今夏のJリーグ移籍市場の深層をベテラン代理人が明かす(J論)

「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】相馬直樹監督「全員が信じて戦ったこと、そしてファン・サポーターの作り出す雰囲気が逆転への機運を作った」+福岡・井原正巳監督、實藤友紀、城後寿【アビスパ福岡戦/監督・選手コメント】

■明治安田生命J2リーグ第40節・11月4日(日)14:00キックオフ
町田市立陸上競技場/6,216人
FC町田ゼルビア 2-1 アビスパ福岡
【得点者】町田/74分 中島裕希 80分 ドリアン・バブンスキー 福岡/70分 城後寿

■相馬直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「まずは朝から曇りというか、雨もパラつく天候となりましたが、久しぶりにホームに帰ってくる中で、バスの入りから出迎えていただき、ファン・サポーターのみなさまには素晴らしい雰囲気を作っていただきました。まずはありがとうございますとお伝えしたいと思います。今日のゲームはホームの力で勝った部分は大きかったと思います。本当にありがとうございます。

なお、ゲームのほうですが、福岡さんが3バックでくることは想定していなかったことも含めて、われわれへの対策として、引き込んでカウンターを仕掛ける形やサイドを使おうという意図をものすごく強く感じる相手の出方でした。ただ一つひとつの球際やボールを握れる場面でしっかりと収めて、ボールを握ること、ボールを運ぶこともかなりできたことで相手の狙いもあったと思いますが、そこまで出させずにゲームを運べたんじゃないかなと思っています。ただいつものわれわれらしくサイドからゴール前に入り込む形があっても前半はなかなかシュートまで持ち込む形が少なかったです。やはり最後の場面はやらせてくれないなと感じながらの前半は0-0でした。

後半もお互いにやることは変わりませんでしたが、前半にもドゥドゥ選手に合わせられる形がありました。後半も輪湖選手からの1本のピンポイントクロスで失点をしました。前半を終えて、後半も1本は似たような形でやられるかなと思っていましたし、そもそもクオリティーのあるチームですから、もっとボールに寄せなければならない場面がありました。ただそういう場面が出てしまったことで、もう取るしかないという状況になりました。

われわれが前に圧力をかけた中で、選手たちがしっかりとその力を出してくれたかなと思っています。その中で入れるボールや、フィニッシュする場面が合った素晴らしいゴールが生まれました。ここまでは攻めていても点が入らないという展開がある中で、今日はホームだからこそできたことだと思いますし、連戦の中で選手たちが連戦を言い訳にせずに、うまくこなすのではなく、全力をぶつけてくれたことで勝ち切ったことが大きいかなと思っています。ここまでの39試合ですべてを出し切れたわけではないですが、こういう試合ができて初めて勝ち点を取れるものですし、選手たちが自らがやるべきことをやっていくことで勝ち点3を取れました。

アウェイの4連戦がありましたが、やや足踏みと言われる状況でしたし、ともすれば連戦を言い訳にするケースもあったのかもしれません。それをエクスキューズとせずに、実際に勝ち点3を取ってくれた選手たちに本当に感謝したいなと思っています。

ただこれですべてが終わったわけではありません。アウェイゲームとホームゲームを一つずつ含む、残り2試合。一つでも上の順位に行けるように、選手たちとまた良い準備をしていきたいと思います」

ーー一人目の選手交代まである程度引っ張りましたが、先に取られたあと、二人選手交代をしました。彼らが実際のゴールに絡みましたが、そこまで選手交代を引っ張った理由と、代えたことでどんなことを期待していたのでしょうか?
「全体の試合の流れとしては、そこまで悪かったとは思っていません。ただ最後、点を取りに行くためにはもう一手を打たないといけないなと感じていました。そういう中で先に取られてしまったので、決断はしやすかったです。ただ2点を取ることは簡単ではないと思っていましたが、そこはすごくパワーを出してくれましたし、思い出してみても逆転する空気はあったと思っています。全員が信じて戦ったこと、そしてファン・サポーターの作り出す雰囲気が逆転への機運を作ったとあらためて思います」

ーー今日の結果を受けて、当初のシーズン目標である6位以内が確定しました。まだ残り試合がある段階ですが、このことについて、どう思われていますか?また、現実的に優勝が狙える位置にいますが、そのことについてもコメントをいただけますか。
「優勝と思っていますが、これまでもそうだったように、謙虚に一つひとつ目の前のことをやってきました。また6位以内が確定したことは、今知りました。それぐらい順位のことは気にしていません。あと二つ。選手たちがすべてを出し切って終わること。すべてを出し切る試合をしてくれれば、僕としてはこんなにうれしいことはありません。そうしたら良いことがついてくるかなと思っています。まずは次のアウェイでの愛媛戦で全力を尽くしたいです」

 

■井原正巳監督(福岡)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「まずは最初に町田さんにおめでとうとお伝えしたいと思います。また多くの福岡サポーターが駆けつけてくださり、アウェイの中でも素晴らしい空気を作ってくださいました。その雰囲気の中で勝ち点3を取りに行ったわけですが、残念な結果になって申し訳なく思っています。

町田さんはもともと、全員がアグレッシブにやるべきことをシンプルにブレずにやってくるチームですし、その中でセカンドボール争いが大事で、我慢比べになると思っていました。なんとか粘り強く戦い、先制点を取れたのですが、そのあとに同点に追いつかれるのが早かったかなと思っています。それからセットプレーは町田さんのストロングポイントですが、それを守り切れずにひっくり返されてしまいました。

ただ選手たちは90分間、走ってくれましたし、またサポーターのために勝ち点3を取りたいという思いでも走ってくれました。町田さんの我慢強い、ブレずにやれることを一体となってやってくるチームに、そしてそのサッカーにわれわれが力を出し切れなかったです。

これで優勝という目標は達成できなくなりましたが、昇格の可能性はありますので、それに向かって、チームが頭を下げずに、残り2戦で自分たちの力をしっかりと出せるように準備をしていきたいと思っています」

ーー今日は久しぶりに3バックで臨まれましたが、その狙いを教えてください。
「町田さんは、今日のゲームを見て分かると思いますが、ディフェンスラインの背後に全員が狙いを持ってボールを入れてくるチームです。その中で、われわれのCBが一つ目のボールをはじき返す力を含めて、どうしても押し込まれることになりますし、そのあとのセカンドボールをいかに拾うかという狙いで今日は3でスタートしました。チームとしてその狙いをしっかりと出せていたと思いますし、町田さんの攻撃の形を、しっかりと把握した中で、ゲームはうまく進められていたのかなと思います」

ーー警戒していた中島選手に同点ゴールを決められてしまいましたが、彼に対する守備の部分については、どうだったのでしょうか?
「ゲーム自体が球際や粘り強さ、そしてコンタクトの部分で、どちらが上回っていたのかと言えば、どちらかと言えば町田さんのほうだったと思います。1対1の粘り、ルーズボールを含めて、そういった部分のプレーは、町田さんがわれわれよりも、チームとして、ここまでやってこられたことをしっかりと出されていたのかなと。そういう意味では、今日は町田さんのゲームだったかなと思います」

ーーまだ自動昇格の可能性がある一方で、プレーオフ圏からこぼれる危険性もあります。その中でチームマネジメントの難しさがあると思いますが、そのあたりはいかがでしょうか?
「残り2試合、今日の他の試合の結果を受けて、自動昇格の可能性は残されていると思いますが、大分さんとの勝ち点差が6ありますし、得失点差のことを考えますと、われわれは非常に苦しい状況ですが、われわれが2試合で大量得点を目指して勝てば可能性はあると思います。

もちろん、可能性がある限り、目指していくことではありますが、まずはしっかりと勝ち点3を取っていき、そういう中で可能性が出てくれば、その可能性がある限り、チームとして戦っていきたいと思いますし、それが厳しい状況であれば、少しでも順位を上に、そしてプレーオフをしっかりと戦って、勝ち上がってJ1との決定戦にしっかりと臨めるようにしたいです。

J1昇格という目標は、まだ可能性が残されていると思うので、そこに向かってしっかりと準備をしていきたいと思います。とにかくそこに向かって、勝つしかないと思いますし、勝つことできればいまの順位は下がることがないので、少しでも上を目指してやっていきたいと思います。もちろん、自動昇格の可能性がある限り、そこは求めていきたいと思います」

 

■實藤友紀(福岡)
先制直後の失点が一番の問題点
「前節の金沢戦で引き分けてからしっかりと気持ちを切り替えて、コンパクトに戦うことや攻守の切り替えを速くすることなどは、選手同士の距離感を含めて、よくできていたとは思います。ただ先制してから4分後に同点ゴールを決められているので、それが一番の問題点です。

強いチームであれば、その1点を守り切るなりをしていかないといけません。また実質的に自動昇格圏は厳しくなってきたので、3位や4位に入れるように目標を設定し直さなければなりません。負けたことに対してすごく悔しいですし、本気で勝ちに行っていたので、終わった今でも悔しい気持ちが残っています。昇格するというチャンスはまだ残されているので、残されたわずかなチャンスかもしれませんが、しがみついて戦う姿勢を出さないと勝利は拾えないと思います。

割と町田はシンプルに縦に入れてきたので、3枚にしてしっかりとスライドをしてチャンスはほとんど作らせていませんでした。でもなおさらサッカーの難しさを味わった試合になりました」

 

■城後寿(福岡)
最終的にJ1昇格を勝ち取りたい
「結果は出てしまったことなので、下を向いていても仕方がないですし、J1昇格という望みはまだ残されています。目標としていたJ2で優勝して、J1に昇格することはなくなりましたが、プレーオフでJ1に上がれる可能性がありますから、少しでも上の順位で戦えたほうがアドバンテージがあると思うので、まずはそこに目標を切り替えて、とにかく顔を上げてやっていきたいです。

(ゴールシーンを振り返って)まず前半にドゥドゥから良いクロスボールが上がってきて、ヘディングをした場面がありましたが、頭を振り過ぎてファーに流れてしまったので、2本目は逆らわずにニアサイドへ決められたことがゴールにつながったと思います。

輪湖や古賀太陽、コマさん(駒野)、そして今日は帯同していないですが、平尾だったり、全体練習が終わったあとにクロスボールからゴールを決める練習に付き合ってもらっていました。それが試合で出せたことはアシストをしてくれた輪湖のおかげでもありますし、やはり練習は嘘をつかないということをあらためて認識したので、これからも続けていきたいです。輪湖の左足は武器になりますし、僕にとっても合わせやすいボールを蹴ってくれるので、相手にとっても脅威になると思うので、これからも続けていきたいです。

あまり調子が良いとは思っていません。スタメンのチャンスで結果を残すことを考えています。自分のプレーを100%出すことがチームのためになると思っています。目に見える結果を残すことが一番大事です。それがモチベーションになっていますし、結果を出さないとスタメンでは出られないと思っているので、それがプレーに表れていると思います。

守るという意識はそうそうなかったと思いますし、もう1点を取らないといけないとは思っていました。相手が選手交代をしながら、ボールを良い位置に入れてきて、ズルズルとラインを下げさせられてしまいました。陣地挽回ではないんですが、こっちもロングボールを使って相手の裏を使えれば良かったですが、ラインが下がったことでロングボールを入れにくくなりました。相手がそうやってくることは分かっていましたが、うまくやられてしまった印象です。

(試合後にサポーターの声を聞いて)ここまで遠くに来てもらって、本来であればブーイングされてもおかしくないですが、サポーターの方も悔しい思いを我慢して、J1に上がりたいという思いを投げかけてくれたので、その思いに僕たちが応えないといけません。プレーオフをホームで戦えるか、それも僕たちの力にかかっています。とにかくサポーターもクラブスタッフも必死に戦ってくれているので、そういう人たちのために、最終的にJ1昇格を勝ち取りたいと思います。

(先ほどから一つでも上の順位を、と話されていますが、やはり昨季の経験が影響しているのでしょうか?)ちょっとしたことかもしれませんが、アドバンテージがあったほうが、試合を優位に進められますし、順位が下のチームはどうしても勝たなければならないという意識が働くと思います。気持ちの面を含めて、少しでも上の順位のほうがいいです。もちろん、どんな順位でも戦う気持ちは見せなければなりません。当たり前のことをしっかりとやっていきたいです」

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