「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】相馬直樹監督「前半と後半でまったく違うゲームになってしまった」+千葉・フアン・エスナイデル監督、町田也真人、近藤直也【ジェフユナイテッド千葉戦/監督・選手コメント】

■明治安田生命J2リーグ第40節・11月5日(日)14:00キックオフ
フクダ電子アリーナ/11,052人
ジェフユナイテッド千葉 2-1 FC町田ゼルビア
【得点者】千葉/10分 為田大貴 21分 船山貴之 町田/62分 戸島章

■フアン・エスナイデル監督(千葉)
ーーまずは試合の総括をお願いします。
「キツい試合でした。2-0になった時点でもう少し良い形での試合の支配の仕方をしたかったですね。乾の負傷交代で少しプランが狂った部分もありましたが、いずれにしても勝つことが大切なので、今のこの勢いをキープしたいと思います。

そういう意味ではいまのチーム状態は全員の努力の結集です。ただ今日の試合はもう少し良い形でゲームを支配しなければいけなかったので満足はしていません。後半は特に町田が良かったので、最後はかなり苦しみましたが、苦しんだだけあって、勝ったときの喜びも人一倍ではありました」

ーー2013年以来の5連勝についてどう感じていますか?
「もちろん喜んでいるが、(クラブとして)何年ぶりということはさほど関係ありません。いまのチームにとって続けて勝つことが大事です。試合を追うごとに可能性を感じながらプレーできています。(だから)いまの状況には満足しています」

ーー乾選手のけがを受けて[4-3-3]のシステムにしましたが、失点した後には[4-4-1-1]のシステムに戻したと思います。[4-3-3]のシステムについて、監督の意図と評価をお聞かせください。
「サイドにスペースがたくさんありましたが、短いパスをワンサイドでつないでから逆サイドに持っていく形のプレーがうまくできていませんでした。(矢田)旭と(町田)也真人を(佐藤)勇人の少し前に追いて3人を中に置くことで逆サイドに持っていけるかということを試しました。ただ、あまり納得できるものではなかったので、元に戻しました」

ーーセカンドボールを拾えなかったことで難しくなったのでしょうか?
「前半に関してはセカンドボールを奪えていたと思います。ただ、サイドから別のサイドにボールを持っていく形がうまくできませんでした。悪くはなかったと思いますが、個人的にはサイドチェンジができたほうがさらに攻撃のチャンスが生まれたと思います。後半に関してはおっしゃる通り、確かにセカンドボールを拾えなかったという問題点がありました」

 

■MF 10 町田 也真人(千葉)
「(1点目のアシストの場面はラリベイを狙ったので)ミスキックです。[4-3-3]にしてから右サイドでフリーになる形を作れませんでしたし、セカンドボールを拾えにくくなったとは思います」

 

■DF 3 近藤 直也(千葉)
「つながずにどこでポイントを作るかでしたが、町田のような相手には無理してつなぐ必要はありません。自分たちがやっていたように前から(プレッシャーをかけに)行くのに、裏に蹴られることは一番嫌なことでしたし、つなぐと相手の前向きな圧力を受けるような形になるので今日は蹴っていました」

 

■相馬 直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をお願いします。
「まずは町田からたくさんのサポーターに来ていただきました。千葉さんのホームであるフクダ電子アリーナは音が響くスタジアムですので、相手に飲み込まれがちですが、われわれのサポーターの応援の声がたくさん聞こえてきて、選手たちの力にはなったと思います。最後は追いつくことはできませんでしたが、本当にありがとうございました。

なおゲームのほうですが、前半と後半でまったく違うゲームになってしまいました。前半は2失点で良かった、もっと取られてもおかしくないという展開でしたが、最終的には2点を取られてしまったことが痛かったと思っています。ここまでのわれわれは粘り強く引き分けで勝ち点1を積み重ねてきているのですが、少し勝利から離れている中で、選手たちは少しのミスでプレッシャーを感じてしまい、このスタジアムの雰囲気を含めて、前半は非常に自信がないプレーが出てしまったと思っています。

ただそうした不安やプレッシャーを取り除いてピッチに立たせることが僕の仕事だと思っていますので、そういった意味では自分の力のなさを感じていますが、ここを何とか選手たちと乗り越えていかないといけないですし、これを乗り越えた先に選手たちが本物の自信をつけることができると思っています。

いまはシーズンの終盤で苦しい形になっていると思いますが、残り試合は選手たちが思い切ってできる状況をなんとか作りたいと思っています。失点をしてから火が付くようではゲームが苦しくなってしまいますので、そうならないように、ホームで勝ちがない状況ですが、それを乗り越えるためにチャレンジャーとして向かっていけるようにしていきたいと思っています」

ーー後半に盛り返せたことは、千葉のシステムが[4-3-3]に変わってセカンドボールを拾えたことが要因だと思いますが、監督の考えをお聞かせください。
「システムの問題というよりは、メンタルの話だと思っていますので、システムうんぬんではないと思っています」

ーー特に前半は最終ラインがバタついてしまった印象です。その原因はどのようにお考えでしょうか?
「そういう精神状態で試合に入ってしまったと思います。少し水を撒いた後のピッチで、相手の動きが予想よりもスピード感があったのかもしれませんし、一つのミスをメンタル的に引きずってしまったのかなと思います。前節の讃岐戦もそうでしたが、これを乗り越えないといけません。やはり怖がれば当然ミスは出るので、怖がらずにどれくらいできるかにかかっています。怖がらずにやった上でのミスならば良いのですが、今日の途中からは怖がって消極的なミスが出てしまいました。これでは他の選手がカバーのしようがありません。

まずは次の試合まで時間も短いですが、急にうまくなるわけではありませんから、そういう精神状態ではなくピッチに立てるように、気持ちの部分で戦う準備をしたいと思います。チャレンジをした上での積極的なミスと消極的なミスは違います。積極的なミスは仲間がフォローしてくれます。積極的にできなかったことがこのような試合になった大きな要因だと思いますので、そこを何とかしていきたいと思います」

ーー後半に重松選手と吉濱選手を途中投入する形になりましたが、彼らを起用することで期待した化学反応はどんなことだったのでしょうか?
「サイドへ入り込むところまではできていましたが、サイドを割り切っても最後のフィニッシュの場面では打たせてもらえませんでした。攻めの形として、やることは基本的に同じことを選手たちに要求していますが、人が代わるとそれぞれの持ち味が出て、ボールの持ち出し方や持ち方が変わってきます。相手も慣れてきてしまったので変化をつけたいと思い、あの形にしました。

吉濱は久しぶりの出場でしたし、(重松)健太郎はトレーニングで非常に良かったフィニッシュの部分に期待しました。吉濱はトップ下のような位置に置きましたが、もう少し前、トップの近くでやってもらいたかったと思います。今までサイドに置くとプレーを限定されて力を出せていないように感じていたので、真ん中に置いたほうが変化をつけられるかなと期待していました。ただ最終的にはあんまりうまくいかなかったと思います」

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