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「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】相馬直樹監督「来季J1で戦う湘南さんを相手に戦ってくれた今日の姿勢は誇りに思っていい」+湘南・曺貴裁監督【監督コメント】

■明治安田生命J2リーグ第42節・11月19日(日)16:00キックオフ
Shonan BMW スタジアム平塚/12,480人
湘南ベルマーレ 1-1 FC町田ゼルビア
【得点者】湘南/60分 山田直輝 町田/32分 中島裕希

 

■曺 貴裁監督(湘南)
「お疲れ様でした。本当に1年間、いま、サポーターのみなさんと選手に感謝の念をセレモニーで述べましたが、ここにいるメディアのみなさんも、いつも正直に感じたことを紙面や番組に載せていただいて、たまに納得いかないな、なんてことを思ったりもしますが、それも含めてありがたいなと思っています。ありがとうございました。僕がいつも話しているので、今日は質問をしてください。一番良い質問をした方に(いま着ている)このTシャツをプレゼントします(笑)。もう話し疲れました……」

ーー今日で最終戦を終えましたが、1年間を振り返っていかがでしょうか?
「今日の試合もそうですが、最初から最後まで強さを見せつけて、完膚なきまでに相手を叩いた試合は数少なくて、ギリギリのところで勝ったり、負けたり、引き分けたりしてきたことを象徴するような試合でした。ただ、こういう昇格の仕方は間違いなく狙ってできるものではなく、僅差の勝負をモノにしていくというときに、選手の成長度や充実度が明らか上がっていくという瞬間にも立ち会えました。年間を通して良いときも悪いときもありましたが、試合に絡んで出ていく選手はどんどん成長していきましたし、それに引っ張られるようにトレーニングの中でクオリティーが上がっていく選手もたくさんいました。2017年の湘南バージョンで言えば、本当に選手たちが100%、120%の力で年間を通して、われわれのスタイルも含めて新しいモノを作ってもらえたなと思っています。

ただ、先ほど挨拶のときにも話したように、J1はまとまりや、サッカーに対する気持ちや思い入れだけでは乗り越えられないリーグだということは僕自身が一番よく分かっているので、今年本当に頑張っている選手たちにさらに上塗りするように辛辣なコメントを述べて、彼らの成長を促すようなマネジメントをしてきました。そういったことが次につながっていくようになってほしいですし、今年でこのチームを離れる選手や、来年このチームで続けていく選手も含めて、すべての選手や関係者が次のステージで活躍してくれることを心の底から願っています」

ーーあえてセレモニーの場で「自分たちは強くない」と語ったことにはどんな思いがあったのでしょうか?
「選手も思っているし、僕も思っているということです。『強くない』というのは別にネガティブな言葉ではなくて、周りを圧倒して勝たないといけないというような、2014年の湘南やこれまでの湘南を見てきた人からの期待は、折につけ選手たちは直接的にも間接的にも感じていたと思いますし、その中で攻撃も守備も全部の局面で相手を上回ろうとやってきました。ただ結果的に上回れなかった試合もありましたし、そういう意味ですべての試合で僕らには力がなかったと思います。

ただそれは同時に自分たちが力をつけてきた証拠でもあります。自分たちが強くはなかったけど、今年のチームは本当に100%試合の結果や内容に向き合って、次への歩みを止めなかったという意味では、目に見えない部分も含めて、僕は個人的に彼らにありがとうと言いたいですし、同時にお疲れさまと言ってあげたいです。もっともっと良い選手になってもらえることを期待しているだけです」

ーーJ1を戦う上で、どの部分をさらに上塗りしていく必要があると感じていますか?
「10個あったら、10個直す必要はないと思います。ただその内の3なのか4なのか5なのかは分かりませんが、意識もそうですけど、コンビネーションの組み合わせや、やるサッカーの質を含めて、バリエーションは当然必要になってきますし、その中でも今日で言えば相手の足が止まった時間帯にカウンターで仕留められていない。カウンターで仕留められるかどうかを一生懸命やっているかどうかだけで片付けずに、それをゴールまでつなげることがわれわれの最大の課題であり、そこを選手全員で共有してやっていくことが大切だと思っています」

ーー今季一番印象に残った試合やシーンがあれば、教えてください。
「一つに絞ることはすごく難しいです。(熟考して)一つと言うより、僕が初めて監督になった2012年に比べて、2017年のこの湘南のスタジアムの雰囲気は、やっている選手たちと見ている観客の方々との温度が一緒だなと感じるシーンが多かったです。例えば前に運べるのに下げてしまったり、ボールを取りに行けば良いのに下がってしまったり、クロスを上げられるのに上げなかったり、そういったものを見分けるサッカー文化は間違いなく、この街に根付いてきているんじゃないかということは今年感じました。

だから選手はそれを真に受けて、最後で緊張してしまったりクオリティーが伴わないことがありましたが、ドイツのサッカーがすごく好きな僕としては、あの街にこのクラブがある、このクラブは緑色で、こういう選手がいるんだということを街の人が誇りにしてスタジアムに来て、オレたちのサッカーはこういうものなんだという思いを抱き、声援を送って、ダメなときはブーイングをして選手を鼓舞するというような文化は間違いなく、この5、6年、もしくは10年でクラブを取り巻く空気は変わってきたと思います。

だからこそ、そういう選手たちを支えるモノをまた全員で作って、今日もサポーターが『強くなって世界に出て行こう』というようなことを書いてくれていましたけれど、本当にそうだと思いますし、目指すなら一番上を、それは夢としてでなく向き合っていかなければいけないなと、今年のチームや今年のみなさんの応援を聞いて強く感じさせられました」

ーー高山薫選手が久々に平塚のピッチに帰ってきましたが、彼への評価や今季は負傷であまり出られませんでしたが、そういったことについて、どう感じていますか?
「彼のいないこの場で評価を語ることをしたくはありません。ただ薫はずっとウチにいて、チームを強くしたい、自分がうまくなりたいという気持ちの強い選手なので、その分神経質になりがちなところもありますが、そういうことを半歩でも一歩でも良いので、一つずつ乗り越えながらこれからも大きくなってほしい。それが僕の間違いない気持ちです。

キャプテンとしてピッチに立てなかった彼の忸怩たる思いは想像に難くないですが、そういう立場で最後にあらためてキャプテンマークを巻いたことにもプレッシャーを感じていたでしょうし、ただこの1年間の経験は、彼にとっても必要だったんじゃないかなと最近はすごく思います。だから彼の未来にも同時に期待したいと思います」

ーー監督自身がこの1年で学んだことはどんなことでしょうか?
「良い内容の試合で勝ち切れるということはそんなに多くないんだなということを思いました。僕はロマンチストなところがあるので、そういうモノを目指したいとずっと思ってきた反面、選手の温度に僕が乗っかってやらないといけないなということも学びました。また状況を読むということも、前よりはできるようになったかなと思います。

ただサッカーの本質はプレーしている選手が目をキラキラさせながら前に進んで行く、ボールを奪いに行く、オレたちがやりたいんだと思っているモノを出すことが基本的なものだと思っているので、僕がそう見ているからといって、彼らが良いプレーをしたかというのはまったく別のものです。優勝したからと言って当たり前ですけど、あぐらをかくことなく、そこに向き合ってやっていかなければいけないなと思っています」

(では、Tシャツはどの方に?)
「え、あげていいの? でも、僕が着たしな……。欲しい方、いますか? じゃあ、レディーファーストで女性のメディアの方で僕とじゃんけんをしますか。(結局2回じゃんけんをして、Tシャツをプレゼント)ということで、今年の会見を終わります。ありがとうございました」

■相馬 直樹監督(町田)
——まずは本日の試合の総括をお願いいたします。
「まずはリーグ最終戦ということで、アウェイでのゲームとなりましたが、町田からわれわれのサポートにたくさんの方々に来ていただきました。今年1年間、ずっと支え続けてくれたことに感謝しています。ありがとうございました。

そしてゲームのほうですが、今日の試合に関して最終節であることも当然影響していますが、われわれは少し勝ちから遠ざかっていましたから、そういう部分を含めて勝利が欲しいと意気込んでいました。もちろん、J2を優勝した力のある湘南さんが相手ですから簡単なことではなく、もしかしたらこちらがチャレンジすればするだけやられる可能性もあったと思います。それでも選手たちは立ち上がりからタフでアグレッシブに重心を前に乗せて戦ってくれました。

ただ、その勢いをなかなか90分間続けるということは難しく、何度かあったチャンスを決め切れないという今年の勝ち切れない部分が出てしまいました。しかし、来季J1で戦う湘南さんを相手に今日戦ってくれた姿勢というものは、僕は誇りに思って良いと思っています。こういう試合をもちろん勝たなければいけないのですが、試合が終わったときに出し切った、やり切ったと思える試合をまたこれから少しでも多くしていきたいと思います。

できればすべての試合でそういったゲームをやりたい、と言いたいところですが、簡単なことではありません。ただ、そこを目指していけるということを今日、選手たちが示してくれましたと思っています。今日、できたことをしっかりとつないでいけるようにしたいと思います。勝ち点1を勝ち点3に変える。そのためには僕自身が一番勉強しなければいけないと思います。

今日は今季最後のゲームになりましたので、1年間応援、そしてサポートをしてくださった方々、さらには戦った選手たちにありがとうございましたとこの場で述べさせていただきます」

——今季は11勝17分14敗の勝ち点50という成績でした。いま終わったばかりではありますが、今季を終えて、成績面での総括をお願いします。
「今日のゲームもそうでしたが、勝ち切るという部分で、特に試合終盤でウチが点を取って追いつく、もしくは打ち合うというゲームをなかなかできませんでした。そういった意味ではチーム全体としてのゲームプランを含めて、まず僕が見直す部分があると思います。ただ、今日のゲームを見ても分かっていただけると思いますが、チャレンジャーとして戦っていく立場は来季も変わらないと思っています。その中で上を目指していくために必要なことは、ギリギリまで出し尽くすということが大事になると思います。

ゲームプランに関して、最初はうまく力をコントロールして入って戦えるほど簡単なリーグではないと思っていますし、そういうことしてしまえば、われわれの良さが消え、相手に飲み込まれてしまうゲームが出てきてしまうと思っています。いまの戦いぶりを上回るものを出しながら、実際に最後で勝ち切る、守り切る、追いつく、ひっくり返すといったことを目指してやっていかなければいけないと思っています。そのあたりは、もう一度スタッフと話をしながらやっていきたいです」

——現時点で来季に向けて上積みしなければいけないと思い浮かんでいることは具体的にありますでしょうか?
「私も今季でこのチームを預かってから4シーズン、そして来季で5季目ということになりますが、やはりいろいろな部分で少しマンネリ化しているのではないかなと思っています。そういったものが勝てるゲームでドローになったり、負けなくても良いゲームをドローに持ち込めなかったり、そういったことにつながっていると思っています。まずはそういった部分をいま一度リフレッシュしたいと思っています。

J2は非常に長丁場な42節ですが、毎試合今日のような勢いで戦えるチーム、グループの雰囲気を作らなければいけないと感じています。その上で、前回ホーム最終戦後にもお話しましたが、止める、蹴るの部分など、戦術的に徹底するべきことや幅をつける部分が出てくると思いますが、まず一番はグループのマインドをリフレッシュしなければいけませんし、私自身が一番その意識を持たないといけないと思っています」

——今季のリーグ戦42試合の中で、一番印象に残っているのはどの試合でしょうか?
「(熟考して)こういうときは、カメラ(のフラッシュ)が焚かれるものなのですね(笑)。パッとは思い浮かばないですね。ただ例えば、アウェイの福岡戦は劇的という言葉にふさわしい結果だったと思います。また試合が終わったときに本当に選手が出し切った試合という点では、夏場のアウェイ山形戦や、勝てはしませんでしたが、今日の湘南戦もそうだと思っています。そういう試合を一つでも多く増やして、今日みたいにドローで終わらずに、勝ちに持っていけるようにしていきたいと思います」

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