「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】相馬直樹監督「少し相手に合わせてしまったゲームになった」+千葉・フアン・エスナイデル監督、佐藤優也、近藤直也、矢田旭、熊谷アンドリュー【ジェフユナイテッド千葉戦/監督・選手コメント】

■明治安田生命J2リーグ第9節・4月15日(日)15:00キックオフ
フクダ電子アリーナ/7,779人
ジェフユナイテッド千葉 3-2 FC町田ゼルビア
【得点者】千葉/57分 ラリベイ、65分 町田也真人、80分 船山貴之 町田/26分 ロメロ・フランク、83分 ロメロ・フランク

 

■フアン・エスナイデル監督(千葉)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「本当にキツい試合でした。ただ試合の内容は公平なものだったと思います。われわれが苦しんだのは相手が強かったから、強くきたからです。難しいシーズンのスタートを切った中で、この勝利という結果が、われわれを少しプレッシャーから解放してくれるような結果であってほしいと思っています。いずれにしろ勝つのは本当に大切でした。しかも本当に強い、キツいチームに勝つことができました。そういう意味では満足しています」

ーー前半の途中から[4-3-3]のアンカーシステムに変えて、それがゲームの2点目、3点目のシーンにつながったと思うのですが、意図と監督の評価をお聞かせください。
「町田選手と船山選手を使ってもう少し幅を使った攻撃をさせたかったということが意図の一つです。そしてもう少し直接的な攻撃にならないようにということと、茶島選手と矢田選手を使って中の連係を深めていきたかったために変えました。

今日の試合のキーポイントは外側を使うこと。前半の始めのほうはシュートチャンスを作り出すことができていましたが、最後の場面でのパスミスやシュートミスがあったのは、ナーバスになっていたことが原因の一つだと思っています。相手に先制点を決められたことで、本当に苦しんだのですが、後半の入りは良かったですし、先ほどロッカールームでも話しましたが、勝利に値する結果だったと思っています」

ーー2点目が決まった時は珍しく感情を示した近藤選手が監督のそばに寄ってきましたが、あの時の監督の心境は?
「僕と近藤は良い関係にあります。もう少し彼も自由に感情を表現してほしいなと思います。ただ腰を持っていかれそうになったので、もう二度とやらないでほしいです(笑)」

 

■GK 23 佐藤 優也(千葉)
1勝しただけ。一喜一憂しない
「自分たちの時間帯で淡白な失点だったので、悪い流れでしたが、しっかりと自分たちに流れを引き戻して、そこから逆転をすることができました。そのあとは落ち着いて戦うことはできましたが、2失点目はいらないですね。もちろん自分のプレーも淡白な部分があったので、改善していきたいです。流れが悪い中で1点ビハインドになってから、それをはね返して結果を出したことは大きいですが、1勝をしただけなので、一喜一憂せずもう一度やっていくだけです」

 

■DF 3 近藤 直也(千葉)
シンプルに勝利を追求していた
「相手がラインも高く、前からプレッシングにもきているから、そこで無理につないで相手のプレッシングに引っかかることは自分たちのリズムを作れない原因になってしまいます。それよりも相手のCBとGKの対応も悪いし、その間に落とせば何かが起きるだろうと、つなぐことよりも、空いたスペースや背後、サイドに展開することを狙っていました。また相手が持ったところからしっかりとプレッシングに行くことも意識していました。

ただ簡単に失点を喫していることは反省点です。2連敗をしていて、勝ち切りたかったので、シンプルに勝利を追求するためにやっていました。もう少し結果がついてくれば、ゆっくりとした展開にする時間を作っても良かったと思いますが、順位も良くないので、落ち着かせるよりもシンプルに狙って、相手ボールになった段階で奪いに行くこと。それを徹底してきたので、それを今日は表現できたと思います。

(中盤の配置転換について)中盤でつなぐことよりもサイドチェンジや裏を狙う意識だったし、中盤を飛ばすことがあったので、あまり配置を変えたことは守備の部分で違いが出るぐらいだったと思います。(終盤の相手のロングボール攻勢について)みんなが足にきている中で、大きな選手が入ってくることはキツかったです。久々にスピーディーな展開だったので最後は運動量がキツかったです。相手もシンプルにきたほうがゴールに近づくとやってきたと思いますが、正直キツかったです」

 

■MF 20 矢田 旭(千葉)
サイドでは良い形で仕掛けることができた
「サイドを簡単に使うという意思統一の中でボールがきて良い形で仕掛けることができました。そこは楽しくできました。インサイドになってからはサイドを使うことを意識して、セカンドボールと走り負けないことを意識していました。その中で勝つことができたので良かったです」

 

■MF 18 熊谷 アンドリュー(千葉)
サポーターの雰囲気作りに感謝したい
「サポーターが雰囲気を作ってくれていますし、相手も相当嫌だと思います。そのことに感謝したいです。無理矢理にでも逆サイドに振れという指示でしたし、むりくり感はありましたけどね。相手は少しは嫌だったのかなと」

 

■相馬 直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「今日は午前中から天候が良くなかったのですが、東京・町田からたくさんのファン・サポーターの方々に集まっていただきました。完全アウェイという雰囲気の中でわれわれをサポートしてくれる方々がいたという状況が選手たちを最後まで戦わせてくれたと思っています。まずは『ありがとうございました』とお伝えさせてください。

ゲームのほうですが、総じて言ってしまうと少し相手に合わせてしまったゲームになったかなと思っています。ゲーム前に選手たちにはサイドでボールを保持して戦ってくる千葉さんに対して、合わせてしまわずに自分たちの形にしていこう、いつもどおりどこまで自分たちのプレーをできるかという話をして送り出したのですが、相手はわれわれのスタイルを押し込む形を取りながら戦ってくる中で、自分たちは自分たちの良さを発揮し、マイボールにする時間をなかなか作れませんでした。また相手の陣地でサッカーをやる時間をなかなか作れなかったと思っています。ただそういった中でも前半からチャンス自体を作ることができている中で、先制することができたのですが、少し押し込まれる時間帯が長いゲームだったと思います。

後半はもう一歩前へ出て行こうという話をして選手たちを送り出したのですが、リスタートから追いつかれて、その後はスタジアムの雰囲気を含めて、少し相手のゲームになってしまったのかなと思っています。そこからもう少しイーブンな状態にして、前に出られたら良かったと思うのですが、相手のほうが前に出てきたことで、正直相手の陣地でプレーすることがなかなかできなかったなと思っております。

メンタルの強さを持つことを含めて、また選手たちとしっかりとやっていきたいと思います。ただ最後まであきらめずに前へ出るという姿勢を出してくれた選手たちには感謝したいと思います。次はホームゲームとなりますが、この日の試合は必ず次につながってくると思いますので、しっかりと意味のあるものにしていけるように、これから準備していきたいなと思います」

ーー後半の頭から押し込まれる状況が続いていましたが、その中で押し返すための手段や、やり方をベンチから働きかけることができたのか。それともピッチ上の選手たちで解決すべき問題だったのでしょうか? その点はいかがですか?
「そういう意味で言うと、後半はやはり自分たちのベンチ前と反対側でしたから、こちらから声を掛けることが難しいですし、特に声が通りづらい状況でした。それに加えて、自陣でサッカーをさせられてしまっている状況だったので、なかなか難しかったという状況でもありました。

そういった状況下でも、どれくらい自分たちで前に持っていけるかということが今後、われわれが今のスタイルを貫いて勝ち星を重ねていくためには必要なことなのかなと思っています。また今日はこの時期にしては蒸し暑い気象条件であったことも影響したのか、少しメンタル面が強気になれずに、弱気になってしまった部分から実際に失点が生まれてしまったと思っています。

最初の失点はリスタートからでしたが、やはりリスタートが相手に続き始めた中での失点でしたし、
先ほども話しましたが、メンタルの部分を改善すること、そしてもう一つはマイボールをどうするか、ボールを奪ったあとのボールをどうするか、そういったことも今後の改善点につながっていくと思っています。何度も言いますが、メンタリティーの部分をチームで統一させて、苦しいゲームでもきちんと押し返せる形を作れるようにしていきたいです」

ーー最後の選手交代で森村昂太選手を左SBに配置したと思いますが、その狙いを聞かせてください。
「攻撃のクオリティーを持っている選手を一人でも多く入れたいという意図で起用しました。セットプレーのキッカーとしてもそうですし、流れの中でも左サイドからのボールが非常に重要になってくると思っていました。また千葉さんが守りに入ってきた時間帯でもあったため、後ろにフレッシュな選手を入れて、サイドから追い越す形を作ってもらうこと、そしてリスタートのキッカーとしての期待も含めて、森村には普段はあまりやらないポジションに立ってもらいました」

ーードリアン・バブンスキー選手を入れる際に当初予定していた選手と、交代選手を急遽切り替えて入れられたと思いますが、そのあたりの考えと狙いを教えてください。
「正直、(大谷)尚輝がメンタル面や体力面で少しパワーが落ちていました。われわれはサイドからどれだけ前に出ていけるか、それがポイントでもありますし、チーム全体として押し上げていく状況を作ることを大事にしているので、サイドの選手が思い切って出ていく状況を作ろうと、(大谷を)代えることを考えていました。現時点での状態はまだ分かりませんが、(中村)祐也がピッチから出るような状況になったため、交代枠を二つ使って早い時間帯に3枚の交代カードを切ってしまうことは避けたかったため、交代する選手を入れ替えました」

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