森マガ

2020年02月16日ルヴァンカップ川崎vs清水「やっと時間が動き出しました」と語った人物

いよいよ今シーズンの国内戦がスタートし、まずはルヴァンカップの初戦が行われました。本来でしたらリーグ戦開幕の1週間前は最後の調整時愛が行われているところですが、もう公式戦ということで、早めにチームを仕上げてくるのか、あるいはまだ選手の見極めに使うのか、監督の思惑が見える気がします。

また、かつてベストメンバー規程があったころのリーグカップ戦では初戦などでは規定が適用されなかったため、思い切ってターンオーバーを使う監督もいたのですが、リーグ戦直前ということで、各チームともほぼベストメンバーが揃っていました。その一方で若手選手からは出場機会が減るのではないかという懸念も出ているようです。

ルヴァンカップをシーズン前に数試合行ったり、たとえば夏休み期間に何試合か立て続けに開催したりというのは面白い考えではないかと思います。ついでに開催地もセントラル方式にすれば、いつもは試合のときだけ行って帰ってくる場所をもう少し堪能できるのではないでしょうか。昔、JSLのころのカップ戦ってそうやって開催されていたと思い出しました。

さて、取材した川崎vs清水は5-1で川崎の勝利。川崎は1トップを先制点のレアンドロ・ダミアンにするのか2ゴールの小林悠にするのか悩ましいところです。昨季、2人を2トップで使うと狙う場所が重なり、小林が気を遣って場所を譲ったりするものですから良さが生きませんでした。かと言ってレアンドロ・ダミアンはベンチにずっと座らせられるような選手でもなく……。

一方の清水については、仕上がりは30パーセントというところでしょうか。昨季、最終節まで残留を争ったチームということで今季はリーグ戦に集中せざるを得ないでしょう。そのため川崎戦で戦い方をかなりチェックしていたように見えました。

金子翔太が右のタッチライン沿いに張り付いていたのですが、たぶんそれが監督の狙いでしょう。でも中に入ってきて清水らしいテクニカルな崩しを見せたときにゴールが生まれたというところで、今後どう修正を加えていくのか楽しみです。また、鄭大世の体がとても軽そうだったのは昨季との違いでした。

さて、この試合の笛を吹いたのは西村雄一主審でした。試合後すれ違ったので挨拶したところ、「やっと時間が動き出しました」と一言。2019年11月30日、等々力での川崎vs横浜FMが開催された際に、その日も笛を吹いていた西村主審はハーフタイムに第4の審判員と負傷交代しました。その日も試合後に挨拶して、そこでは「大事を取りました」と言っていたのですが、完璧主義者の西村主審のこと、ずっと悔しかったのでしょう。この日でやっと気持ちに整理が付いたのだと思います。シーズンを前にして、こちらは仕上がり上々ではないでしょうか。

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