「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】相馬直樹監督「非常にタイトに戦ってきた栃木さんのようなチームを破れるようにしていきたい」+栃木・横山雄次監督、ネイツ・ペチュニク【監督・選手コメント】

■明治安田生命J2リーグ第15節・5月20日(日)14:00キックオフ
栃木県グリーンスタジアム/5,668人
栃木SC 0-0 FC町田ゼルビア

 

■横山 雄次監督(栃木)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします
「前節の甲府戦はアウェイの地で負けてしまい、今日はホームで迎えるため、絶対に勝ち点3を取ろうという準備をしている中での試合でした。勝ち点3を取りたかったですが、取れなかったことを残念に思っています。試合内容に関しては、前節の反省から戦う姿勢やまとまって守備をすること、ゲームの入りなどは、全員でしっかりと戦ってくれました。硬い試合になりましたが、相手の攻撃をしのぎながら、決定機を作ることもできました。それは前向きに捉えて、良い意味で次節の大宮戦に生かして勝ち点3を取ることにつなげていきたいです」

ーー服部康平選手が欠場しました。欠場の理由は何でしょうか? またそういった中で決め切れなかったことは残念ですが、チャンスを作れたことはポジティブな要素では?
「まず服部はいわゆる体調不良です。仕方がない面もありますが、このタイミングで体調不良になるのはプロ選手としてどうなのか、ということはあります。もう一度、一人ひとりが体調管理をしっかりすることは働きかけていきたいです。

今季は『全員戦力』という言い方をしていますが、今日は出た選手がチームとして最低限やろうとしたことはしっかりとやってくれました。勝ち切れなかったことは二通り考え方があると思います。一つは選手一人ひとりがチャンスを決め切れなかったことに向き合って、今日出た課題や反省を生かして選手が成長してほしいです。もう一つはチームとしてチャンスを生かせなかったことを、今後生かせるようにトレーニングの中に落とし込んでいきたいと思います」

ーー決定機を決めることはできませんでしたが、上位の町田を相手にがっぷり四つで戦った中で感じた手ごたえの部分はいかがでしょうか?
「前節は敗戦で今節は引き分けと、監督個人のアプローチとしては、次節が大事になります。その一方で町田さんも4位にいるチームでしたが、実際の上位チームとの対戦を体感できました。どっちに転がってもおかしくないゲームでしたが、栃木としてはそういうゲームを目の前の一戦一戦を繰り返して戦い、どう勝ち点を取っていくか、それが今季のテーマです。次の相手は大宮という強豪チームになりますが、そういった相手にしっかりとした準備をして、今日の試合を次のゲームに生かすことが大事だという話は先ほど選手たちにもしてきたところです」

ーー宮崎選手の途中起用は元町田の選手で気持ちの充実の面などを買った上で起用したのかなと思われるのですが……。
「コンディションの良い悪いを含めて、誰を起用するかは総合的な判断がありました。戦術的に町田さんはボールサイドにコンパクトな形を徹底してくるので、逆サイドはフリーになるため、ワイドのポジションは一つポイントでした。宮崎泰右はサイドで攻撃的な起点になる狙いで起用しました。入ったあとにチャンスを作る場面もありましたが、もう少しその回数が増えていけば良かったのですが……」

 

■FW 25 ネイツ・ペチュニク(栃木)
粘り強い栃木らしい試合ができた
「勝ち点3に近づいたのはわれわれのチームだと思う。ほかの試合に比べてより多くチャンスを作れました。そのチャンスを生かし切れなかったことだけが足りない試合になりました。今日は粘り強い栃木らしい試合ができたと思います」

 

■相馬 直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「非常に良い天候の中、東京・町田からわれわれのサポートのためにたくさんの方々に来ていただきました。まずはありがとうございましたとお伝えさせてください。当然勝ち点3を取って一緒に喜びたいと思っていましたが、非常にタフなゲームになりましたし、危ないシーンもありましたが、最後まで崩れることなく、勝ち点1をアウェイから持って帰ることができるのも、ファン・サポーターのみなさんの声援がエネルギーとなり、選手たちのパワーになったかなと思います。

ゲームはお互いに長いボールが多い展開で、球際も強く、セカンドボール争いの中でファウルで止まることが多い試合展開でした。どちらがマイボールを前向きに展開できるか。それがポイントでした。自分たちがマイボールにできた時は、相手の背中に入れましたが、相手にセカンドボールを拾われて前向きにボールを運ばれた時は相手にチャンスを作られてしまいました。その中でゴール前の場面では福井光輝が二つビッグセーブをしてくれました。チームとしては大きなセービングでしたし、全体的には悪くない流れの中で作られたチャンスを止めてくれたことは大きいです。

攻撃の面ではサイドは突けるのですが、フィニッシュに入るまでにもう一工夫や思い切りの良さが必要だったかもしれません。非常にタイトに戦ってきた栃木さんのようなチームを破れるようにしていきたいですし、次の対戦相手の岡山さんもタイトに戦ってくるチームですが、どこが相手でも自分たちの形から得点を生み出すためにもう一つ越えていかないといけないことがありました。それは1週間の中で詰めていきたいと思っています」

ーー2点あります。今日はいろいろな選択肢がある中で、左のサイドハーフに杉森選手を起用しましたが、その意図と、後半の途中に2枚代えを敢行しました。その意図と狙いを聞かせてください。
「(杉森)考起をスタートから使ったことに関しては、前節の讃岐戦は途中から起用していましたが、(中村)祐也が少しけがをしてしまったので、途中から彼が入って試合が少し動いた部分がありましたし、調子の良さもあったので彼には期待していました。彼のスピードで相手のラインが下がるということは、一つ期待していたことでした。

ただ流れの中でそこはだいぶケアをされていたなと感じる部分もありましたし、もう一つは普段われわれがゲームをしているホームのスタジアムと比べると、だいぶ長い芝でしたから、少しプレーしづらいピッチコンディションだったかなと。正直ウォーミングアップの段階からそう思ってはいました。

次の2枚代えに関しては、そこまで2枚代えであることを意識しているわけではないですが、試合が膠着状態であった中でパワーを明らかに変えるという意味で2枚の選手交代をしました。2人とも前節の讃岐戦の翌日のトレーニングマッチでも得点を取っている選手でした。今日の試合に関しては多分1点ゲームになるという中で、点を取るパワーを、一つゴールに向かうためのパワーをより上げたいという意図で、そういった期待をして2人には入ってもらいました。

多少セカンドボールの争いの部分で、ちょっと相手にわたってしまう回数が増えてしまった部分もあったかなと思っていたのですが、前への推進力は出してくれていたと思っています。終盤の時間帯にボックス内でチャンスを作れたのも、相手に疲労が溜まった中で、われわれが前への圧力を掛け続けた結果だったのかなと思っています」

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