「ゼルビアTimes」郡司聡

相馬直樹監督「選手たちがあきらめずにトライし続けてくれていることに頭が下がる」+京都・中田一三監督、仙頭啓矢【京都サンガF.C.戦/監督・選手コメント】

■明治安田生命J2リーグ第14節・5月19日(日)16:00キックオフ
町田市立陸上競技場/3,625人
FC町田ゼルビア 2-2 京都サンガF.C.
【得点者】町田/4分 大谷尚輝、66分 ロメロ・フランク 京都/1分 一美和成、82分 仙頭啓矢

◼︎相馬直樹監督(町田)
――まずは試合の総括をお願いいたします。
「われわれのホームゲームをサポートしに集まっていただき、選手たちが戦うぞという気持ちにさせていただきました。まずはありがとうございましたとお伝えさせていただきます。

本当に悔しいドローという結果だったのですが、選手たちが最後まで気持ちを込めてすべてを出し尽くしながら戦ってくれたと思っていますし、サポーターのみなさんが一緒に戦ってくださったことに感謝したいなと思います。

ゲームのほうはあまりないような立ち上がりだったかなと。お互いに失点する形から入りましたし、われわれの失点をした場面でもそうですが、少しイージーな形というか、もしかしたらエネルギーを持って試合に入っていこうという意識を選手たちが持ってくれていた中で、少し空回りしてしまった部分もあったのではないかと思います。

何でもない場面から点を取られて、反対に少し何でもないような形から点を取ってという形でした。実際はドローで前半を終えたのですが、少し前半のほうが相手に形を持って動かされた時間が長かったかなと。ただ全体として少しラインが低かったために、その部分を含めて、うまくプレスが掛からず、攻撃になかなか出られなかったと感じています。

そのあたりを修正して後半に入りましたし、相手も形が変わってきた部分もありますが、自分たちの良い攻撃が出る形になりました。そしてその後、ボールを運ぶところでも、相手の背中に入っていく回数は、より後半のほうが増えて、実際にフィニッシュにつながり、攻撃の迫力が出るようになったかなと思います。

その中で実際に逆転という形で点を取れました。その後本当は試合をクローズさせたかったですし、もちろん3点目を狙いながらクローズさせていく。その中で勝ち点3を取りたかったのが正直な思いです。

2失点目の場面は、選手たちのチャレンジがあった中で、入れ替ったところからカウンターを受ける形になりました。もったいないと言えばもったいないとも思いますが、ただそういうチャレンジがあるということは、これから自分たちが今日のゲームだけではなく、上を目指していく上では非常に大事なことです。意図的にボールを運びやすくして、前にチャレンジをしていく、仕掛けていく、そういう意味で言えばそこの部分は今後も大事になると思っています。

ただチャレンジすることで、当然ミスも生まれますし、いろいろなことやアクシデントも含めて起こってしまうものです。結果的に失点に関しては、チャレンジに対してのカバーが足りなかったのかな。ここ最近のゲームでも、何でもないところから点を取られることが事実、多いかなと思うのですが、一つひとつの準備をしっかりしないといけないという話をしている中で、トライしていこう、チャレンジしていこうという話もしています。

そこでいざ、チャレンジに移った選手がいた時に、周りがどんどんカバーに入っていくことや、カバー役になる選手がしっかりとそのカバーに入ることが必要です。ただ実際の距離もそうですし、気持ちの距離というか、疲れてきた中で、行きたくない選手がウチにはいないと思っていますが、実際の試合の流れの中でちょっとしたところで出て行けなくなることが失点につながってしまっているのかなと思っています。

それぞれがアラートしていく部分の水準を合わせていって、勝ち点3に変えていけるようにしていきたいです。選手たちがあきらめずにトライし続けてくれていることに頭が下がりますし、これを勝ち点3に変えていけるようにやっていきたいです」

 

――今日は高卒ルーキーの佐野選手を起用した狙いは?
「前節の横浜FC戦も頑張っている中で、ちょっとしたところで勝ち点3に届いていませんでした。その中で若い選手の何も知らないことで出てくるパワーに期待していました。一枚代わったことで周りの意識も変わりますし、周りが彼をカバーしてあげようという意識にもなると思います。チームに良いエネルギーが生まれるかなと思っていました。もちろん、これまでのトレーニングでもトレーニングマッチでも紅白戦でもそれに値するパフォーマンスを見せてくれていたことも含めて、彼に出てもらう決断をしました」

 

――試合途中に小屋松選手が左サイドから右サイドに移動することで奥山選手もポジションを右から左に変えましたが、小屋松選手への突破や相性という意味でそういった選択をしたのでしょうか?
「小屋松選手がポイントになることはこのゲームでもスカウティングでもそうでしたし、途中でサイドの位置を変えてきましたが、小屋松選手も奥山のことを嫌がっていたと思います。また途中で左利きの別の選手(冨田)を入れてきたので、これでまた小屋松選手のサイドが入れ替わることはないなということも含めて、奥山の位置を変えました。一つ、手を打った形です」

 

――後半のスタートから富樫敬真選手を土居選手に代えた意図は?
「守備の時間が長かったこと、相手の背後に入る回数が少なかったことなどが理由ですが、奪ったボールがなかなか相手の嫌なところに入っていかなかったです。それは敬真一人の責任ではないのですが、相手の背中に入るという意味では、土居のほうがそういう癖がついています。特にSBの背中を取りに行くことが得意ですから、そういう部分を出してほしいと指示をしていましたし、配球役となる選手にもそうした狙いを出せるように、指示をしていました。それによって、相手の陣地で長くプレーすることを狙って、早い時間帯に代えることを選択しました」

 

◼︎中田一三監督(京都)
――まずは試合の総括をお願いいたします。
「勝ちたかったのですが、良かった部分と自分たちの力を発揮できなかった部分と、その両方に振れた試合だったと思っています。ただ同点に追いつけたことはポジティブに捉えています」

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