松本雷鳥通信

【閑話休題・こと】ニュースはこうして作られる?(998文字)

先の日本代表との試合で幾度となく好セーブを披露し、敵地での勝ち点1奪取に大貢献したシンガポール代表GKのイズワン・マハブドが松本山雅FCの練習に参加すると、シンガポールの現地メディアが報じているようです。
ネット上では、さも明日にもチーム練習に合流するかの勢いで語られています。その会見の場にいた僕が、あくまで客観的にその際の状況を振り返りたいと思います(ICレコーダーを回していなかったため、記憶に頼っている点はご了承ください)

当日の記者会見にはシンガポールのメディアも取材に訪れていました。そのシンガポールメディアの記者の方は加藤善之副社長に質問を投げかけたのですが、それは以下のような流れでした。

記者「先の日本対シンガポールの印象は?」

副社長「埼玉スタジアムの素晴らしい雰囲気で勢いに乗ったシンガポール代表が素晴らしいパフォーマンスを見せていました」

記者「シンガポール代表GKのパフォーマンスについては?」

副社長「彼の活躍がなければ、あの結果にはならなかったと思う」

記者「彼はJリーグでも活躍できると思う?」

副社長「良い選手だと思います」

記者「練習に呼んで、見てみるつもりは?」

副社長「見てみたいですね」

記者「それは練習に招待したいということ?」

副社長「そうですね(一同笑)」

先述のとおり録音したわけではないので、一字一句正しいわけではありません。ただ、会話の流れとしてはこのような感じでした。何度思い出しても、その場の空気を悪くしないためのリップサービスにしか感じられなかったというのが僕の見解です。

もちろん他クラブ同様に松本山雅にもアジア進出のための戦略はあるようですし、実力のある選手には国籍問わず門戸は開かれていることは事実です。ただ、いかにも獲得前提かのように話を進められているのは違和感を覚えずにはいられませんね。

……実は僕、この記者にコメントを求められているのです。「シンガポール戦はハイライトでしか見ていない」と前置きしつつ、「もしあの試合のパフォーマンスを3試合4試合と続けることが出来れば、Jリーグでも活躍出来るかもしれないですね」と答えたのですが……少し不用意でしたかね。もし近いうちのシンガポールメディアに『日本のサッカー専門新聞などに寄稿しているフリーランスのタスク・タキ記者は、イズワン・マハブドの日本での活躍を約束した』みたいに書かれたらどうしましょうか(苦笑)

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