「ゼルビアTimes」郡司聡

長谷川アーリアジャスール「東京クラシックに勝てばみんなにゼルビアのことを知ってもらえる」【ゼルビアTimes&青赤20合同企画/無料公開】

第2節・ジュビロ磐田戦で再起を図るゴールも決めた

▼チームの雰囲気は「めちゃくちゃいい」

名古屋グランパスに加入して3年目の2020年、始動間もない1月18日に長谷川アーリアジャスールは右脛の骨を折った。練習中の接触。全治6カ月の重いけがでもちろんショックはあったが、反面冷静なところもあったという。生来の丈夫な身体が、復活出来るという確信につながっていたのかもしれない。

 

ポポヴィッチ監督の誘いを受けて加入した町田は若手、中堅、ベテランのバランスがとれた集団になってい、チームの雰囲気が「めちゃくちゃいい」(長谷川)状態だという。そしてそのチームを統率する指揮官を、長谷川は父のように慕う。

 

「またこうやっていっしょにできるのはすごくうれしいこと。これだけの関係はなかなか築けない」

 

2012シーズンから13シーズンにかけての東京での2年間で、長谷川はパスを出すだけでは満足せず、自ら前に出てゴールを奪い、勝利をつかむ選手へと成長を遂げた。その開花は当時のポポヴィッチ監督にとってもたらされた。

 

ポポヴィッチ監督に伝えられている町田での役割はその都度、試合の状況やメンバーの組み合わせによって変わってくるようだが、どのポジションを務めるかは別にして、得点に絡む仕事を意識している。

 

その中で生まれたのが、第2節の今シーズン初ゴールだった。

 

「帰ってきたな、と。一年間公式戦に出ていなかったので。そういう思いもありました」

 

スムーズに連携する町田のサッカーで、長谷川その一員としてよく機能している。自信を増した状態で、東京クラシックに向かう気持ちにもハリがある。

「同じ東京都にあるチーム同士、サポーターの方からすると負けられない戦い。勝てばみんなにゼルビアのことを知ってもらえるし、応援してもらえるきっかけになる」

Text by 後藤 勝
Photo by ©︎FC町田ゼルビア

前のページ

1 2
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ