「ゼルビアTimes」郡司聡

相馬直樹監督「頭が下がりがちな状況だが、この苦しい時に踏ん張れるか。私自身も、チームも問われている」金沢・柳下正明監督、廣井友信【ツエーゲン金沢戦/監督・選手コメント】

■明治安田生命J2リーグ第27節・8月10日(土)19:00キックオフ
町田市立陸上競技場/3,878人
FC町田ゼルビア 2-3 ツエーゲン金沢
【得点者】町田/22分 土居柊太、45+3分 富樫敬真 金沢/16分 廣井友信、65分 加藤大樹、89分 山本義道

◼︎相馬直樹監督(町田)
――まずは試合の総括をお願いいたします。
「まずはサポーターのみなさんにはゲーム前から雰囲気を作ってくださいました。まずはありがとうございましたとお伝えしたいと思います。

ゲーム全体のことを話しますと、結果としては最終的には逆転される形となり、勝利を一緒に喜べずに非常に申し訳ないと思っています。ただサポーターのみなさんの声援があったことで、選手たちは非常に前向きなプレーをしてくれたと思います。これを先につなげていかないといけないと感じています。

結果的にはセットプレーから3失点を喫する形になっています。そこは意識し過ぎると、また引き込んでしまうことがあるのかもしれませんが、何か手を打たないといけないのかなとも思います。

立ち上がりから、自分たちからサッカーをしていくことに関して、自分たちでリズムを作っていく、攻守両面でボールをしっかりと動かしながら、前に出て行くことは、前半も後半も選手たちはやってくれました。前半のうちに逆転をして、後半にも惜しいチャンスを作れました。そういった意味では、直近のゲームに比べれば、一つ前に進んだ試合になったかなと思います。

結果として勝ち点3が取れないのは、足りないものがあるということです。そこに目を背けることなく立ち向かいたいです。その一方で今できていることをしっかりと大事にしつつ、頭が下がりがちな状況ですが、また次のゲームに向けて、この苦しい時に踏ん張れるか。私自身も、チームも問われていると思うので、前を向いて進んでいけるようにしたいと思います」

 

――李漢宰選手が久しぶりの先発出場となりました。彼に期待したこと、また出ることでチームにどんな波及効果が生まれるとイメージされていましたか?
「ルーズボール回収はもちろんのこと、背後への配球を期待していました。その点について、非常にいいパフォーマンスを見せてくれたと思っています。プラス、チームでは一緒に長く戦ってくれている選手ですが、ピッチに立てない中で外から感じていたことを表現しながら、そしてチームとして戦うという意味で、中で声掛けを含めて、選手たちをつないでくれていました。結果として、足をつったことであの時間での交代にはなりましたが、非常にチームにポジティブなものをもたらしてくれたと思っています」

 

◼︎柳下正明監督(金沢)
――まずは試合の総括をお願いいたします。
「町田さんはやることを徹底して、自分たちのプレーをしていましたし、非常にパワーを持っていたので、こちらとしては非常に難しいゲームとなりました。われわれもハーフタイムにはやるべきことを徹底してやろうと送り出しましたが、ポストに2回当たる場面があって失点をまぬがれました。それが一つでも入っていれば結果は分からなかったかもしれませんが、そこから町田さんもパワーが落ちましたし、逆にこちらはパワーを持って町田ゴールに向かうことができました。

最終的に3-2で勝ち点3を取れたのですが、非常に難しい、勝ち点を失っても仕方がないゲームで勝ち点3を取れたことは、今までとは違う流れなので、これを無駄にせずに次のゲームの準備をしていきたいです」

 

――逆転されて厳しい状況をはね返した選手たちのパフォーマンスをどう振り返りますか?
「1-2から2回もポストに助けられましたし、あれを入れられていればというのはありますが、夏場のこの暑い中での試合でも、どこと対戦しても走り負けることはないという自信を持ってやっています。あきらめずに戦えば、こういうことが起こると選手たちも分かってくれたと思います」

――ハーフタイムにやるべきことをやろうという話をされたようですが、差し支えない範囲で、その内容について聞かせてください。
「町田さんの攻撃と守備は、誰が見ても分かるとは思います。ボールと逆サイドにはスペースがある。そのあとは、背後にもスペースがあると。ではサイドチェンジができるのであれば、中盤やトップの選手がそこに流れて、早めにゴール前にボールを入れましょう。

またサイドチェンジをできないのであれば、町田さんがやっているように相手の背後にボールを送り込んで、相手を裏返しにしていきましょうと。町田さんは背後に入れるボールは精度が高いですし、徹底してきているので、難しい部分はありますが、われわれも徹底して、狙っていることをやっていこうということを話しました」

 

◼︎廣井友信(金沢)
後半は自分たちのほうが走れるという自信はあった
「(ゴールシーンを振り返って)ルーズボールの時にはあまりマークがハッキリしていないので、ずっとフリーでいい位置にいられました。(藤村)慶太がいいボールをくれたので、合わせるだけでした。3点目のアシストの場面はいつも練習している形ですし、ファーめがけて折り返すことができました。

(勝ったとはいえ、守備陣としては2失点。反省点の残る試合になりましたか?)先制点を取って10分以内、そして前半の終了間際という大事な時間帯に失点をしているので守備としては反省点が多いです。町田相手にどうすべきだったのか、整理をしていましたが、それを表現できる準備はもっとできたと個人的にも反省点が多い試合でした。

(最後に勝ち切れたことは大きかったのでは?)どのチームと対戦しても走り勝てるというのが僕たちだと思っています。後半の立ち上がりのピンチをしのげてからはこちらのほうがアグレッシブに戦えました。それが勝因になったと思います。

(前半の終了間際に点を取れたことでそれなりに精神的なダメージがあったのでは?)もちろん、失点がないに越したことはないですが、後半は自分たちのほうが走れるという自信はありましたし、やり続けようと話していました。ただ絶対にあってはいけない失点だったと思います」

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