「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】相馬直樹監督「本当に選手たちは粘り強く戦ってくれた」+水戸・長谷部茂利監督【水戸ホーリーホック戦/監督・選手コメント】

■明治安田生命J2リーグ第7節・4月1日(日)14:00キックオフ
ケーズデンキスタジアム水戸/4,717人
水戸ホーリーホック 0-1 FC町田ゼルビア
【得点者】町田/6分 中村祐也

 

■長谷部 茂利監督(水戸)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「90分というよりもCKの守備の部分で一回マークが剥がれて、そこで点を入れられてしまいました。それだけに尽きる。その他は内容に乏しい試合でした。

後半は少しボールを動かすことができて、チャンスを作りながら狙いどおりいった場面もありましたが、得点につながってないので、最後まで狙いどおりとはいきませんでした。そのあたりの質はこれからも継続して今まで以上に高めていかなければいけないと感じました」

ーー今日はなかなか中央で起点を作れなかったと思いますが、後半はもっとサイドに展開すれば町田さんがもう少し開いてくれるというイメージはあったのでしょうか?
「縦もそうですし、横も広げていくという狙いは持っていました。ただ前半に関しては、風下という難しい状況でもありますし、こういう風が吹いていた中、町田さんのような相手にどう戦うかを1週間ずっと考えて今日の試合に挑みました。

前半はみなさんが見ていたとおり、あの戦い方がベストじゃないかと考えて選手たちにプレーしてもらいましたが、少しセカンドボールやボールの行方次第ではうまく自分たちでボールを保持して、幅を使って攻める形を狙っていましたが、前半はほぼそういう場面は出ませんでした。一方で後半は風上になってそういう場面はいくつか作れていたのではないかなと思っています」

ーー3人目の動きが出ていなかったように見えましたが、やはり出せなかったのか、それとも出させてもらえなかったのでしょうか?
「出せなかったというのが正しいと思います。狙いとして、選手たちもやろうとはしてくれていました。こちらもからも伝えていますし、それはわれわれの色というか、やりたいことでもあります。そういうトレーニングもしてきています。ただ今日は良い状態でボールを保持しながらのシュートやクロスを出す形、もしくは3人目の動きなど、いろいろなプレーの選択肢を持った中でのボールの保持ができなかったことで、3人目の動きを出せなかったという印象です」

ーー町田と対戦をして、相手について事前よりも想定外だったこと、予想もしていなかったことはありましたか?
「何もありません。想定外はCKからの守備で失点したことです。サッカーの内容であれば、見ている人もプレーしている選手もつまらない試合になってしまったのかなと。そうなるんじゃないかなとは思っていましたし、実際にそうなりました。自分たちの攻撃を披露して、面白い部分をお見せしたかったのですが、できませんでした」

ーー今後はどんなことをプラスαしていきたいのでしょうか?
「ボールを保持することは今日のパーセンテージで言うと、われわれのほうが上回っていたのかもしれませんが、効果的なプレーをできるようなチームとしてのボールの持ち方が大事になってきます。それはすぐに次のゲームで表現されるのか、もしくはもっと先の試合になるのか。それは簡単にできることではないですが、近い将来、効果的なプレーをうかがいながらボールを保持する、そういうチームを作っていきたいと思っています。われわれはゲームで起こりそうな状況を作ってトレーニングをしています。そこからフィニッシュの状況を作り出せるようなトレーニングをしていきたいです」

 

 

■相馬 直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「東京・町田からわれわれをサポートするためにたくさんのファン・サポーターの方々に来ていただきました。まずはありがとうございましたとお伝えさせてください。非常に苦しいゲームだったのですが、粘り強く勝ち点3を一緒に持って帰れることをうれしく思います。

ゲームのほうですが、風が強かったため、お互いにかなり割り切って戦っていました。タフな部分が非常に多い試合展開にはなりましたが、その中でわれわれは前に出る時間が少ないゲームになってしまったと思っています。ただ、苦しい試合展開の中で自分たちが早い時間帯に点を取れたこともあったとは思うのですが、その中で少し反発力としては足りなかったかなと。風下だった影響は当然ありますが、後半は少し相手に押し込まれることになってしまいました。ただ、本当に選手たちは粘り強く戦ってくれたなと感じています。

もちろん、1-0という結果で終わることはできましたが、すべてがうまくいっているわけではなく、きちんと自分たちの時間を作らなくてはいけないと思っています。修正点はありながらも、勝って前向きに結果を捉えて今後に向かっていける結果かなと思っています」

ーー2点あります。今日はいろいろな選択肢がある中で、最終ラインでは酒井選手が先発出場しました。彼を起用して期待していた部分と実際に試合に反映されたパフォーマンスについて聞かせてください。もう一つは最後に藤井選手をボランチに入れた狙いを教えてください。
「まずは、リュウ(酒井隆介)の起用に関しては、ジェフェルソン・バイアーノ選手の強さや高さもありますが、水戸さんはスピードがあって機動力のある相手だと認識していましたので、酒井に最終ラインに入ってもらうことで、少しでもコンパクトをキープしつつ、背後を自分たちの管理下における状況を作ることを狙っていました。前半に1本入れ替わる場面はありましたが、相手のランニングに対してはだいぶ対応してくれましたし、すぐにカバーする働きを見せてくれたと思っています。

ただこれは酒井に限ったことではないですが、前半は風下で懐に入ってしまうボールをはじき切れなかったことや、ラインをコンパクトにすると言いながらも、そこの間にボールが入ってしまったことは今後修正していかなくてはいけないと感じています。

最後、(藤井)航大に入ってもらったことに関しては、CBの選手の足がつりかけている状況であったので、CBをフォーローすること。そしてただ単純にCBを3枚にして後ろに重心を下げることはやりたくなかったので、航大に一列前に入ってスクリーンをする役目をしてもらうこと、そしてその分CBや4バックを含めて、ラインを上げながら背後のケアに集中してもらうという狙いを持って起用しました。あとはロングスローを入れてくるので、やはり背の高い選手を増やしたいという意図もあったため、航大を途中から起用しました」

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