「ゼルビアTimes」郡司聡

高木琢也監督(大宮など)/クラブ史上初となるJ1昇格へ、二度導いた知将。“相手ありき”から新たな領域に挑戦中!?【勝手にJ2監督列伝⑥/コラム】

昨季まで町田の指揮官を務めた相馬直樹監督率いるチームは、その特徴的な戦術をベースに2016年のJ2復帰以降、4シーズンにわたって残留を果たしてきた。それだけ町田は敵将が敷くゲームプランと対峙してきたわけだが、ゼルビアTimesでは過去の相手の戦い方を振り返ることで“対戦相手から見た”「勝手にJ2監督列伝」という特集を組んでみた。つぶさに1シーズン、チームビルディングを定点観測できるわけではない。そのため、あくまでもピッチ上の事象に限られるが、指揮官の実像を少しでも浮き彫りにできれば幸いである。第6回は横浜FCとV・ファーレン長崎をクラブ史上初となるJ1昇格に導き、今季は大宮アルディージャを率いて2年目を迎えた高木琢也監督にフォーカスする。

大宮を率いて2年目となる高木琢也監督

▼“相馬ゼルビア”を「手強い相手」と認識

J2クラブを率いる監督の中で、現在苦悩を深めている一人に当てはまることに異論はないだろう。

高木琢也監督率いる大宮は、現在7勝4分8敗でリーグ13位。黒星が先行し、目下4試合勝利なしと、J1昇格の有力候補の一つである大宮がなかなか浮上のきっかけをつかめずにいる。横浜FCとV・ファーレン長崎をクラブ史上初のJ1昇格に導くなど、猛者が集うJ2リーグで“昇格請負人”の一人として数えられる指揮官。J2クラブの中では上位の予算規模を誇る大宮で、高木監督がどんな手腕を振るうのか。周囲の耳目を集めてきたが、過去の町田戦を紐解くと、高木監督のチーム作りの方針が浮かび上がってくる。

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