「ゼルビアTimes」郡司聡

相馬直樹監督「今季初めて追いついた展開に持ち込めたことは、今後に向けての大きな材料になる」+琉球・樋口靖洋監督【FC琉球戦/監督コメント】

■明治安田生命J2リーグ第11節・4月27日(土)19:30キックオフ
タピック県総ひやごんスタジアム/4,855人
FC琉球 1-1 FC町田ゼルビア
【得点者】琉球/3分 増谷幸祐 町田/83分 ロメロ・フランク

◼︎相馬直樹監督(町田)
ーーまずは今日の総括からお願いいたします。
「まずは遠くからたくさんのサポーターのみなさんに来ていただいたことを本当にありがたいと思っています。そういったことに対して、『ありがとうございました』という気持ちと、何とか一緒に勝点3を取りたかったので、勝ち点3を取れなかったことは残念ですが、最後までそこを目指して一緒に戦ってくれたことに感謝しています。

ゲームのほうは立ち上がりにセカンドボールを数回、ググっと前に運ばれるシーンが続いた中で、ボックスの中にわれわれのDFがいなかったわけではないのですが、少し集中力が足りないような形でもったいない失点をしてしまいました。

ちょっとわれわれからすると、ここ最近のゲームの中でも崩されたわけではない中でも失点が起きてしまうということが、今回も起きてしまったのかなという立ち上がりでした。ただそれからは自分たちらしさを取り戻して、しっかりとボールを動かすこと、相手の背中を突く部分というものを使い分けながら、ゴールに迫るシーンをたくさん作ることができました。

ただやはりサッカーですから、いい形で点を取っても、そうでなくても、点になるかならないか。それは非常に大事なことではありますし、そういった意味では前半に取られた1点が重くのしかかる形で後半に入っていきました。点を取れるシーンもありましたし、前半にも決めなければいけない、そういったシーンはたくさんあったと思いますが、決め切れませんでした。

後半も立ち上がりからひっくり返すには早い時間帯に取ろうという話をした中で、チャンスは作ってボックスの中まで入っていけていたのですが、一番最後のもう一つの迫力が出ませんでした。もちろん琉球さんの集中力も徐々に高まってきていましたし、そういった影響もある中でなかなか点を取れませんでした。ただそういう中でも、セットプレーの崩れの展開からロメロ・フランクが得点を決めてくれました。

われわれからすると、今シーズンはちょっと記憶が正しいか分からないのですが、追いついたこと自体が初めてかもしれません。先に点を取られて相手に守りに入られて、なかなか点を取れずに終わってしまったことは多かったのですが、そこを何とか、まず一つ追いついたことは、われわれにとっては今後に向けての大きな材料かなと思っています。

ただ今後は同じような状況になった時に、ひっくり返さないといけないという部分で言えば、最後はオープンな展開で打ち合いになりましたが、自分たちがひっくり返すように持っていくには、点を取ることにこだわる、そしてボールを奪うということにもこだわる。そういったことを一生懸命やりながら、今回よりも良い結果を取れるように、選手たちとやっていきたいなと思っています」

 

ーー中島選手がけがで、サイドハーフには森村選手が入りましたが、今日のメンバーでどういう強みを出したかったのでしょうか?
「前線の機能性の高さを生かすための出し手を1枚増やしたかった。そういう意図がありました。実際に中島は自分が受け手をやっていた中で、トップの選手だったらこのタイミングで欲しいだろうなということを実際中盤に入った中で、前線の二人に供給するという仕事をしてくれていました。彼が中盤に入ることですごくわれわれとしたら、いい形が増えたかなと感じています。同じような部分を森村に期待して、今日起用しました」

 

ーー最終ラインもさまざまな選択肢があったと思いますが、今回大谷選手を先発に戻して、真ん中で使ったという意図は何でしょうか?
「結構暑さが予想されていましたし、今まで体感しているもの以上に、今シーズン関東では感じることができないような気候になるかもしれないと想定されている中で、90分間をハードに戦わなければいけなかった。そうであるならば、少しコンディションが上がってきていた大谷をスタートから起用する形にしました」

 

◼︎樋口靖洋監督(琉球)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「ゴールデンウィークの初日というお忙しい中、4,800人あまりの多くのサポーターが駆けつけてくれました。ぜひともサポーターのみなさんに久しぶりに勝ち点3をプレゼントしたかったのですが、選手たちはすごく奮闘してくれたという印象です。勝ち点3を取れるかどうかは、2点目を取れなかったということが大きかったと思っています。

ゲーム全般の内容は、前節大宮さんが町田さんと戦った時に高木監督が会見でも話していたとおり、町田さんとやるとどうしても同じ絵柄の試合になるということを話していましたが、それは承知していました。今日の試合に関しては、その絵柄を変えていこうと、セカンドボールに対してバトルをして、そこから自分たちらしく攻撃を仕掛けていく形を作りたいと臨みました。

最初の10分で3点ぐらいは取れたのかなと思っています。想定どおりのボールの奪い方、そしてボールの動かし方でチャンスを作れましたし、終盤でも何度かボールを動かしてサイドに人を余らせながらチャンスも作れました。

ただそういう意味では90分を通しては、町田さんの思い描く絵柄のサッカーになってしまいました。自分たちの形を作った時に2点目を取れていれば、結果は自ずとついてきたのかなと思います。

ここまで11試合が終わって7試合勝利がありません。ただ、決してネガティブな内容のゲームは、この11試合であったとはまったく思っていないですし、むしろ一つひとつの課題を持ちながら戦ってきているなという思いでいます。

ホームの無敗記録も、まぁ本当は勝って伸ばしたかったのですが、(引き分けで)一つ伸ばすことができました。平成の試合はこれで終わりです。今度は令和の時代でもその記録を続けられるよう、そして時代が変わった時の最初の試合(岐阜戦)で勝ち点3が取れるように、しっかりと準備していきたいと思います」

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