「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】加入内定の帝京長岡FW晴山岬。僕が笑顔でプレーする理由【高校選手権レポート】

◾️第98回全国高校サッカー選手権大会2回戦
2020年1月2日(木)14:10KICK OFF・ニッパツ三ツ沢球技場/4,406人
帝京長岡 3-0 熊本国府(2-0、1-0)
【得点者】帝京長岡/19分 田中克幸、25分 谷内田哲平、68分 晴山岬

▼1得点1アシスト。上々の滑り出し

2年連続となる高校選手権の舞台。その初戦の個人的な結果は、1得点1アシストだった。

1-0で迎えた19分、本田翔英からのパスをワンタッチでさばき、相手の背後を突く谷内田哲平の足元へ。谷内田は冷静に相手GK浅田隼佑をかわして、追加点を沈めた。

「ワンタッチでのプレーは自分たちの持ち味ですし、僕たちはワンタッチのプレーを増やそうというチームです。哲平が走りこんでくれると思って出しましたし、良い位置に良いイメージでボールを落とせました」

極め付けは、68分。右サイド、田中克幸からのクロスが上がる前に、予備動作で一度後ろに下がる動きを入れながら相手がいないスペースに入り込み、ヘディングシュートはGKとクロスバーの間に決める決して簡単ではないフィニッシュだった。“決め切る力”がストロングポイントである晴山岬らしいゴールシーンである。

「田中から良いボールが上がってくるなと思っていましたし、ヘディングシュートは1日100本近く練習してきた。あまりヘディングで点が取れていないと自己分析をした上で練習してきた形を、全国大会の舞台で披露できて良かったと思います」

チームの10番を身につけ、U-18日本代表など年代別代表の看板を背負うストライカーは、「良い意味で力が抜けた」ゴールを早速奪ったことで「注目されている中、良い形で大会に入れた」と安堵した。

 

試合中、屈託のない笑顔など、最もチーム内で表情豊かにプレーし、ピッチ上ですれちがうチームメートとは、躊躇なく“ハイタッチ”を繰り返す。もちろん、晴山なりに笑顔でプレーする理由があってのふるまいだ。

「自分がそういう笑顔の場面を作れれば、みんながリラックスもできると思うし、自分が声を掛けることでみんなの緊張感もほぐれるかなと。自分は昨年の大会に出ている分、その経験値を生かしていかないと。これは明日も継続していきたいです」

熱心に誘ってきた丸山竜平強化部長も、太鼓判を押す“ポジティブなメンタリティー”は、チームの力になっている。

3回戦の相手は、兵庫県代表の神戸弘陵学園に決まった。相手の最終ラインには、年代別代表で仲間の一人としてプレーしてきたCB田平起也(C大阪内定)がいるだけに、いつも以上に気持ちの入るゲームになりそうだ。

「自分がいかにやれるか。そこにチームの勝利は懸かっている」

自らのパフォーマンスがチームの勝利に直結するーー。3日の神戸弘陵学園戦も、チームが勝つために、エースの責務を全うするだけだ。

Photo&Text by 郡司 聡(Satoshi GUNJI)

【3回戦日程】
2020年1月3日(金)12:05 KICK OFF 等々力陸上競技場
帝京長岡(新潟県) vs 神戸弘陵学園(兵庫県)

 

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