「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】相馬直樹監督「逞しいチームになるためには、まだやることがある」+山形・木山隆之監督、西村竜馬、南秀仁【モンテディオ山形戦/監督・選手コメント】

■明治安田生命J2リーグ第36節・10月7日(日)16:00キックオフ
町田市立陸上競技場/5,563人
FC町田ゼルビア 0-0 モンテディオ山形

 

■相馬直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「まずはわれわれのサポートにたくさんの方々に集まっていただきました。集まっていただいたみなさんと勝利の喜びを分かち合いたかったのですが、それが叶いませんでした。ただスタジアムの雰囲気を作ってくださったことで選手たちは頑張れたところがあったと思います。まずはありがとうございましたとお伝えさせてください。

山形さんが少しというか、だいぶわれわれをリスペクトして、われわれの長所を消す形をとってきました。さらにわれわれのウィークポイントを突いてきて、われわれがもともとスカウティングしていたこととは違うような形で戦ってきましたし、特に前半はそういう形だったと思います。そういう中でセカンドボールを拾えず、前半は非常に苦しい45分でしたし、40分過ぎまで苦しい時間が多かったと思います。

暑さも残っている中で、なんとか失点ゼロで折り返せたことは良かったのですが、山形さんも終盤に入ってきて、最低でも勝ち点1を取ること、そして勝ち点3を取りに来ていましたし、球際や粘りでそういった姿勢を見せつけられたなと思っています。そこをわれわれとすれば、打ち破らければ、もう一つ上の景色は見えないのかなと思います。それはもちろん、技術的なことも、戦術的なことも、ベンチワークも、そしてそこに至るまでの準備を含めて、まだやることがあるなと痛感しています。こういうどのチームもしびれる試合をする中でそんな相手から勝ち点3を奪っていく。そういう逞しいチームになるためには、まだやることがあるなと認識したゲームになりました。

ただ今日の選手たちは、持っているものをすべてぶつけて戦ってくれましたし、前への姿勢を出しつつ、うまくいかない時間帯もありましたが、そういう中で自分たちの流れを持ち出しながら、自分たちの時間帯を作ってくれました。この姿勢を大事にして、ただこれを勝ち点3に変えるための準備を、次の大分戦に向けてしていきたいと思っています」

ーー山形の出方に対して、ハーフタイムに加えた修正点はどんなことでしょうか?
「自分たちのボールの動かし方が一つ、セカンドボールへの相手の配置に対する微修正をしました。山形さんが前半の頭から飛ばしていたので、後半はセカンドボールを取れ始めるようになるかなと思っていました。フィニッシュで終わることをもっと意識するように、と話していましたが、前半で2本、後半で2本と、自分たちが良い形でボックス内に入った割りにはシュートの形が少なかったと思います。それはわれわれが乗り越えていかなければならないことかなと思っています」

ーー平戸選手がボランチに入ったことによるチームの機能性はいかがでしたか?
「森村のようにボールを引き出す形ができないわけではないですが、今日のような展開になると、その時間を作ることは難しかったのかなと思っています。前半はセカンドボールを多少拾えなかったのは、彼一人の問題ではなく、チーム全体として、われわれのベンチからの声も含めて、ボールを拾えるような立ち位置を取らせることができたのかなと思っています。

ただ彼があのポジションで、相手のボランチの背中で前を向くシーンがいくつかありました。その場面で崩すようなパスがありましたし、フィニッシュの場面を作れれば良かったですが、孝司を狙ってスルーパスを出す場面もありました。あの場面ではシュートを狙っても良いのかなと思っています。平戸自身にとっても、久しぶりにあのポジションに入って、手探りな部分があったのかなと思います」

ーー試合後にサイバーエージェントの藤田社長がご挨拶をされていました。それを聞いて、相馬監督としては何をお感じになりましたか?
「クラブの人間として、応援をしてくださる方なので、非常にうれしく思いますし、頼もしく思います。ただここから8試合が残っていますし、3連戦が2回ある中で、いかにピッチでの戦いに集中するか、それが大事なことでした。それを選手たちはやってくれたと思っていますし、われわれにできることはピッチでの戦いに集中することです。しっかりと気持ちや神経を集中させて、シーズンの残り試合が少なくなる中でやり切っていくことに尽きると思っています」

 

■木山隆之監督(山形)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「前半はいいペースで戦えていましたし、狙っていたことも出すことができました。後半はギアを上げたかったのですが、上げ切れなかったという印象です。ただ今日、選手たちがやってくれた努力に関しては何も不満はないですし、結果として勝ち切れなかったということだと思います。多くのサポーターに来てもらって、声援が後押しになりました。次の千葉戦に向けてしっかりと準備をしていきたいです」

ーー結果的にスコアを動かせなかった原因は?
「お互いに守備をしっかりとやるチームですし、スタッツを見ても、シュート数も4本と6本でした。ボックスの中に入ってもわれわれも相手もタイトなマークでしたし、それを突き動かしていく何かが必要だったと思います」

ーー残り6試合でプレーオフ圏が厳しくなってきましたが、残りの戦い方については?
「星勘定をするというよりも、目の前の試合で3ポイントを取ることをやり続けるしかありません。その結果、どうなるか。それは現時点ではわかりませんが、シーズン最後まであきらめずに戦っていく気持ちを持ち続けてやることが大事かなと思っています」

 

■南秀仁(山形)
攻撃のアイディアが足りなかった
「攻撃面での物足りなさを感じています。サイドにボールが入ったあとのアイディアが足りなかったですし、それがあればもう少し相手を崩すことができたんじゃないかなと思っています。(2シャドー、2トップの[3-5-2]になってからのチームの機能性について)パワープレーまでいかないですけど、力で押し込むというメッセージでもあります。セカンドボールを拾ってから前につけるプレーを増やす形です。点を取るところまではいかなかったですが、個人的にオプションとしてはアリかなと思います。見ている人はそこまで面白くなかったかもしれませんが、お互いに負けられない試合だったので、仕方がない部分はあると思います。それだけに攻撃のアイディアに尽きると思います。(久しぶりの野津田での試合について)良い雰囲気だったので、楽しくプレーできました」

 

■西村竜馬(山形)
背後への執着がすごかった
「相手のスカウティングを通して、どういう場面でも町田は裏を狙って、縦に速いことが目立つチームだとはわかっていました。裏への対処はしっかりとしないといけないと思っていましたが、思っていたよりも背後への執着がすごかったです。前半は僕のサイドがそれに手こずりましたが、失点はしませんでした。ただ奪ったあとのボールをしっかりとつなぐことができなかったので、それは課題かなと思います。シュートブロックは自分の強みですし、泥臭く戦うことが僕のやり方でもあるので、それを表現できたことは良かったです。自分の強みを毎試合できるようにしたいです。

前半からやり方をブレずに続けるという話はしてきました。3バックを含めて、ウイングも声を掛けられていたので、あとは攻撃陣が点を取ってくれることを信じて戦っていましたし、守備はゼロで抑えることだけを考えていました。陣地の取り合いが多くなるとは思っていました。前半は裏も取れましたし、それを続けられればと良かったなと思っています」

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ