないといけないという話をしました。そして相手の残留を懸けた思いに飲み込まれているという話をしました。ピッチでもう一度自分たちらしくプレーをする、そのためには意図的に相手の嫌がるプレーをやっていこうという話をして選手たちをピッチへ送り出しました。そういう意味では後半のほうが攻めづらいピッチでしたが、前線に入っていく形を作れましたし、後半になると讃岐さんは運動量が落ちるという予想はありました。ただその中でもロングスロー、セットプレーで押し込まれる時間帯が最後は続いてしまって、なかなか勝つことは難しいというゲームになってしまいました。

現状のわれわれは上も下もないシチュエーションになっていて、次の対戦相手も昇格プレーオフを争っている千葉さんですし、その次の山口さんはその段階ではどうなっているか分かりませんが、現時点の山口さんは残留を決めていません。最終節の湘南さんはJ1昇格が決まった状況ですが、その中でそういう相手に自分たちが自信を持って戦うこと、もう一度それができるように選手たちと準備をしていきたいと思います。まだいまは自信を持って戦えていないということだと思いますし、僕自身のマネジメントも含めて、そういう姿勢を出せるようにもう一度考えていきたいと思います」

ーー実際に前半を戦う中で、ウォーミングアップのときとは違うピッチコンディションが分かったと思います。ハーフタイムには後半に向けて、メンタリティー以外の部分でピッチ状況を考慮した戦い方の指示は何かされたのでしょうか?
「そこまではないですが、どこにボールを落とすか、どのように自分たちでボールをコントロールするのかという部分について多少のことは話しました。前半は弾いているだけで、ほとんどセカンドボールを拾われてしまっていたので、自分たちが意図的にボールを動かさないといけないという話をしました。そういった意味では後半のほうが自分たちの時間を作れました。最後に自分たちがフィニッシュまで行き切る場面を作ることが難しいピッチ状態でしたが、もう少しセットプレーを含めて自分たちでチャンスを作れたらと思っていました」

 

■北野 誠監督(讃岐)
ーーまずは本日の試合の総括をお願いします。
「雨の中、香川県からたくさんの人が応援に来てくれました。ありがとうございました。2週続けて台風が近づいている中での試合でしたが、先週と同じような戦い方になりました。その中で選手たちは割り切ってそういう戦い方をしてくれましたし、ウチのコーチングスタッフが今日の試合に向けたウォーミングアップもしてくれていましたので、良い試合ができると思っていました。結果的に1-1でしたが、勝ち点1を取れて良かったと思います」

ーー勝ち点1はそれなりの収穫と捉えてよろしいでしょうか?
「途中で山口vs金沢の結果が入っていましたし、まずは勝ち点が欲しかったので、勝ち点が取れて良かったです」

ーー2週連続で台風の影響でピッチコンディションが非常に悪かったと思いますが、チームとして良かった部分と悪かった部分を教えてください。
「今週の初めにスピードとパワーが今週のテーマになるという話をしていました。また今日の3時にハイパフォーマンスができる準備をしてきました。失点の場面は残念な形だったのですが、終始押し込んでいたと思います。ただ、同点にできて少し抜いてしまったので、あそこで畳みかけられるような強い気持ちがあれば良かったと思います」

ーー残り3試合はプレーオフ圏内、自動昇格を狙うチームとの戦いが続きます。意気込みをお聞かせください。
「残り3つ、少しでも勝ち点を積み上げていかなければいけないので、3チームとも上位が相手(松本山雅FC、V・ファーレン長崎、名古屋グランパス)なのですが、逆に割り切ってできると思います」

 

■MF 10 高木 和正(讃岐)
この勝ち点1を無駄にしないようにしたい
「最後は僕が決めましたが、クロスボールが良かったです。クロスボールを上げてくれた(原)一樹に感謝しています。ただこういうピッチコンディションの中で先制点を取られたことは痛かったです。あの失点の仕方は良くなかったですが、失点の後は割り切って相手の背後を突いて追いつけたことは良かったです。ただ逆転まで持ち込むことはできなかったので、力不足ですね。次の試合に勝てば、残留が決まると思うので、次の試合で勝てるように準備をするだけですね。相手も勝たないといけない難しいゲームですが、ホームで戦えるアドバンテージを生かしていきたいです。

(雨対策はどんなトレーニングをしてきたのでしょうか?)前節の試合も同じようなピッチコンディションで戦っていたので、同じようなシチュエーションになるなと思っていましたし、相手の背後を突くことを準備してきました。そういうシーンを作れましたが、ラストパスやフィニッシュの精度をもっと上げていかないといけません。この勝ち点1を無駄にしないようにしたいです。

(山口が負けたという情報はどの段階で入っていましたか?)僕はもう交代していたので、ロスタイムの時点で僕は分かっていました。ピッチの選手たちは知らなかったと思います。ピッチに立っている間は自分たちが勝つことだけを考えて戦っていました。

(終了間際にピッチ上に結果を知らせるような動きはありましたか?)特にはなかったと思います。しっかりとゲームを終わらそうという声は出ていました。

(カウンターの際にボールを拾ってカウンターの急先鋒役をうまく務めていましたね)ピッチコンディションが悪い中で、サイドハーフのポジションをやらせてもらっているので、カウンターの起点になることは意識していましたし、ゴールに絡みたいと思っていました。ピッチが悪い中でセカンドボールが大事になると思っていたので、セカンドボールへの出足を早くすることも意識していました。

(あくまでも勝ち点3を狙いに行っていたということですか?)勝てば状況がもっと良くなっていましたし、勝つための準備をしてきました。先制点を取られたことが痛かったと思います。

(武田選手の投入はロングスローがポイントだったのでしょうか?)こういうピッチコンディションの試合ではセットプレーがカギを握るので、相手も嫌がっていたと思います。その意図もあっての選手交代だったと思います」

 

■GK 1 清水 健太(讃岐)
この天候での戦いに順応できていた
「勝つことが一番良い結果でしたが、引き分けでも勝ち点を上積みすることができるので、悪い結果ではありません。結果的に山口が負けたので、勝ち点1を取った価値も出てきましたし、大きな勝ち点1になったのかなと思います。試合の入りは良かったですが、軽い形で1点を取られました。それはまずかったですが、前半のうちに追いつくことができたことが大きかったと思います。後半に追加点を取れれば良い展開でしたが、こちらのペースでやれたとは思います。

後半は押し気味の試合展開でしたし、どちらかというと自分たちのペースで進められたという解釈はしています。ハーフタイムには前半の内容を続けることと、後半は町田もやることを徹底してきて、厄介な攻撃もされましたが、こちらのほうが雨の日に適したサッカーをできたと思います。

(監督は雨対策を十分にやってきたと話していましたが、どんなことを準備してきたのですか?)正直、パスワークの形はいらないと。相手の背後を斜めに狙うことを徹底していました。前の試合で経験していた分、このような天候での戦いに町田よりは順応できていたと思います。

残りの試合は昇格を狙うチームとの対戦が続きますが、ハッキリ言って強いチームばかりですし、結果を出しているチームでもあります。気の緩みがある状態で試合に臨んでくることはないでしょうから、ウチとしては勝ち点1でも大きな試合だと思います。勝ち点3を目指したいですが、現実的に勝ち点1を着実に積み上げる戦いになっても仕方がないのかなと思います。

後半の町田は結果的にその形になったのかもしれませんが、アレックスのサイドを徹底的に突いてきたのかなと。そういう場面も多かったです。(中島選手がサイドで起点を作る動きが多かったです)彼の能力を考えると、真ん中でドッシリと構えられることも嫌ですね。それは町田の特徴ではあるのかなと。

(守備陣に対しては)ファーストボールに対してしっかりとアプローチに行くことを徹底はしていました。町田は雨が降っていても降っていなくても、縦に速く、裏を狙ってくるサッカーなので、ウチはそういうチームではないですが、逆にウチが同じ戦い方を徹底できたことが良かったのかなと思います」

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