「ゼルビアTimes」郡司聡

相馬直樹監督「相手の立ち位置に合わせる時間が長くなって、ストロングポイントをうまく出せなかった」+水戸・長谷部茂利監督、黒川淳史、細川淳矢、浅野雄也、清水慎太郎【水戸ホーリーホック戦/監督・選手コメント】

■明治安田生命J2リーグ第12節・5月5日(日・祝)15:00キックオフ
町田市立陸上競技場/5,506人
FC町田ゼルビア 0-2 水戸ホーリーホック
【得点者】水戸/63分 黒川淳史、83分 浅野雄也

◼︎相馬直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「非常に良い天気の下での試合となり、ゴールデンウィークのこどもの日ということで、お子さんを含めて、たくさんの方々に足を運んでいただきました。まずはありがとうございましたとお伝えさせてください。そうしたホームゲームに首位である水戸さんを迎えるにあたって、ぜひ叩きたいと思っていたのですが、少し残念な結果になってしまったと思っております。

ゲームのほうは前半も後半も立ち上がりの時間帯はある程度、われわれらしさを出しながら攻撃・守備ともにできていたと感じています。前半は水戸さんも徹底して、われわれの背後を突くようなことや、サイドを変えることを狙ってきている中で、実際にはとても大きなピンチが生まれるわけではないのですが、そこを気にして、少しわれわれのコンパクトさが失れてしまいました。そうなったことは、いろいろな要因はあるのですが、そういったことが影響したこともあって、前半の途中からなかなか前にボールを運べないような形になってしまったなと思っています。

セカンドボールがなかなかうまく拾えず、苦しい時間帯があったにもかかわらず、よく失点ゼロでロッカールームに帰ってきたなと思っています。後半はもう一度としっかりと戦おうという中で、相手がしっかりと深みを取ってきました。そこを怖がらずに、しっかりとボールを動かす中で、後半の立ち上がりは前半の立ち上がりとは違った形で自分たちの形を作れたかなと思います。

実際にフィニッシュに入っていくシーンもたくさん作れましたが、ただやはりそういった場面で決め切らないと、そしてしっかりと押し込めるような展開を作っていかないと、ちょっとしたワンプレーで相手に先制点を奪われてしまいました。実際に失点が少ない水戸さんを相手に、そうした状況を挽回することができなかった。そういうゲームになってしまったかなと感じています。

ただ、選手たちは本当によく戦ってくれたと思っていますが、いざ体をぶつけた時や競り合いの時に実際に水戸さんのほうにボールがこぼれることが多かったというのが、今日のゲームの結果にそのまま結びついてしまったと思っています。われわれはもっとそこをこだわらないといけないと思っていますし、いま、水戸さんが首位である理由をあらためて思います。

そのあたりのことは、今日はもう過ぎてしまったことで、もう一度そういうことを見直していきたいですし、守備でも攻撃でもそうなのですが、プラス自分たちが主導権を取りながらやっていくということをもう一度、次のゲームに向けて切り替えてやっていきたいなと思います」

 

ーー今日の全体的な印象としては、普段の強みである相手の嫌なことを突くボールが少なかったと感じました。新しいことにチャレンジしているのか、今日は少なかったのかどちらでしょうか?
「相手の嫌なところに入っていくという部分の話をすると、立ち上がりなどはしっかりともう一山超えればという場面を作り出せていました。ただ非常に相手がキックオフの時点からそうなのですが、深みを取っている中で、しっかりと間を取れるのであれば、取っていけば十分ということも当然あります。また先ほどもお話したとおり、相手の立ち位置に合わせる時間が長くなって、われわれのストロングポイントがうまく出せなくなってしまいました。

背後を取るということは当然ありますが、その中で実際に相当相手は深さが出ていたと思うので、そこを本当に突くというのはなかなか簡単ではありません。ただ当然背後を突く動きは必要ですし、だからこそ間が空いてくるわけですが、今日に関してはミドルシュートを打つ意識も実際にあったと思います。

でもそこはしっかりと相手を脅かすようなシュートでなければ、相手も飛び込んでもラインを上げてきてもくれないでしょう。やはりそういったことも踏まえて、また改善が必要なことだと思います。

相手がそういう状況であれば、その中でも自分たちの良さを出すために、逆に背中を取りに行った時は、逆にわれわれの距離感が遠くなってしまうので、そこは実際に前半で起きていた現象だったかなと思います」

 

ーー佐野海舟選手を途中から使われましたが、ビハインドの状況で彼を起用した理由と彼に期待した部分を聞かせてください。
「少し、奥山(政幸)がらしくないボールロストがありました。あの時は1点ビハインドの状況だったと思いますが、当然相手が守備的になってくる中でこじ開けるにはやはり横のボールであるとか、そういったボールが入ってこないと難しいという状況の中で、海舟はトレーニングでも右足・左足どちらの足であっても、鋭いボールを入れることができていました。実際に今日も1本を入れていると思いますが、そういった期待を含めて起用しました。

もちろん、もっと攻めに行ってほしかったとか、少し内側に切れ込んだ時に、フィニッシュで終わってほしかったとか、当然そういった部分もありました。もちろん前の選手を代えるという選択肢もある中で、あそこまでボールを運ぶという段階で正直手こずり、手間取っていたところがあったと感じていました。そのため、サイドまでボールが入ってきたあと、最後にゴールをこじ開けるために、ゴール前にボールを入れることも期待をして出てもらいました」

 

◼︎長谷部茂利監督(水戸)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「前半の立ち上がりに良い入りをしました。町田さんも良い試合の入りをしていて、前から圧力を掛けてくるサッカーをしてきてきましたが、それに対しても我慢強く戦い、拮抗した試合に持ち込めました。後半は良い形で追加点も取れましたし、勝利に値する試合ができました。選手たちは非常に良いプレーを90分間続けてくれました」

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